春になると白い壺型の花を咲かせるドウダンツツジ。花の後につく葉っぱは、秋になると真っ赤に紅葉し、花とは違った美しさを持っています。
強く丈夫で、株の大きさを調節しやすいことから、公園や街路樹として古くから親しまれていますよ。今回は、そんなドウダンツツジの花言葉や種類、紅葉の様子などをまとめました。
ドウダンツツジの花言葉とは?
『節制』『上品』『私の思いを受けて』『返礼』
真っ白な白い花の姿にちなんで、「上品」という花言葉がつけられました。また、「節制」という花言葉は、厳しい環境にも耐えられる強さを持っていることにちなんでいます。
ドウダンツツジとは?学名・原産国・英語は?
- 学名
- Enkianthus perulatus
- 科・属名
- ツツジ科・ドウダンツツジ属
- 英名
- Enkianthus
Dodan-tsutsuji
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 3~6月
- 花の色
- 白
- 別名
- 満点星躑躅(ドウダンツツジ)
灯台躑躅(トウダイツツジ)
ドウダンツツジは、西日本に自生する落葉低木です。
開花期を迎え、真っ白な花が株全体を覆う姿が星空を連想させることから、「満点星(ドウダン)」という文字が当てられました。
細い枝が左右に分かれて生えている様子が、結び灯台の脚に似ていることから、「灯台」がなまってドウダンツツジと呼ばれるようになったとされています。
ドウダンツツジはどんな花を咲かせる花木?
ドウダンツツジは、樹高は1~3mに生長し枝先に小さな花を下向きに咲かせます。花は白色でスズランにも似たような壺型の形をしています。
ドウダンツツジは紅葉する?安国寺が名所?
枝の先に、互い違いに生える楕円形の葉っぱは、10~12月頃真っ赤に紅葉します。この紅葉の名所として有名なのが、兵庫県の安国寺です。
安国寺には、樹齢100年以上のドウダンツツジがあり、本堂から眺めて楽しむことができます。11月中旬の見頃の時期には、多くの観光客が足を運び、もみじの紅葉とは違った雰囲気を味わっています。
ドウダンツツジの種類や品種は?
サラサドウダンツツジ(更紗灯台)
淡いピンク色の花を咲かせる品種で、ベル型の花を下向きに咲かせます。花には濃いピンク色のスジが入っており、先端は紅色に縁取られています。
この様子か更紗染めの模様に似ていることにちなんで名付けられました。
ベニサラサドウダンツツジ(紅更紗灯台)
サラサドウダンツツジの変種で、赤みの強いピンク色の花を下向きに咲かせます。標高の高い場所に生えており、湿原地帯など湿り気のある場所も好みます。
サラサドウダンツツジに比べて花は小さく、先が裂けていることが特徴です。
ヒロハドウダンツツジ(灯台躑躅)
ドウダンツツジの変種で、葉っぱの幅が広いものを指します。岩や石が露わになっているやせた山地や砂地に自生しており、2cmほどの花を咲かせます。
樹高は2mほどに生長し、秋には葉っぱが真っ赤に紅葉します。
アブラツツジ(油躑躅)
ドウダンツツジ属に分類される落葉低木で、枝から伸びた細い柄の先に、緑白色をした5mmほどの花を複数個咲かせます。
日当たりのよい山岳地帯に自生し、高さ2mほどに生長します。葉っぱの裏面はツヤがあり、油を塗ったように見えることから名前がつけられました。
ドウダンツツジは生け垣にもおすすめ
ドウダンツツジは、春には白い花、秋には紅葉と季節によって違う姿を楽しめる花木です。また、剪定に強く、好みのサイズに仕立てることができるので、生け垣にもおすすめです。
落葉するため、手間は少しかかりますが、枝が密集しているので透けず、目隠しとしての役割を果たしてくれますよ。
更新日: 2021年12月05日
初回公開日: 2015年12月05日