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トリカブト(鳥兜)の花言葉|花の種類や開花時期、別名は?

トリカブトは毒があることで有名な植物で、怖いイメージがありますよね。ただ、花は美しくも儚げな姿をしています。実は自宅で育てることもでき、花の色が変わるものや斑入りのものなど、園芸植物として栽培されています。今回は、トリカブトの花言葉や学名、毒性、開花時期や種類などをご紹介します。

トリカブトの花言葉

『騎士道』『栄光』『復讐』『厭世家』『人間嫌い』

● 西洋の花言葉
『chivalry:騎士道』
『Knight-errantry:武者修行』

トリカブトは、花姿が騎士の兜に似ていることにちなんで「騎士道」「栄光」という花言葉を持っており、「Helmet flower(兜の花)」という英名がついています。

また、修道士の頭巾にも花の形が似ていることから「Monkshood(修道士の頭巾)」という英名もついており、「人間嫌い」の花言葉の由来とされています。さらに、「復讐」という花言葉は、トリカブトに毒性があることからつけられました。

トリカブトの花の色や別名は?

トリカブト 花
学名
Aconitum carmichaelii
科・属名
キンポウゲ科トリカブト属
英名
Monkshood
Helmet flower
原産地
中国、日本、北半球の温帯地域
開花期
7~10月
花の色
紫、白、ピンク、黄
別名
トリカブト(鳥兜)
カブトギク(兜菊)

トリカブトは、キンポウゲ科トリカブト属の植物の総称です。日本には約30種類が自生していて、低山や沢筋などのやや湿気の多い場所を好みます。花は穂のようになって咲き、葉の切れ込みは種類によって少しずつ違いがあります。

和名である「トリカブト」は、花の形が被り物「鳥兜」に似ていることから名付けられました。また、英名の「Monkshood」「Helmet flower」は、花の姿が修道士のフードや騎士の兜に似ていることに由来しています。

ギリシア神話では、3つの頭を持つ冥界の番犬ケルベロスのよだれによってトリカブトが生み出されたといわれ、不気味なイメージを持たれている植物です。また、ヨーロッパでは魔術の女神ヘカテーを司る花とされ、庭に植えてはいけないという言い伝えがあります。

トリカブトに毒はある?

トリカブトは、ドクウツギやドクゼリと並んで日本三大有毒植物とされています。有毒成分はアルカロイドのアコニチンとメサコニチン、アコニンなど毒性の強いものです。

花や葉、根や花粉と植物全体に毒を含んでおり、根の毒が特に強いとされています。致死量は0.2~1グラムと少なく、誤って食べると嘔吐や呼吸困難、臓器不全、心室細動や心停止などによって、最悪の場合死に至ることもあります。芽が出はじめたときの姿がニリンソウやセリ、ヨモギなどの山野草と似ていることから、厚生労働省の発表では年間に5~10人程度の中毒者がおり、死亡例も報告されています。

その毒性はギリシア神話や伝説となるほどヨーロッパでは古くから知られており、日本でも毒矢に塗って使用されていた記録が「古事記」に残されています。また、アイヌ民族はトリカブトを矢に塗って狩りをしていました。

トリカブトの名前が世間に知れ渡るきっかけとなったのが、1986年に起こった「トリカブト保険金殺人事件」です。被害者は当初心臓発作による自然死だと報道されましたが、操作によってトリカブトの毒による殺人事件だったことがわかり、新聞やニュースなどで大きく取り上げられました。

そのため、毒のある植物という側面ばかりが注目されますが、強心、利尿、鎮痛、消炎作用があることから漢方に利用されています。根っこ集めた塊根(かいこん)はシ(附子)、ウズ(烏頭)、テンユウ(天雄)と呼ばれ、八味地黄丸(はちみじおうがん)や甘草附子湯(かんぞうぶしとう)などの生薬に含まれていますよ。ただし漢方で使用する場合は、修治と呼ばれる弱毒処理を行います。

トリカブトの開花時期や見頃の季節は?

トリカブトの開花時期は、7~10月頃で、8~9月に最盛期を迎えます。早いものは初夏から、遅いもので初秋の季節までトリカブトを楽しむことができますよ。日本では、本州中部より北の地域に分布し、特に北海道の山に多く生息しています。

トリカブトの花の種類や品種は?

トリカブト 黄色

トリカブトは世界に300ほどの品種があり、そのうち約30種は日本に自生しています。トリカブトといえば青色の花びらのものが多いですが、白や黄などの品種もあり、切り花にもよく利用されています。今回は、その中からトリカブトの代表品種をご紹介します。

ヤマトリカブト

山に生えるトリカブトであることから「ヤマトリカブト」と名付けられました。トリカブトといえば、この品種を指すことが多いです。

エゾトリカブト

アイヌ民族に用いたトリカブトとされている品種で、山の中の林や沢沿いに自生しています。青紫色の花と3つに裂けた葉が特徴です。

オクトリカブト

濃い青紫色の花びらをした品種です。日本のどこにでも自生しており、花柄に毛が密生しているという特徴があります。

ハナトリカブト

他のトリカブトに比べて花が大きくなるため、「ハナトリカブト」と名付けられました。中国原産で、日本産のトリカブトと区別するために「カラトリカブト」とも呼ばれています。

アズマレイジンソウ

淡い紅紫色の花びらをした品種です。下から上へと花を咲き上げる特徴があり、日本では東北から九州に、海外では朝鮮半島や中国に自生しています。

オチクラブシ

別名「ハクサントリカブト」と呼ばれる品種です。日本にしか自生しておらず、青紫色の花を咲かせます。

オオレイジンソウ

白色で先端が淡い黄色の花びらをした品種です。30cmほど伸ばした花茎にたくさんの花をつける特徴があります。

サンヨウブシ

淡い紫色の花びらをした品種です。毒を持たない珍しいタイプで、花柄に毛がなくツルツルしています。

キバナトリカブト

淡い黄色の花びらをした品種で、開花期が6~8月頃と他の品種よりも早く花が咲きます。

トリカブトの花を見てみよう

山 トリカブト

トリカブトは毒を持つことから危険なイメージが先行してしまい、花の姿は印象に残りにくくなっています。じっくり花を見てみると、下向きで筒状の鮮やかな色をした花びらを持っており、かわいい姿をしているんですよ。トリカブトは山林でみかけることができる他、栽培も可能なので、きれいな花の姿を一度楽しんでみるのもいいですよね。

初回公開日: 2015年07月01日