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ベルガモットとは?効果・効能や香りは?

アールグレイティーの香りとしてよく知られるベルガモット。イタリアでは18世紀初頭から栽培されてきた柑橘類で、香水やコロンになくてはならない香料植物として世界中で愛されています。ハーブのモナルダと混同されやすいですが、両者はまったく別の植物なんですよ。今回は、そんなベルガモットの花言葉や効果・効能についてまとめました。

ベルガモットの花言葉とは?

オレンジ色:『花嫁の喜び』『愛らしさ』『寛大』『豊富』

ベルガモット単独の花言葉は一般的ではないため、ここではオレンジ色をした花全般の花言葉をご紹介します。「花嫁の喜び」は、ヨーロッパで花嫁のコサージュにオレンジの花を飾る習慣があることから。「愛らしさ」「豊富」の花言葉は、丸い果実をたくさんつけることにちなみます。

ベルガモットの学名・原産国・英語

学名
Citrus bergamia
科・属名
ミカン科・ミカン属
英名
Bergamot
原産地
イタリア
開花期
7~8月
花の色
別名

ベルガモットとは?どんな花を咲かせる植物?

ベルガモット (2)

ベルガモットとは、ミカン科ミカン属の常緑低木樹です。樹高3~4mほどの柑橘類で、枝に大きなトゲをもち、夏にはダイダイの花によく似た5枚の花びらを持つ白い花を咲かせます。ベルガモットの果実は、生食ではなく香料として利用されることがほとんどです。紅茶のアールグレイは、ベルガモットを香りづけしたものなんですよ。

ベルガモットの原種はまだ解明されておらず、ダイダイ(ビターオレンジ)とマンダリンオレンジ、あるいはライムの交雑によって生まれたとされています。ただ、ビターオレンジの変種とする説もあり、はっきりしたことはわかっていません。

名前の由来

学名の「Citrus bergamia」は、トルコ語の「begarmudi(梨の玉)」に由来するという説があり、へたの部分がやや出っぱった洋梨形~球形の果実ができることから付けられました。

ベルガモットの開花時期と見頃の季節は?

開花時期は7~8月頃、果実の収穫は11下旬~2月上旬頃です。果皮ほどではありませんが、花、枝、葉っぱにも香りがあります。

ベルガモットの風水の意味は?

風水において、柑橘類は開運果実といわれるほど縁起のよい果樹です。西の方位に植え付けると果実とともに物事を実らせ、金運を呼び込んで一家に繁栄をもたらしてくれます。

ベルガモットの効果・効能は?

ベルガモット (4)

リラックス効果

主成分の酢酸リナリルは、鎮静、鎮痛、抗炎症作用をもつことで知られます。神経の緊張を解きほぐし、開放的な気分へと導くため、抗不安、抑うつに効果的です。

美肌、解毒効果

リモネンには消化促進などの効果があり、肝機能を強化して腎臓の働きを活発にするといわれています。さらには、抗菌作用が皮膚疾患にも有効とされ、古くは万能薬とも呼ばれていました。ただし、ベルガモットの精油は光毒性が強く、皮膚に付着した状態で日光に当たると肌にダメージを与えるので使用には注意が必要です。

ベルガモットの精油はアロマや紅茶に使われる?

ベルガモット

ベルガモットの原産地はイタリアで、カラブリア州の特産品としても知られています。花後にできる果実は苦みが強いため生食には向かず、果肉にはベルガモット特有の香りはほとんどありません。香料となるのは、主に成熟直前の果皮から得られる香油や精油です。フレーバーティーやオーデコロンの香料となるのはもちろん、リラックス効果と肌荒れ予防にアロマセラピーや化粧品にも利用されます。

ベルガモットの種類や品種は?

ベルガモット

ベルガモットのいくつか代表的な品種と、関連性の高い近縁種をご紹介します。

カスタグナロ

ベルガモットの基本栽培種です。葉っぱの香りはビターオレンジとよく似ており、120~150gの果実をつけます。レモン色の果皮の厚さは3〜4mmで、皮をむくのがむずかしいです。

フェミネロ

カスタグナロとともにイタリアで広く栽培されています。香りづけに利用するのは、本種とカスタグナロを含めたメラローサ、ピコラ、トルローサの5系統です。

マンダリンオレンジ

インドのアッサム地方原産の柑橘類です。世界各地に交雑種をもち、本種も精油の原料に利用されています。糖度が高くて皮が薄く、手でむくのが簡単な点がベルガモットとの大きな違いです。

ダイダイ(ビターオレンジ)

ベルガモットにとても近い柑橘類で、色も形もよく似ています。接ぎ木の台木として昔から使われており、皮を乾燥させたものを生薬や香りづけにするなど、用途にも共通点が多くみられます。

ライム

ダイダイと同じく接ぎ木の台木に利用されます。果実にベルガモット油と同じ成分が含まれることから、交雑親ではないかとの説もあり、いずれにしろかなり近い柑橘類だと考えられています。

ベルガモットの栽培を楽しもう

ベルガモット (1)

ベルガモットはもっぱら香料としての知名度が高く、日本での栽培はプロの生産農家によるものがほとんどです。気候の問題もあって育てるのは簡単ではありませんが、可能性という意味ではとてもおもしろい果樹ですよ。収穫した果実を薄くスライスして紅茶に入れ、自家製アールグレイティーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

更新日: 2016年01月04日

初回公開日: 2016年01月04日

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