白い花びらに入る紫色の模様が幻想的なホテイアオイ。見た目は繊細ですが、繁殖録がとても強く、今では世界中で増えすぎて世界十大害草の1つに数えられます。メダカと相性のよい水草としても知られ、一緒に育てて楽しんでいる人も少なくありません。今回は、そんなホテイアオイについて、花言葉や育て方などをご紹介します
ホテイアオイの花言葉とは?
『恋の楽しみ』『恋の悲しみ』『揺れる心』『好意』
ホテイアオイには、「恋の楽しみ」「恋の悲しみ」という、相反する花言葉が付けられています。「恋の悲しみ」は、ホテイアオイの別名であるウォーターヒヤシンスにちなんだもので、ヒヤシンスの花言葉の由来となった、ギリシャ神話のヒアキントスのエピソードが元となっています。また、水面に浮かぶその姿にちなんで、「揺れる心」という花言葉が付けられています。
ホテイアオイの学名・原産国・英語
- 学名
- Eichhornia crassipes
- 科・属名
- ミズアオイ科・ホテイアオイ属
- 英名
- Water Hyacinth
- 原産地
- 南アメリカ
- 開花期
- 8~10月
- 花の色
- 白、紫、青など
- 別名
- 布袋葵(ホテイアオイ)
布袋草(ホテイソウ)
ミズタマ
ウォーターヒヤシンス
ホテイアオイとはどんな花?水質浄化作用はある?
ホテイアオイは、ミズアオイ科・ホテイアオイ属に分類される水生植物です。もともとは南アメリカが原産ですが、その高い繁殖力から今では世界各地で見ることができます。現在では生態系を壊す、水の流れを滞らせる、漁業への悪影響を与えるなどの観点から、「青い悪魔」と呼ばれて敬遠されてきました。
ただ、家庭用としては丈夫で育てやすい植物で、水草として育てられています。ただ、近年の研究から、春〜夏の成長期に水中の窒素成分を養分として吸収することによる、水質浄化の効果がわかってきました。ただ、水面を覆い尽くすと害草になってしまうので、手をかけながらうまく利用することが大切です。
水の底に根を張って太く丈夫な茎を伸ばし、水面にはツヤのある葉っぱが現れます。この葉っぱの付け根が膨らんで浮袋の役目を果たすことが特徴です。この浮袋の姿が七福神の布袋様のお腹に似ていることから、名付けられました。真夏~秋にかけて、紫色の模様が入った白い花を咲かせます。
ホテイアオイの育て方のポイントは?
日当たりのよい場所で、株が増えすぎないように管理することが大切です。手入れが必要ないくらい丈夫で育てやすいですが、その分増えすぎて手に負えないこともしばしば。育てている場所に収まりきらないときは、間引きするようにしてください。
また、寒さには弱く、霜に当たると枯れてしまうので、屋外で管理していた水鉢は花が咲き終わったら屋内に取り込んでください。
ホテイアオイの苗植えの時期と方法は?
生育期のはじめである5~6月に、睡蓮鉢やバケツなど水を張れる容器へ植え付けていきます。水を張ったところに浮かべるだけでも育ちますが、容器の底に赤玉土や田んぼの土を沈めて、底へ植え付けると生育がよいですよ。
ホテイアオイの水やり、肥料の与え方は?メダカと一緒に育てるとよい?
水やり
水に浮かべているので、通常の植物のような水やりは必要ありません。ただ、屋外で管理していると水質が悪化しやすいので、10日に1回くらい水を入れ替えるとよいですよ。
肥料
生育旺盛で、肥料を与えると育ちすぎてしまうので、基本的に肥料を与える必要はありません。メダカの生育場所へ植え付けると、フンが肥料代わりになってくれます。
ホテイアオイの増やし方!株分けの時期と方法は?
生長が活発な夏の間は、次々と子株を出して増えていきます。この子株を他の容器に植え付ければ、どんどん増えていきますよ。ただ、冬が近づくに連れて弱ってくるので、秋に株分けをするときは、新しい株は室内で育てた方が安心です。
ホテイアオイが枯れる原因は?
ホテイアオイは寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまいます。このとき株をそのままにしておくと、黒ずんでくさり、ドロドロに容器の中で溶けてしまいます。メダカと育てているときは、水質が悪化してメダカも死んでしまいますし、害虫を呼び寄せる原因となってしまいます。枯れた株は早めに取り除くとともに、開花期を過ぎたら容器を室内に取り込むとよいですよ。
ホテイアオイは室内で冬越ししよう
ホテイアオイは丈夫で育てやすい水草です。メダカと一緒に睡蓮鉢で育てれば、産卵場所になってくれるほか、水質浄化効果によってよい飼育環境を作り出してくれます。
ただ、冬の寒さにはとても弱いので、枯らした株をそのままにして、せっかく育てたメダカごとダメにしてしまうこともよくあります。育てやすいために放っておきがちですが、ときどき気にしてあげると長くホテイアオイを楽しめますよ。
更新日: 2022年08月31日
初回公開日: 2016年05月13日