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変化朝顔の育て方|種類や特徴、種まきの方法や時期は?

夏の庭やベランダを彩る人気の植物といえば「朝顔」。青や紫、ピンク色に染まるラッパ型の花を知らない方はいませんよね。そんな朝顔のイメージを覆す、一風変わった花を咲かせるのが「変化朝顔」です。今回は、種まきの方法や時期、摘芯のコツなど、変化朝顔の育て方についてまとめました。

変化朝顔とは?特徴は?

夏休みの宿題で、成長日記をつけた経験のある方も多い朝顔は、子供から大人まで年齢を問わず親しまれる身近な植物です。ただ、今のように観賞用として楽しまれるようになったのは、江戸時代になってから。

このときに、珍しい朝顔を作り出す品種改良が頻繁に行われ、突然変異を繰り返しながら、様々な姿の変化朝顔が誕生しました。今では手で引き裂いたようなものや、糸状、釣り下がるようなものなど、朝顔のイメージとは全く異なる花を咲かせる朝顔の種類として、多くの人に親しまれています。

変化朝顔の種類

品種改良が盛んに行われた江戸時代には、牡丹咲や八重咲のように、花びらの数が多い豪華な見た目のものが好まれ、多く栽培されていました。しかし、第二次大戦の際にほとんどの品種は失われてしまったと言われています。

現在市場に残っているものは、愛好家たちの手によって残された変化朝顔を再現したものです。主に「正木」と「出物」の2つに分類されます(※1)。

「正木」は普通の朝顔と同様に栽培するだけでよいのですが、「出物」栽培がむずかしく、環境をきちんとつくってあげなければなりません。いずれの系統の株なのか、育てる前に調べておくと安心です。

変化朝顔の育て方に必要なものは?

変化朝顔を育てるときに準備するものは、変化朝顔の種、植木鉢、鉢底石、土の3つです。

鉢は素焼き鉢など乾燥しやすいものを使い、土は市販の「花と野菜用培養土」を使ってください。地植えにするなら、苗を植える土壌にたっぷりと腐葉土を混ぜておくとよいですよ。

肥料はもともと植えた土に含まれているので、苗植えが終わってすぐには与えず、月2〜3回のペースで液体肥料を定期的に与えていきます。そして、本葉が5〜6枚になったら朝顔同様に摘芯をしていきます。

最後に朝顔の生長に欠かせないのが支柱。3本の支柱に3段の輪を掛けた「あんどん仕立て」にします。うまく育てると、夏〜秋にかけて花を咲かせますよ。

変化朝顔の種まきの時期と方法は?

種まきの時期は、朝顔と同じゴールデンウィーク明けから7月が目安です。種が発芽しやすいよう、あヤスリなどであらかじめ傷をつけ、人肌くらいの温度のお湯に一晩浸けておいたものをまいていきます。

  1. ヤスリや爪で種に傷をつけ、ぬるめの水に一晩浸ける
  2. 3号くらいの育苗ポットに赤玉土(小粒)など清潔な土を入れる
  3. 薄く土をかぶせたっぷりと水やりをする
  4. 発芽したら土が乾いてから水やりをして、明るい場所で管理する
  5. 本葉がある程度生えたら植え替えの準備をする(ここまでが種まき)
  6. 苗よりも一回り以上大きな鉢と鉢底石、土を準備する
  7. 鉢の底に鉢底石を敷き、土を1/3ほど入れる
  8. 植え替える株を鉢の中心に置き、周りに土を入れる
  9. たっぷりと水やりをする

苗から育てる場合は、6.から先の手順に従います。この段階からなら、地植えにすることも可能です。

いつもとは違った変化朝顔で夏を楽しもう

平安時代の昔から日本人に愛されてきた朝顔。その中でも特徴的な花を咲かせるのが、「変化朝顔」です。

見た目がユニークで、一瞬みただけだと朝顔とは思わないかもしれません。ただ、育て方は朝顔と同じなので、ちょっとした変化を楽しみたい方はぜひ育ててみてください。

※1:九州大学大学院 理学研究院

更新日: 2020年07月01日

初回公開日: 2015年05月14日

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