「茎」という意味の名前を持つストックは、甘い香りが特長の、冬~春に花を咲かせる植物です。1つの茎にたくさんの花をつけることから、切り花やアレンジメントにもよく用いられます。今回は、そんなストックの花言葉や学名・別名、見頃の季節についてご紹介します。
ストックの花言葉は?
『永遠の美』『愛情の絆』『求愛』
● 色別の花言葉
赤:私を信じて
白:思いやり
紫:おおらかな愛情
黄:寂しい恋
ピンク:ふくよかな愛情
ストックの全体としての花言葉は、ポジティブな印象のものが多く、女性に気持ちを伝えるプレゼントにも最適です。「永遠の美」は、花持ちがよく、香りが長続きすることにちなんでいます。
「愛情の絆」は、次のような悲しい言い伝えが由来になったと云われています。
その昔、ある国のお姫様が敵国の王子と恋に落ちました。しかし、二人のことがお姫様の父親に知られてしまい、姫はお城から出られなくなってしまいます。そこで、王子が夜中に城の屋上にロープを投げ入れ、姫がそのロープを伝って降りてくるという方法でひそかに会うようになりました。しかし、ある日ロープが切れて姫は亡くなってしまい、それを哀れんだ神様が姫をストックの花に変えたのです。
ストックの花の色や別名は?
- 学名
- Matthiola incana
- 科・属名
- アブラナ科アラセイトウ属
- 英名
- Stock
- 原産地
- 南ヨーロッパ
- 開花期
- 11~5月
- 花の色
- 赤、ピンク、白、紫、黄など
- 別名
- 紫羅欄花(アラセイトウ)
ストックとは?どんな花を咲かせる植物?
ストックは、アブラナ科アラセイトウ属の花の総称で、高さ20~80cmほどに育つ多年草です。ピンクや白などの花を茎先にいくつもつける様子が華やかで、花持ちがいいことから、切り花やアレンジメントによく用いられています。
また、甘い香りを放ち、花の種類が減る冬に開花期を迎えることから、花壇や鉢植えにして多くの方に楽しまれています。日本へは江戸時代に渡来しました。
名前の由来
学名の「Matthiola(マティオラ)」はイタリアの植物学者マッティオリ氏にちなみ、灰白色を意味する「incana(インカナ)」は、茎葉に細かい毛が生えて灰白色に見えることに由来しています。
茎が太くて丈夫なことから、茎を意味する「Stock(ストック)」がそのまま英名になりました。
和名は、葉の質感が毛織物のようであることから、ポルトガル語でラシャ布を意味する「ラセイタ」が転じて「葉ラセイタ」となり、やがて「紫羅欄花(アラセイトウ)」になったとされています。
ストックの開花時期や見頃の季節は?
ストックは、植え付ける時期によって、11月~5月に赤やピンク、白などの花を咲かせます。元々は一重咲きの花でしたが、品種改良によって生み出された八重咲きの品種の方が花屋さんではよく見かけます。
ストックの種類や品種は?
ストックは、園芸品種がたくさんあり、茎の短い矮性や枝分かれの多い分枝性などの見た目で分類したり、切り花・鉢花用など用途別に分けたり、分類のされ方も様々です。また、花の咲き方も一重、八重、スプレー咲きなど多様なことも特長です。
スプレーストック
香りが欲、茎の上に3~5本の枝がスプレー状に広がる種類です。豪華な八重咲きや一重咲きと花の咲き方や花色が多様で、切り花に多く用いられ、フラワーアレンジメントに向いています。
ストック スタンダードタイプ
ストックの中でもよく出回る種類の1つで、硬い茎と小さな花がたくさんつくのが特長です。白が特に人気があり、「雪波」、「朝波」などの品種のほかに、「アイアンシリーズ」という品種が年々人気となっています。
ストックの花はアレンジメントにおすすめ
茎が固いことから扱いやすく、香りのよい花を咲かせるストックは、開花期も長いことからフラワーアレンジメントによく用いられます。よく出回っている八重咲きの品種は、花数が少なくても豪華なアレンジメントを作ることができますよ。
ガーデニングやフラワーアレンジメントを楽しむなら、ストックの花から初めてみるのがおすすめです。
更新日: 2020年09月02日
初回公開日: 2015年07月27日