さつきは日本固有の花木で、関東より西から九州まで広く分布して、初夏の野山を美しく彩ります。道路の植え込みや、生垣としてもなくてはならないさつき。今回は、そんなさつきの花言葉や特徴、品種、またさつきとツツジの違いなどについてご紹介します。
さつき(サツキツツジ)の花言葉は?
『節約』『貞淑』『節制』『幸福』『協力を得られる』
さつきは、渓流沿いの岩肌などの厳しい環境を好んで生息します。川が増水して水をかぶっても流されないような、低い姿勢で自然の厳しさに耐えている姿から「節制」「節約」などの花言葉がつきました。
さつき(サツキツツジ)の花の色や学名は?
- 学名
- Rhododendron indicum
- 科・属名
- ツツジ科・ツツジ属
- 英名
- Satsuki azalea
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 5月下旬~6月上旬
- 花の色
- 赤、白、ピンク、紫、緑、複色など
- 別名
- サツキツツジ(皐月躑躅)
トケンカ(杜鵑花)
さつき(サツキツツジ)とは?どんな花を咲かせる植物?
さつきは、ヤマツツジやレンゲツツジなど、1,500種ほどあるツツジ属の総称です。日当たりがよく、川沿いに自生する植物で、渓流植物の特徴を備えています。別名、サツキツツジ(皐月躑躅)とも呼ばれ、ピンクや紫色でフリル状の花を5月頃に咲かせます。
また、学名にはインド産を意味するindicumと付いていますが、インドには自生していません。日本原産の植物です。なぜ、インド産とついているのか不思議ですね。
さつき(サツキツツジ)の花の種類は?
紫苑(しえん)
ピンク色に近い紫の、とても華やかな花を咲かせます。性質は頑強で育てやすい品種です。
秋月(しゅうげつ)
紫色に底白の大輪の花が咲きます。枝はよく伸び、丈夫で育てやすい品種です。地植えに適しています。
好月(こうげつ)
1株に絞りや覆輪、底白など、さまざまな花を咲かせる咲き分け品種です。
晃山(こうざん)
黄色がかった、淡い紅色の花を咲かせます。小輪で、葉も小さく、株は上に伸びずに這うように育ちます。
真如の月(しんにょのつき)
アザレアとの交配品種です。花は紫紅色の底白で、軽くフリルが入る大輪です。寒さに弱いので、冬の寒風は避けた方が良いです。
寿姫
白花に赤斑が入ったり、薄い赤色の花が入ったりすることがあります。性質は強健なので育てやすい品種です。
ロージー
ピンク色の花を咲かせます。1年の間に春、秋2回咲きます。萌芽力が強く、葉が細かく密生するので、グランドカバーやボーダーにおすすめです。
さつき(サツキツツジ)とツツジの違いは?
さつきは、ツツジの品種の1つです。花姿がツツジによく似ていることから別名、サツキツツジとも呼ばれていますが、もともとは別の園芸品種として扱われてきました。江戸時代にあったツツジの栽培ブームにのってサツキツツジが作られたのです。
さつきとツツジの違いは、開花時期と花や葉の大きさ・硬さです。ツツジは、4~5月中旬に開花し、さつきは5月下旬~6月上旬頃に開花します。また、さつきは花と葉が小さめで、葉が硬いのですが、ツツジは花や葉が大きいのが特徴です。
さつき(サツキツツジ)の花を咲かせよう
さつきの仲間には、アザレア、シャクナゲ、エリカなどがあります。ツツジ属は花姿がよく似ており、さらに、さつきとツツジの中間品種、ツツジとアザレアの中間品種など、間違えやすい品種もたくさんあります。
ただ、どれも園芸やガーデニングにおすすめの植物ばかりで、1つあるとお部屋が明るくなりますよ。さつきは、鉢植えや地植え以外に盆栽などでも楽しめるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
更新日: 2021年05月12日
初回公開日: 2016年01月02日