自分の好きなハーブだけを一緒に育てたり、飾ったりできる寄せ植え。サラダやお茶など、収穫したハーブの使い道を思い浮かべるだけでワクワクしてきますよね。今回は、そんなハーブの寄せ植えのポイントや方法、おすすめの種類をご紹介します。
ハーブの寄せ植えのポイントは?
寄せ植えを作るときのポイントは、ハーブの好む環境を知っておくことが大切です。多くのハーブは日当たりのよい場所を好みますが、中には直射日光に当たると茎葉が固くなってしまうものもあります。
また、好む土の質や水加減も様々なので、性質や生育環境が似ているもの同士を一緒に植えると、お互いの生長を助け合いながら仲良く育ってくれますよ。
ハーブの寄せ植えに適した時期と方法は?
ハーブの寄せ植えは、苗が出回る時期に合わせて作ります。一年中何かしらかの苗が手に入るので、種類にこだわりがなければ、いつでも寄せ植えは可能です。
例えば、コリアンダー、チャービル、ワイルドストロベリー、カモミールなど耐寒性のあるハーブは、秋~冬が寄せ植えの適期です。一年草のものは春に出回ることが多いので、たくさんの種類を楽しむなら、春の寄せ植えがおすすめです。
作り方
1. 鉢底ネットを敷き、底が見えなくなるまで鉢底石を入れる
2. コンテナの半分ほどまでハーブ用培養土などを入れる
3. 株同士の間隔を10~20cmほど空けながら、苗をポットに入れたまま土の上に仮置きする
4. レイアウトを決めたら、苗をポットから抜き出し、根についた土をほぐしてから土に置く
5. 株と株の隙間を埋めるように培養土を足し、土の表面を平らに整える
6. たっぷりと水を与えて管理する
半日陰、日陰におすすめのハーブの寄せ植え
チャイブとチャービル
日差しのやわらかな場所でよく育つ寄せ植えです。チャイブはネギの仲間で、根から出る分泌液が病害虫を予防し、土壌を清潔に保つ手助けをしてくれます。また、チャービルはチャイブの生長を促し、風味をよくしてくれますよ。
シソ、ミツバ
シソ、ミツバは和食の薬味によく使われるハーブです。どちらも日陰や半日陰で育てた方が、茎葉がやわらかくなり、おいしく食べられますよ。アオジソとアカジソを両方植えれば、お互いの生長を助ける働きもあります。
風味がよくなるハーブの寄せ植え
ローマンカモミール、ルッコラ、クレソン
ローマンカモミールは、「植物のお医者さん」と呼ばれる存在で、コンパニオンプランツとして害虫を予防し、弱った植物を元気にしてくれます。特にルッコラやクレソンなどアブラナ科のハーブと寄せ植えにすると、風味がよくなりますよ。
3. サラダバーネット、パセリ、ルッコラ
サラダバーネットは、ヨーロッパ原産のハーブです。全草にキュウリのような香りがあり、スープやチーズの風味づけ、サラダに利用できます。コンパニオンプランツとしても優秀で、パセリのほかスイートマジョラム、チャービル、ルッコラなどの風味をよくする働きがあります。
乾燥した環境を好むハーブの寄せ植え
セージ、ローズマリー
どちらも高温多湿に弱く、水やりの回数が少なくてすむハーブです。丈夫で繁殖力が強いことから、他のハーブとの寄せ植えには向きませんが、同じくらい強さのものを組み合わせれば、共存することができます。
湿った環境を好むハーブの寄せ植え
ベルガモット、アニスヒソップ
どちらのハーブも、生育しやすい気温が15~25度くらいで、湿り気のある栄養が豊富な土を好みます。ベルガモットは、アロマに利用されるベルガモットオレンジとよく似たさわやかな香りがあり、アニスヒソップは、風邪の初期症状を抑える効能があることから、ハーブティー好きの方におすすめです。
害虫対策におすすめのハーブの寄せ植え
コリアンダー、レモンバーム
東南アジアでは「パクチー」や「シャンツァイ」の名前で知られるコリアンダー。独特の香りでアブラムシ、コナガなどの飛来を予防します。また、レモンバームの香りには、カメムシが寄りつきにくくなる効果があります。
香りのよいハーブの組み合わせ
ローズゼラニウム、アロマティカス
バラのような香りを放つローズゼラニウムは、ストレス解消やホルモンバランスを整える作用があり、アロマにも人気です。そこにミントのような香りのアロマティカスを加えると、さわやかさが加わります。
寄せ植えと相性の悪いハーブは?
ハーブの中には、繁殖力が強すぎて回りの植物の生長を阻んでしまうものがあります。強い種類を寄せ植えにしてしまうと、ほかのハーブがすべて枯れてしまうので注意してください。低木性のハーブや草丈の高くなるものは、単品で植え付けるのがおすすめです。
寄せ植えと相性の悪いハーブ
ミント/ローズマリー/ラベンダー/バジル/フェンネル/ディル/タイム/セージ/オレガノ/レモングラス/ヨモギなど
ハーブの寄せ植えを手軽に楽しもう
ハーブは、基本的に丈夫で育てやすく、植え付けた後に手間がかからない植物です。合わせる種類にさえ気をつければ、寄せ植えも簡単に楽しむことができますよ。自分好みの鉢や、ベランダにプランターを置いて、お気に入りの種類を育ててみてくださいね。
更新日: 2020年01月15日
初回公開日: 2015年11月10日