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【鶏糞とは?】成分や使い方は?発酵鶏糞や鶏糞堆肥ってなに?

ガーデニングをするときに、植物が生長するために必要な栄養を与えるのが肥料の役割です。そんな肥料は、化学的に合成された化成肥料と、有機物によって作られた有機肥料があります。

鶏糞は、有機肥料の1つで、読んで字のごとくニワトリの糞から作り出された肥料のことです。成分のバランスがよいので、野菜などの栽培のときに重宝しますよ。

今回は、そんな鶏糞とはどんな肥料なのか、成分や使い方を交えてご紹介していきます。

鶏糞とは?

鶏糞とは、ニワトリの糞を乾燥させて作った有機肥料の1種です。植物の生長に必要な、窒素、リン酸、カリウムがバランスよく含まれています。また、カルシウムやマグネシウムといった微量成分もたくさん含まれていることも重宝される理由です。

植え付けるときに施す「元肥」としても、追加で施す「追肥」としても使うことができます。特に野菜や果樹といった栽培期間の長いものに対してよく施されます。

ただ、土中の腐植質を増やすことや、土質を改善する効果はありません。そのため、土の力を強めるために、堆肥などと組み合わせて使うとよいとされています。また、土へ大量に施してしまうと、鶏糞の発酵が進みすぎて生育障害を引き起こす可能性があるので注意してください。

鶏糞は安全?成分は?

鶏糞 堆肥 肥料

成分

窒素2~5%、リン酸2~4%、カリウム1.5~3%を含んでいるほか、カルシウムやマグネシウム、マンガンを含まれます。含有している成分は、種類によって少し違いますが、基本的にバランスがよいことに変わりはありません。

鶏糞の安全性

鶏糞を作るために使われるニワトリの糞は、ほとんどが養鶏所からもたらされたものです。日本では抗生物質などの薬物を使用しての鶏卵の出荷は法律違反になります。そのため、国内産の鶏糞は安全性が高いとされ、有機栽培の肥料として多く用いられています。

発酵鶏糞(鶏糞堆肥)とは?

十分に発酵している状態の、鶏糞を元に作られた堆肥です。別名「鶏糞堆肥」とも呼ばれます。

鶏糞をそのまま土へ加えると、土中の微生物が増えて栄養満点になりますが、尿酸も発生して植物の発育不良を引き起こしてしまいます。十分に発酵させたものは、尿酸などが発生せず、植物の生長に必要な栄養を届けることができます。

乾燥鶏糞(鶏糞ペレット)とは?

発酵させた鶏糞を高温で加熱処理したものです。単に乾燥させているだけなので、土に加えると発酵鶏糞と同じ効果があります。風によって飛び散らず、においもしないことから、一般家庭で扱いやすいです。また、機械を使ってまくこともできるので、農家の方にとっても便利な肥料となっています。

加工家禽糞肥料とは?

鶏糞を乾燥させるときに、硫酸などの成分を加えたものを指します。この処理を行うことで、鶏糞のにおいを抑えることができます。

鶏糞の使い方は?

鶏糞は、種まきや植え付けの1週間前くらいに土へ混ぜ込んでおきます。これは、鶏糞をまぜてから1週間くらいたたないと土の中の窒素が不安定になり、その後4週間で窒素成分がなくなってしまうためです。その後、追加で施すときは、植物の根に直接触れないよう土の表面においていきます。雨や水やりで土の表面がカチカチに固まっているときはこまめにほぐすとよいですよ。

鶏糞を使って野菜や果樹を育ててみよう

地植え 土作り 畑

鶏糞ときくと、においや衛生面が気になって使いたくない…と思っていた方も多いのではないでしょうか。市販されているものは衛生的で安全、しかも肥料としての効果が抜群に高いものになっていますよ。さらに、安くて経済的なこともうれしいポイントです。

うまく鶏糞を使って、野菜や果樹をたくさん収穫して楽しんでくださいね。

更新日: 2018年07月26日

初回公開日: 2016年04月24日

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