ミソハギとは、お墓やご仏壇に供える盆花として知られている植物です。すっと長く伸びた茎の先に、サルスベリを思わせる紅紫色のフリルがきいた可憐な花を咲かせます。
水辺を好むことから、湿地や川のほとりなどで見かけることが多い草花です。今回は、そんなミソハギとはどんな植物なのか、お盆に飾る意味や育て方などをご紹介します。
お盆の花「ミソハギ(禊萩)」とは?
ミソハギは、日本や朝鮮半島を原産とする、宿根性の多年草です。日本全土の湿地や田んぼの畦など、日当たりがよく湿り気の多い場所に自生しています。
寒さにも暑さにも強く、植えっぱなしでも同じところに花を咲かせることから、花壇のボーダーや寄せ植えの背面にもおすすめの花です。
空に向かってまっすぐ1~2mほどの茎を伸ばし、その先に小さく鮮やかなピンク色の花を穂のようにまとまって花を咲かせます。
ミソハギ(禊萩)の花言葉
『愛の悲しみ』『純真な愛情』『悲哀』『慈悲』
ミソハギは、供え花として親しまれ、お墓や仏前によく供えられています。お盆の頃に咲く姿を見て、亡くなった方に思いをはせることから、「愛の悲しみ」という花言葉が付けられたそうです。
なぜミソハギ(禊萩)をお盆に飾るの?飾り方は?
ミソハギは、盆花や精霊花という別名の通り、お盆には欠かせない花となっています。これは、漢字で「禊萩(ミソギハギ)」と表記することが関係しています。
ミソハギは、お盆にさくつくる精霊棚のごはんの横に配置されます。これは、お盆で供養する餓鬼は、のどが狭くごはんが食べられないことから、水とのどの渇きを抑える作用のあるミソハギを添えておくためです。
また、お盆や祭り事に利用されることから、禊萩という漢字が当てられたとされています。
ミソハギ(禊萩)の別名は「そうはぎ」「しょうらいばな」?

ミソハギには、さまざまな別名がつけられています。例えば、「盆花(ぼんばな)」「精霊花(しょうりょうばな)」「水掛け草」「鼠尾草(そびそう)」などです。
「精霊花(しょうりょうばな)」という別名は、地域によってはなまりが入って「しょうらいばな」や類似した音で呼ばれることもあります。
この「精霊花」とは、お盆の時期にご先祖様(精霊)を迎える行事に関連して用いられる花を指します。ミソハギは昔からお盆に供える花として用いられることから、ミソハギ=精霊花と呼ばれるようになりました。
「そうはぎ」に関しては、一部の地域でそう呼ばれることがあるようですが、正式な別名とする情報はありません。ミソハギがなまったものと考えられます。
ミソハギ(禊萩)の育て方

種まき
3~4月が種まきの適期ですが、霜の降りない地域であれば9~10月にも種まきできます。ピートバンや育苗箱に土を入れ、種が重ならないようバラマキにしていきます。
そして種が隠れる程度に薄く土を被せ、乾燥しないよう水やりをして管理していき、本葉が2~3枚になったら鉢や地面に植え替えます。
苗植え
3~4月か9~10月に、鉢や地面に植え付けていきます。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢を準備し、荒木田土や水生植物用培養土など、水もちのよい土に植え付けていきましょう。
地植えは、株同士の間隔を40~50cm空けるようにし、よく耕した庭土に腐葉土や堆肥をたっぷりと混ぜてから植え付けてください。
水やり
湿度の高い状態を好むので、鉢植えは受け皿に水を溜めて土に吸水する「腰水」や、鉢ごと池や水槽に沈めるなど水生植物と同じ扱いをしてもかまいません。
水に沈めるときは、土の表面から上3~7cmほどまでが水深の目安です。地植えは、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えます。
肥料の与え方
特にたくさんの肥料は必要ありません。生育の状態を見て、4~6月に月1回、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を少し与えるくらいでよいですよ。
剪定・切り戻し
草丈を伸ばしたいときは支柱を立てて株を支えますが、低くしたいときは切り戻しをしてわき芽を生やしていきます。
5月頃に、下から2節ほど残して、株を水平に切り戻していきます。上の位置で切り戻すと、そこから枝分かれしていくので、切る位置には注意してください。
植え替え
ミソハギを2~3年ほど育て続けていると、株が思いの外大きくなってしまいます。鉢植え、地植えにかかわらず、2~3年に1回は植え替えをしていくとよいですよ。
植え替えは、3~4月か9~10月が適期です。株分けを同時に行うと、効率よく数を増やすこともできます。植え替えの手順は、植え付け時と同じです。
ミソハギ(禊萩)の増やし方は「株分け・挿し木」?
ミソハギは、株分けや挿し木で数を増やすことができます。
株分けは、植え替えと同時に行うようにします。親株に連なった地下茎を、適当な長さに切っていきましょう。
挿し木は5~6月が適期です。茎を先端から10~15cmほどの長さに切り取り、赤玉土(小粒)単用の土に挿していきます。
1ヶ月ほど、土が乾かないように水やりをして管理すると、根が生えて1つの株へと生長していきますよ。
お盆の花「ミソハギ(禊萩)」を飾ってご先祖さまを迎えよう
ミソハギのすっと高く伸びた茎や、野趣のある素朴な花はナチュラルガーデンによく似合います。
寒暖など極端な環境や病害虫に強く、丈夫で手間もかからないのでガーデニング初心者におすすめの植物です。
ガーデニングは敷居が高くてなかなかはじめられないという方は、ミソハギのように手のかからない植物からはじめてみるとよいかもしれませんね。