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支柱とは?意味や立て方、固定する紐の結び方は?

支柱(しちゅう)は、つる性の植物や倒れやすい植物を育てるとき、生長を助ける役目を果たします。どんなタイミングで、どんなふうに支柱を立てたらいいのかは、植物によって様々です。また、慣れないうちは、紐を結ぶときに四苦八苦してしまうかもしれません。そこで今回は、支柱とは何か、園芸での意味や立て方、固定する紐の結び方についてご紹介します。

支柱とは?園芸での意味は?

支柱 (3)

支柱とは、植物のそばに立てる太い棒のことです。ウリ科やマメ科などのつるを伸ばして育つ植物や、実が大きくなる植物の生長を促進するために使われます。

また、茎の細い草花や樹木のそばに立てて、植物を支えます。さらに、支柱を立てることで、風通しと日当たりがよくなり、病気や害虫する効果も期待できます。

支柱の種類!価格相場は?

支柱 色々な種類

支柱は、木材とプラスチック材のいずれかの材質で作られています。一般的には、劣化の心配が少ないプラスチック材のカラーポールが使われます。長さと太さにバリエーションがあり、まっすぐなものだけでなく、曲がっているものや波打っているものなど形も様々です。これらを、育てる植物に合ったものを選んで、組み合わせていく必要があります。

5本1組で販売されていることが多く、長さ75cmで200~400円、90cmで300~500円ほどと、直径や長さが大きくなるにつれて値段も高くなっていきます。

最も利用される、直立式の支柱は、長さ60~250cm、外径8~20mmとバリエーションがあります。また、中が空洞なもの、鉄入りのもの、ワイヤーが入っていて曲がるものなど、使い分けることもできます。1本を株のそばに立てるだけでなく、何本かを組み合わせて植物を支えたり、つるを誘引したりします。

植物に合った支柱を選ぶポイントは?

植物ごとに、組み合わせる支柱は様々です。基本は、草丈の高い植物は大きくした高さまで長さがある支柱を選びます。以下に、よく家庭菜園で育てられる植物と、合っている支柱を表でご紹介します。

外径(mm) 8 11 16 24
長さ(m) 0.9 1.2 1.5 1.8 1.2 1.5 1.8 1.5 1.8 2.1 2.4 1.8 2.1 2.4
トマト
ミニトマト
メロン
ゴーヤ
キュウリ
ナス
ピーマン

支柱を立てる時期は?防風ネットをつけるのはいつ?

支柱 (1)

仮支柱

苗を植え付けた直後に仮支柱を立てます。まだ根付いてない苗が倒れないようにするための支柱です。長さ30cmほどの直線型支柱を、苗に対して斜めに挿し、交差する場所を紐で8の字状に結びます。

このとき、苗と支柱の間がくっついてしまわないよう、余裕を持たせておくことがポイントです。きつく結んでしまうと、植物の生長を妨げてしまいます。

本支柱

苗が根付いた後に、本支柱を立てます。仮支柱を立ててから、2週間後に行うのが目安です。様々な種類があり、必要に応じて網目が細かいネットや防風ネット、ビニールシートを張ります。

本支柱の立て方は?どんな方法がある?

1. 基本

支柱 直立式

ぐらつかないように支柱を土に挿していきます。全体の2割ほどを地中に埋めると安心です。鉢植えは、底まで挿しこんでしまってもかまいません。

2. 直立式

支柱をまっすぐ1列に立てる方法で、トマトやピーマン、ナスなど大型で木立性の植物や、ゴーヤ、キュウリなどつる性の植物、植え付け直後の苗などに適しています。横や斜めに支柱を通して補強することもあります。また、つるを伸ばしたいときは、ネットをなって誘引しやすくします。組み立てるのは簡単ですが、強風や衝撃に弱く倒れやすいので注意が必要です。

1. 直線型の支柱を、それぞれの株と同じ間隔で地中深くに挿す
2. 支柱上部に横にした支柱を当てる
3. 交差した部分を紐で☓の字に結んで固定する
4. さらに補強するときは、斜めに支柱を足して交差部分を結ぶ

3. 合掌式

支柱 合掌式

2本の支柱を斜めに交差するように挿し、屋根のように組み込む方法で、風に強く、両面にネットを張ることができます。キュウリやゴーヤといったつる性の植物のほか、インゲンなど風に弱い植物に向いています。一般的に、長さ210~240cm、太さ1~2cmの支柱が使われます。ただ、立てすぎると日陰になりやすくなります。

1. 支柱を苗の両側に1本ずつ斜め60度に挿し、斜めに交差させて結ぶ
2. 1を50~60cm間隔に数組立てる
3. 支柱の交差した部分に、横にした支柱を置いて固定する
4. さらに補強をする場合、斜めに支柱を足して交差部分を結ぶ

4. あんどん式

朝顔 朝顔 あさがお アサガオ 

エンドウなどのほか、朝顔などつる性の草花に利用される支柱の立て方です。苗を囲むように支柱を立て、そこに巻きつけた紐につるや茎を誘引します。以下に自分で組み立てる方法をご紹介しますが、すでにあんどん式になっている支柱も販売されています。

1. それぞれの間隔が40~50cmになるように6本の支柱で苗を囲む
2. 地面から15cmほどの高さで支柱を囲むように紐で結ぶ
3. 上下30cmほどの間隔を空けて、3~5段ほど同じように結ぶ

5. ピラミッド式(クロス式)

3本の支柱を三角錐のように立てる方法です。合掌式を組み立てるほどではないくらいの、株数が少ないときに行われます。3本の同じ長さの支柱をバランスよく立て、上部を紐で結んで固定します。

6. 交差組み式

直立型の応用です。支柱を苗の奥側に2本以上挿し、横にした支柱の本数を増やします。苗の片側に支柱があるので、壁際で植物を育てるときに利用されます。

7. アーチ式(雨よけハウス)

支柱 (5)

アーチ型の支柱を等間隔に立て、ビニールを被せて雨を防ぐ方法です。U字に曲がっており、何本かを畝の上に立ててトンネルを作るときに活用します。上からビニールを被せればミニ温室、寒冷紗を被せれば日除けを作って、植物の花や実を雨から守り、生育不良を防ぎます。

8. らせん型

長さ55~90cmほどの支柱で、全体が等間隔に波打っています。紐を使わずにつるを誘引することができ、ネットを買う必要もありません。

固定する紐の結び方は?

支柱 (4)

支柱と植物を結びつけるときは、間で紐がクロスするよう8の字に結ぶのが基本です。茎は生長するにしたがって太くなるので、ゆるめに結ぶのがポイントです。

支柱同士を固定するときは、紐を何度も支柱同士に巻きつけて固定していきます。横に渡した支柱に紐をかけ、両端を持って後ろから前に向かって何度も交差させたら、今度は横向きに同じように紐を何度も交差させていきます。縦横に紐を5~6回ずつ交差させて完全に固定されたら、最後は蝶結びにして完了です。ただ、ちょっとむずかしいという方は、固定金具を活用すると簡単ですよ。

支柱を立てて植物を元気に育てよう

支柱 地植え

つる性の植物や大きな実をつける野菜は、支柱を立てることで風害や病害虫の影響を受けにくくなります。丈夫で元気に育てれば、収穫量も増やすことができますよね。最初はうまく立てられないかもしれませんが、何度もチャレンジしていくことで上達していきますよ。

更新日: 2023年02月01日

初回公開日: 2015年12月12日

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