ツツジは日本原産なことからよく育ち、放っておいても元気に花を咲かせてくれます。ただ、手入れを行き届かせることで樹形を整え、花をより美しく見せることができます。また、剪定した枝で挿し木をして株を増やすこともできるんですよ。今回は、ツツジの剪定と挿し木の方法と適切な時期をご紹介します。
ツツジを剪定するコツと時期は?
ツツジは4~5月にピンクや紫の花を咲かせ、6月中旬~7月に花芽をつける性質があります。
花が終わってから翌年の花芽をつけるまでの期間が短いことから、剪定の時期を誤ると翌年に花をつけないことがあるので、5月~6月の間に剪定を行うようにしてください。
特に花後1~2週間以内に刈り込むのがおすすめです。種がつかないように花がら摘みを行いながら、少しずつ剪定すると手間が減りますよ。
ただ、挿し木を作る場合や、翌年の花つきを気にしないようであれば、6月中旬~9月の間に剪定を行なってもかまいません。
ツツジの剪定の仕方は?
ツツジは丸い樹形に剪定されているものが多いですが、特に気にする必要はありません。ただ、あまり強く剪定してしまうと、翌年の春に花が咲きにくいことから、丸く周囲を刈り込むことが多いようです。
まずは、剪定するツツジの樹形をイメージします。そこから、約一回り(3cmほど)の長さに小さく丸く剪定するのがコツです。また、上の枝だけでなく、下にある枝も切り取るようにイメージしておきましょう。
そして、剪定鋏などでイメージに沿って切り戻していきます。途中で不安になったら、手を止めて樹形を眺めて確認するようにしてください。外側を剪定したときに枯れている枝や、込みいって重なっている枝、不定枝も一緒に切り戻すと、風通しがよくなって病害虫の被害を受けにくくなります。
ツツジの増やし方!挿し木の時期は?
ツツジは挿し木で簡単に増やすことができます。挿し穂は、6~7月の新芽のついた枝を切って作ります。まずは花後に伸びはじめ、堅くなった新しい枝を選んで、10cmほどに切り取ります。
その枝の葉は、先端のものを2〜3枚残して、残り切り取ってしまいます。そして、1時間ほど時間~1日ほど水につけておきます。
水揚げした枝には、切り口にルートンなどの植物成長調整剤をまぶしておきます。挿し木用の土は、鹿沼土小粒や市販の挿し木用土を準備します。赤玉土を用いてもかまいません。
挿し床用の土は水はけのいい柔らかいものを選ぶのがポイントです。
そして、ある程度深さのある鉢に用土を入れ、枝を挿していきます。複数植える場合は、葉が触れ合わない程度の間隔に植え付けましょう。挿し穂を5~7cmほど埋めると、よく発根しますよ。
その後は水を与え、風通しの日陰で管理します。ツツジは水をよく吸う植物なので、土が乾かないよう、9月までは朝夕、9月からは1日1回の頻度で水やりをしてください。
肥料は特に必要ありません。翌年の春頃、根が十分に育ったら定植していきます。
ツツジの剪定と挿し木を楽しもう
ツツジは特に手入れをしなくても元気に育ってくれる庭木です。ただ、手入れを少しするだけで、花の姿を美しく見せることができます。
最初は丸い形に剪定するのが難しいかもしれませんが、慣れれば他の庭木に応用することもできますよ。ぜひ、ツツジの剪定にチャレンジしてみてください!
更新日: 2023年04月18日
初回公開日: 2015年07月20日