紫陽花(アジサイ)といえば、梅雨の風物詩として昔から親しまれている植物です。紫陽花は、花が咲き終わった後に、挿し木の適期がやってきます。剪定で切った枝をそのまま利用できるので、ガーデニング初心者にも簡単にできますよ。今回はそんな紫陽花の挿し木や剪定の時期と方法、増やし方のコツについてご紹介します。
紫陽花の増やし方!挿し木と剪定はセット?
アジサイを増やすには剪定で切り取った枝を使って挿し木にするのがおすすめです。そのため、剪定と挿し木を一緒に行えば、効率的にアジサイの栽培が楽しめますよ。
紫陽花に剪定が必要な理由は?
紫陽花に剪定が必要な理由は、育てるスペースがない、植木鉢よりも大きくなった、など人間側の都合が悪くなるためです。
もともと、アジサイは剪定をしなくても問題はありません。ただし、観賞用としてアジサイを育てている以上、飾っている場所の雰囲気や樹形を意識する必要が出てきます。紫陽花を剪定するときには、切り取る時期と方法に注意して、好みの樹形に整えてくださいね。
紫陽花の増やし方!挿し木のコツは剪定した枝を使うこと
アジサイは、挿し木で簡単に数が増やせる植物です。挿し木でどんどん数を増やしていきたい方は、剪定で切り取った枝を利用するのがおすすめです。剪定後の枝を再利用できるだけではなく、花芽がついた枝ならば、翌年花を咲かせてくれるかもしれません。
土に植える
- 6~7月頃、剪定した枝を10~15cmほどに切り揃える。
- 葉っぱは2枚ほど残して、他の葉は全て切り落とす。
- 切り口をナイフやカッターで斜めに切って、枝全体も7〜8cmにする。
- 水を入れた容器に1〜2時間ほど切り口を浸す。
- 赤玉土(小粒)を入れた容器に指や割り箸で穴を空ける。
- 枝が2~3cmほど埋まるように挿す。
- 土が乾燥しないよう水やりをして日陰で管理する。
- 1〜2ヶ月後、十分に根が生えたら一回り大きな鉢や地面に植え替える。
水挿し
アジサイの剪定した枝を水挿しで管理するときは「土に植える」の4番目までは同じ作業をします。その後、毎日水を入れ替えていれば根が生えはじめます。十分に発根したら、遅くても9月までには土を入れた鉢か庭に植え替えてください。
紫陽花のベストな剪定時期と方法は?
6~9月中旬、花が咲き終わってからが紫陽花の剪定の適期です。花が枯れ、花色が色あせてきた頃、花のすぐ下を切り落としましょう。剪定のポイントは「新芽」が出てくるところを残しておくことです。10月頃になると次の年に咲かせる花の芽が枝にできはじめるので剪定は控えてください。翌年の花数が減ってしまいます。
1. 基本剪定
アジサイには、その年に伸びた新しい枝に翌年花芽をつけない性質があります。そのため、上から1節目は花を咲かせる可能性が低いので、花のすぐ下に生えている1節目の下を花ごと切り取りましょう。葉っぱや茎は翌年花を咲かせるために必要なので、そのまま残しておきます。
少し花数や枝を減らしたいときは、「内向きの枝」「下向きの枝」「伸びすぎている枝」「細い枝」を選んで、付け根から切り取ってもかまいません。風通しがよくなって病害虫の被害が減らせますよ。
2. 全体的に小さく(短く)したい
長年アジサイを育てていると、鉢や庭のスペース以上に生長することがあります。そんなときは基本剪定でボリュームを減らしつつ、さらに1〜2節分を短く切り落としてください。
注意しておきたいのは枝の色が緑色の所で切り落とすという事です。茶色の古い枝から切り落としてしまうと翌年は花が咲かないので気を付けてみて下さい。
3. ゼロから育て直したい(強剪定/切り戻し)
アジサイが大きく育ちすぎて、基本剪定などで樹形が整えられないときは、株元近くまで枝を剪定する「強剪定」や、太い枝を途中から切って短くする「切り戻し」と呼ばれる作業をしましょう。
ただ、強剪定をすると次の年は花が咲かないことが多いので、枝や芽を生長させる1年になることを承知のうえで取り組んでくださいね。
葉っぱが枯れ落ちた冬の時期が適期です。以前に強剪定をしたなら、3年は間をあけてください。一番下の節目だけを残して、全ての茎を切り取りましょう。全体の枝が株元から約10~15cmの高さにそろうイメージです。
アジサイ・アナベルは剪定の時期が遅いので注意
アジサイ・アナベルという園芸品種は、剪定の適期が遅いので注意してください。花が咲き終わった後、または2月上旬~3月下旬に剪定をします。
剪定の方法はアジサイと同じです。アジサイ・アナベルは、夏から秋の間に花を咲かせる芽のついた枝を伸ばすので、剪定時期が早いと花の咲かせない枝が生長してしまうので気を付けましょう。
アジサイ(紫陽花)の挿し木と剪定を覚えてうまく増やそう
紫陽花のように、花が咲いているときに剪定を進めた方がよい植物は手入れにも気をつかいますよね。ただ、アジサイの生命力はとても強いので心配はいりません。
切り取った枝を挿し木として利用すればどんどん数を増やして、アジサイの栽培を何年も楽しんでくださいね。
更新日: 2023年04月13日
初回公開日: 2015年06月24日