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【使い方や戻し方】水苔(ミズゴケ)とは?カビが生えたときの対処法は?

水苔は、水はけと水もちのバランスがよく、通気性も備わった優れた植え込み材料の1つです。洋ランの栽培にはきまって登場しますよね。ただ、普通の土とは扱い方が違うので、はじめて使うときはとまどいがち。

そこで今回は、水苔とは何なのかや、使い方、水での戻し方、カビが生えたときの対処法などについてご紹介します。

水苔(ミズゴケ)とは?

ミズゴケ 水苔 ミズゴケ

水苔とは、北半球の熱帯から寒帯に分布するコケ類の1種です。世界に約150種、日本には50種ほどが自生しているとされています。

名前の通り、水辺などの湿地に密集して生えています。茎と葉っぱの区別がある独特の構造をしており、表面にたくさんの穴が空いていることから、内部にたくさんの水を蓄えることができます。

植え込み材料としての水苔(ミズゴケ)とは?特徴は?

日本に自生する水苔は、保護の対象とされ、採取することはできません。そのため、植え込み材料として使われるものは、ニュージーランド産の乾燥させたものが輸入されています。

植え込み材料としての水苔は、水はけと水もちのバランスがよく、排水性に富んでいます。また、土に比べてやわらかいことから、根を傷める心配も少なくすみます。さらに、優れたイオン交換性を持ち、カリウムやカルシウムといった陽イオンを水素イオンに変換し、根回りの酸性度合いをする働きもあります。

水苔(ミズゴケ)の戻し方は?

ミズゴケ 水苔 3

乾燥した水苔は、水を吸収させることで簡単に戻すことができます。ただ、たくさんの水に浸し、硬く絞ってしまうと、含まれている肥料成分が流れでてしまい、その効果が半減してしまいます。以下に正しい戻し方をご紹介します。

戻し方

1. 使う分だけをビニール袋にいれる
2. 少量のぬるま湯を加える(水苔250gに対して、水1Lほどが適量)
3. しっかりと口を閉じて暖かいところに一晩置いておく
4. 次の日に水苔を袋から取り出し、握って水滴がしたたり落ちる程度なら完了

水苔(ミズゴケ)の使い方は?

植え替え 鉢植え

水苔は、蘭だけでなく、山野草や観葉植物、多肉植物の植え込み材料として使うことができます。土で植物を育てると、あたりが汚れて困る…といったトラブルを解消することができますよ。

育てたい植物の根の周りに水苔を巻きつけていくだけと、扱いも簡単。また、軽いので、ハンギング仕立てにしたいときにはおすすめです。ほかにも、根の乾燥を防ぐために、その保水性を活かして、土の表面に敷き詰めるマルチングに利用する人もいます。

ただ、水苔を詰め気味に植え付けてしまうと、乾燥したときに硬くなり、根が窮屈になってしまうので注意してください。

水苔(ミズゴケ)の保管方法は?

水苔を一度に使い切れないことがよくあります。乾燥したままであれば、包装されていた袋から全て取り出し、密閉できる袋にいれて、日の当たらない乾燥した場所で管理しましょう。

一度水で戻してしまったものは、日に当てて完全に乾燥させてから、密封できる袋にいれて保管するようにしてください。湿ったままだと、カビが生えたり、腐ったりして使うことができなくなります。また、乾燥した状態であっても、1年で使い切るようにした方が安心です。

水苔(ミズゴケ)にカビが生えたときの対処法は?

植え替え 根腐れ 病気

水苔は傷みやすく、1~2年ほどで植え替えないと水もちや水はけが悪くなってしまいます。また、水苔での栽培に慣れていない方は、水やりのタイミングが早すぎて水苔が湿っている状態が続き、表面にカビが生えることも。

ただ、蘭の栽培にカビはつきもので、特に対処していないという方が多くいます。植物への影響が現れていないようであれば、水やりのときに洗い流したり、手で取り除いたりしていくことが最も簡単な対処方法です。むやみに薬剤を散布しないようにしましょう。また、定期的に植え替えをして、水苔を新しくすることでカビの発生を防ぐことができますよ。

素焼鉢で育てている人は、水分が鉢に吸収され、鉢の表面にカビが生えてしまうこともあります。このときは、植え替えのときに鉢をきれいに丸洗いし、表面のカビはブラシなどでこすって取り除いていきましょう。

水苔は100均でも手軽に買える植え込み材料

胡蝶蘭 ミズゴケ

水苔というと蘭の栽培に使うものとおもいがちですが、観葉植物や多肉植物など、水栽培のできる植物のほとんどに利用することができるんです。根の周りに巻きつけて鉢に植え付ければ、水もちと水はけのバランスがよい、植物の育ちやすい環境が整いますよ。

また、100均など身近な場所で買えるのもうれしいポイントです。水苔を色々な植物の植え付けに活用してみてください。

更新日: 2018年07月26日

初回公開日: 2016年02月11日

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