ツツジは落葉性の高木や低木で、赤や白に咲く花の蜜は、子供の頃に吸ったことがあるという方も多いのではないでしょう?万葉集にもツツジの歌が詠まれるほど日本でも古くから栽培され、親しまれてきました。また、よく似た植物に「サツキ」という植物がありますよ。今回は、そんなツツジの花言葉やサツキとの違いについてご紹介します。
ツツジの花言葉
『節度』『慎み』
● 色別の花言葉
赤:恋の喜び
白:初恋
赤いツツジの花言葉「恋の喜び」は、赤い花を美しく咲かせている様子が恋をした女性の気持ちを表現しているように見えることに由来しています。また、白いツツジの「初恋」も純白の花姿が、乙女の可憐な様子を表していることにちなんでいます。
ツツジの花の色や学名は?
- 学名
- Rhododendron spp.
- 科・属名
- ツツジ科ツツジ属
- 英名
- Azalea
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 4~5月
- 花の色
- 赤、白、ピンク、紫、オレンジ
- 別名
- -
ツツジは、花が筒状に咲くことからその名前がついた落葉性の高木で、赤や白、ピンクなどの花が春になると次々に咲きます。日本で最も親しまれている植物の1つで、万葉集にも詠まれているほど古くから栽培されていました。特に江戸時代の寛文~元禄にかけて盛んに栽培が行われ、多くの園芸品種が生み出されました。
ヨーロッパへは常緑性のツツジがもたらされ、「ペルジアン・アザレア」という品種が現在も鉢花として大量に生産されています。
ツツジとサツキの花の違いは?
ツツジとサツキは、その花の姿が似ていることから、よく混同されてしまいます。そもそもサツキはツツジと同属の「サツキツツジ」のことを指し、園芸において「サツキ」と短く呼ぶことから、区別されるようになったとされています。
サツキは山奥の岩肌に自生して、5~6月頃に花が咲きます。花や葉が小さいのが特長です。一方でツツジは4~5月に花が一気に咲きます。また、おしべの数の本数も違い、ツツジは5〜10本、サツキは5本のものが多いです。
ツツジの開花時期と見頃の季節は?
ツツジの花は4月中旬から咲き始め、GWの頃に見頃を迎えます。全国のツツジの名所では、見頃の時期にツツジ祭りが開催され、いろいろなイベントとともにツツジを楽しめますよ。
ツツジの花の種類は?
観賞用のツツジは、江戸時代にたくさん生み出されました。今回はその中でも代表的なものをいくつかご紹介します。
キリシマツツジ(霧島ツツジ)
ツツジ園などで多く育てられている品種で、「江戸霧島」とも呼ばれています。鹿児島の 野生種のツツジが江戸時代初期に染井や大久保などで品種改良されたものです。
オオムラサキツツジ
大きな花や葉が特長の品種で、他のツツジより雄しべもたくさんあります。
クルメツツジ(久留米ツツジ)
久留米藩の坂本元蔵が、キリシマツツジやサタツツジを元に改良した品種です。「コケまき方」という方法で作られ、現在までに750種類作られたとわれています。カラフルな色がキレイな人気の品種です。
イワツツジ
「ハヤトミ ツバツツジ」とも呼ばれる落葉樹で、葉が厚く光沢があり、若葉の両面にある長い毛が特長です。
クロフネツツジ
葉の展開と同時に、大きな薄い紅色の綺麗な花を咲かせる品種です。日本に来航する黒船によって持ちこまれたことが名前の由来となっています。
ヒラドツツジ(平戸ツツジ)
江戸時代、平戸藩でケラマツツジやタイワンヤマツツジ、モチツツジやキシツツジなどを交配させたツツジの1種で、350以上の品種があります。大きな花をつけるものが多い ツツジです。
ミヤマキリシマツツジ
変種が多いツツジで、花の色は淡紅紫、淡紅、朱紅、紫、白などがあります。九州の比較的標高の高い火山地帯に分布し、日当たりの良い場所に群生します。低木で小ぶりな花を咲かせるのが特長です。
ツツジの名所を春に訪れてみよう
4月下旬から5月上旬に、ツツジは見頃の時期を迎えます。赤や白のきれいな花が群生する様子は、春の青空と美しいコントラストを生み出してくれますよ。
ツツジの名所では、たくさんのツツジを見ることができるので、春に友人や家族と訪れると、気持ちがリフレッシュできそうですね。
更新日: 2022年07月06日
初回公開日: 2015年07月19日