ホルティ by GreenSnap 生活を彩ろう。花、植物、ガーデニング情報をお届け

芍薬(シャクヤク)の花言葉|花が咲く時期や見頃の季節、種類は?

芍薬は、春になるとピンクや赤色の大きな花を咲かせる植物です。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉の通り、美人の代名詞とされてきました。今回は、そんな芍薬の花言葉や見頃の季節、種類や品種などについてご紹介します。

芍薬(シャクヤク)の花言葉は?

シャクヤク 芍薬

『恥じらい』『はにかみ』『謙遜』

芍薬は、シャイな印象を与える花言葉をもっています。「恥じらい」「はにかみ」という花言葉は、はにかみ屋の妖精が隠れていた花だからというイギリス民話がもとになったという説や、夕方に花を閉じてしまうからなど、由来には諸説あります。また、英語で恥じらっている状態を表す「blush like a peony」という慣用句にちなんで付けられたともいわれています。

芍薬(しゃくやく)の花の色や学名は?

学名
Paeonia lactiflora
科・属名
ボタン科・ボタン属
英名
Chinese peony
Common garden peony
原産地
東アジア
開花期
4~6月
花の色
赤、ピンク、白、黄、紫
別名
貌佳草(カオヨグサ)
ピオニー

芍薬(シャクヤク)とは?どんな花を咲かせる植物?

シャクヤク 芍薬

芍薬は、中国やモンゴルなど東アジアが原産の多年草です。ボタン科ボタン属の植物で、花の形は牡丹によく似ています。

日本へは平安時代以前に薬草として伝わり、その後観賞用としていろいろな種類の園芸品種が作られました。ヨーロッパへは18世紀前半に伝わり、イギリスやフランスを中心に品種改良が行われてきました。

名前の由来

花名の由来は、姿がしなやかで優しい様を意味する「綽約(しゃくやく)に由来するといわれています。また、ヨーロッパでは美しい花はよくバラにたとえられ、フランスでは「聖母のバラ」、スペインやイタリアでは「山のバラ」と呼ばれています。

芍薬(シャクヤク)の花が咲く時期と見頃の季節は?

芍薬の開花時期は4〜6月で、5月の中旬に見頃を迎えます。花屋さんの店頭では、3〜6月に見ることができますよ。花持ちは4~7日程度で、花束や華道の花材に用いられます。

芍薬(シャクヤク)がブーケにおすすめの理由は?

芍薬は、花が大きく豪華な印象のため、花束や切り花に利用されます。八重咲き品種が使われることが多く、豪華で丸い花はウェディングブーケにも人気があるんですよ。花色や咲き方が多様で、昔から美人の代名詞とされる花であることも、ウェディングブーケに人気が出た理由です。

芍薬(シャクヤク)は漢方に使われる?

芍薬は、中国から薬用の植物として平安時代に伝えられました。500年前の中国で、陶弘景が編纂した『神農本草経集注』にも、薬として利用されていたことが記録として残っています。

漢方医学ではとてもポピュラーな生薬の1つで、根には消炎、鎮痛、止血、抗けいれんなどの効果があるとされています。葛根湯や芍薬甘草湯など、一度は耳にしたことのある漢方にも配合されていますよ。

芍薬と牡丹の違いは?

芍薬と牡丹

芍薬も牡丹も、同じボタン属の植物で、花もよく似ています。また、2つとも美しい女性を表す花ですよね。そんな混同されがちな2つの花の違いを以下にまとめました。

※写真は左が芍薬、右が牡丹

花名 芍薬 牡丹
草姿 草(多年草) 木(花木)
丸みがあり、ツヤもある ギザギザでツヤがない
丸い、蜜を出してべとべとしている 先端が丸いか、少し尖っている
  • バラバラと散る
  • 4月下旬~6月初旬に咲く
  • 一気に散る
  • 4月中旬~5月初旬に咲く
別名 花相 花王

西洋系と東洋系の芍薬(シャクヤク)の違い

芍薬は品種改良が盛んに行われてきたこともあって、花色・咲き方のバリエーションが豊富です。花色は、オーソドックスな赤や白、ピンクのものをはじめ、斑点や縞模様の入るものがあります。また咲き方も一重や八重のものからバラ咲き、扇咲きなど、ゴージャスなものがあります。

日本では花びらの重なりが分厚いものが主流なのに対して、海外で作られた品種は、色鮮やかで豪華な大輪系の花が多いです。

  • 西洋系の花:茎1本に1輪の花を咲かせる
  • 東洋系の花:1本の茎から枝分かれして、いくつかの蕾を付ける

芍薬の種類や品種は?

シャクヤク 芍薬

小島の輝

ダークピンクの花色が特徴の、千重咲きの品種です。光に当てると色が鮮やかに見え、華やかな印象を与えてくれます。

ポーラフェイ

ダークピンクの花色をした、半八重咲の品種です。香りのよい、大きな花を咲かせてくれます。

コーラルチャーム

サンゴ色の花を咲かせる八重咲きの芍薬です。朝夕で花びらが閉じたり開いたりして、時間とともに色や姿の変化を楽しむことができます。

サラベルナール

フランスの女優サラ・ベルナールにちなんで名付けられた芍薬で、蕾のときの姿はエレガントで気品があります。また、ライトピンクをした大輪の花は、よい香りを漂わせます。

華燭の典

紫色に近い、濃いピンク色をした大輪の花を咲かせます。蕾も大きく、とても豪華で存在感があり、長い茎を持っています。

かぐや姫

薄いピンク色のかわいい花は、名前の印象そのまま。花自体はとても大きく、直径約25cmあります。

エッジドサーモン

花びらの縁にかけてサーモンピンク色の淡いグラデーションが広がる品種です。花屋さんで見かけることも多い切り花向きの品種で、アメリカシャクヤク協会のコンテストで金賞を受賞しました。

芍薬(シャクヤク)の花言葉は奥ゆかしい

シャクヤク 芍薬

芍薬は、美人の代名詞として日本で古くから親しまれてきた花です。一方、海外でも盛んに品種改良が行われていたこともあり、花姿のバリエーションが豊富です。作りたい花束や庭の雰囲気に合わせて品種が選べるので、和洋どちらの雰囲気でも楽しむことができますよ。

更新日: 2023年05月02日

初回公開日: 2015年08月15日

関連コンテンツ