ゼラニウムの仲間のペラルゴニウムは、上品な花の形とブロッチやストライプなど花に入る模様が特徴の花です。開花期間はゼラニウムに比べて短いですが、その分大きく華やかな花を咲かせ、春の庭やベランダを彩ってくれます。今回は、そんなペラルゴニウムの育て方についえ、挿し木や切り戻しの方法などをご紹介します。
ペラルゴニウムの育て方のポイントは?
10度以上の気温が保てる、日当たりと風通しのよい場所で育てることがポイントです。0度くらいの寒さになら耐えられますが、元々気温の高い南アフリカが原産なので、温かい方が花を咲かせやすくなります。
また、日光を好みますが、夏の直射日光や多湿に弱いので、真夏は西日の当たらないようにしてあげると安心です。
ペラルゴニウムの苗植えの時期と方法は?
ペラルゴニウムの植え付けは、6~7月に行います。弱アルカリ性の土を好むので、鉢植え、地植えともに、ひと握りほどの苦土石灰を事前に土に混ぜ込んでおくことが大切です。
鉢植え
1. 土こぼれの防止や虫よけに鉢底ネットを敷く
2. 鉢底石を鉢に1割ほど敷く
3. 草花用の培養土、または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:パーライト2で混ぜたものを鉢の1/3ほど入れる
4. 根についた土を崩さないように苗を鉢の中心に置く
5. 苗がぐらつかないよう、周りに土を足していく
水をたっぷりそそいで、株がゆれないようなら完成
地植え
ペラルゴニウムは雨に弱いので地植えにはあまり向きません。花壇などに植えるときは、植え付け2週間前に、土を深さ30cmほど掘り起こし、苦土石灰を1~2握り混ぜておきます。
植え付ける1週間前になったら、土の2割ほどの腐葉土や堆肥を混ぜ込んで寝かせておきましょう。苗よりも1回り大きな植え穴を掘って植えます。雨除け対策を施しておくといいですよ。
ペラルゴニウムの水やり、肥料の与え方は?
水やり
ペラルゴニウムは、やや乾燥気味の環境を好みます。鉢植えは、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。このとき、花に水がかからないように気をつけ、受け皿にたまった水は捨てるようにします。
また、開花中に乾かしすぎでしおれてしまわないように注意しましょう。地植えは、雨が降らず、晴れの日が続いて葉っぱに元気がなくなっていたら水やりをします。
肥料
次々と花を咲かせるペラルゴニウムに肥料は欠かせません。生育期である3~6月頃と花が咲き終わった9~11月頃に、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を月1回株元に置くか、10日~14日に1回ほど液体肥料を施します。
肥料が足りないと株が弱ってしまいますが、多すぎても茎と葉っぱが育ちすぎるので、適量ほどこすことがポイントです。
ペラルゴニウムの剪定の時期と方法は?切り戻しはいつ?
花がら摘み
咲き終わった花が葉っぱにつくと、病気の原因になります。しおれた花はこまめに摘み取りましょう。まずは1輪ずつ摘み取り、すべての小花が咲き終わったら、茎から切り取ってしまいます。枯れた葉っぱも順次切り落として株を清潔に保ちます。
切り戻し
花が咲き終わった6月までと9月に、株全体を1/3~1/2ほどの高さに切り戻しをします。花がついていた部分より下の太い茎で、大きな葉っぱがついている節の上でカットするのがコツ。
できるだけ花が咲き終わってから後すぐに行い、9月には樹形を整えるように木のように固くなっていない茎の位置で切ります。
ペラルゴニウムの植え替えの時期と方法は?
ペラルゴニウムは、生育が早く、根詰まりを起こしやすいので、毎年植え替えを行います。時期は花が咲き終わった6~7月か9~10月上旬頃が適しています。
6~7月は、根についた土を1/3ほど落として、1~2回りほど大きな鉢へ植え替えます。秋に行う場合は、軽く土を落とすくらいにして、1回り大きな鉢へ植え替えましょう。
ペラルゴニウムの増やし方!挿し木の時期と方法は?
挿し木は、花後の6月頃か9~10月中旬に行います。
1. 3~4枚ほど葉っぱを残し、茎を先端から5~10cmの長さに切る
2. バーミキュライトなど、水はけがよく肥料分のない土に茎を挿す
3. たっぷり水を与える
4. 1週間ほど明るい半日陰で管理する
5. 徐々に直射日光に慣らすようにする
6. 根が十分に生えたら、鉢や地面に植え替える
ペラルゴニウムの育て方で注意する病害虫は?
冬以外は、オンシツコナジラミがペラルゴニウムによくつきます。オンシツコナジラミは、白いハエのような見た目をしている害虫で、葉っぱの裏に寄生して株の栄養を吸い取ります。また、株に触ると一斉に飛び立ちます。
繁殖するスピードが早いので、見つけたらすぐにオルトラン液剤やアクテリック乳剤などの薬をまいて駆除していきましょう。
ペラルゴニウムの育て方を楽しもう
鮮やかな色の花を咲かせ、ボリュームのある株が魅力のペラルゴニウム。花を次々と咲かせ、満開になった鉢植えを玄関やベランダに置くだけで、空間が一気に華やぎます。
また、部屋の中で育てれば、病気や害虫の被害にもあいづらいですよ。屋外で育てると、雨の影響で花がしおれやすいので、鉢植えにして雨の当たらない場所で育てるのがおすすめです。
更新日: 2023年06月14日
初回公開日: 2016年03月20日