モナルダは、ネイティブアメリカンに古くから伝わる伝統的なハーブです。抗ウイルス、殺菌作用をもち、華やかな香りには消臭や安眠効果もあるんですよ。今回は、そんなモナルダの花言葉や種類、育て方などをまとめました。
ベルガモット(モナルダ)の花言葉は?
『安らぎ』『やわらかな心』『感受性豊か』『火のような恋』『燃える思い』
花言葉の「安らぎ」「やわらかな心」は、モナルダの香りがもつリフレッシュ効果に由来します。「感受性豊か」は、段々になった花びらが上から順番に咲き進み、枯れた花びらと色鮮やかな部分が同時に存在する様子を表したのでしょう。
ベルガモット(モナルダ)の学名・原産国・英語
- 学名
- Monarda didyma
- 科・属名
- シソ科・ヤグルマハッカ属
- 英名
- oswego tea
bee balm
- 原産地
- 北アメリカ
- 開花期
- 7~9月
- 花の色
- 赤、ピンク、白、緋赤色
- 別名
- タイマツバナ
ベルガモット
ビーバーム
ベルガモット(モナルダ)とは?どんな花を咲かせるハーブ?
モナルダは、シソ科ヤグルマハッカ(モナルダ)属の一年草または多年草です。属名のモナルダ(Monarda)は、発見者のスペイン人医師で植物学者のニコラス・デ・モナルデスにちなんでづけられました。
葉っぱや茎に強い芳香があり、その香りはしばしばイタリアの柑橘類ベルガモット オレンジにたとえられます。花の直径は4~6cmほどで、唇のような形をした筒状の苞が盛り上がるように咲きます。モナルダの花はミツバチの大好物で、蜜を集めにひっきりなしに訪れることから「ビーバーム」とも呼ばれています。
ベルガモット(モナルダ)の風水での意味は?
赤花のモナルダには、仕事運を向上させる効果があります。東向きの花壇やプランターに植えれば耳寄りな情報が手に入りますよ。南西の方位とあわせて2ヵ所に植え付けるとなおよし。仕事が途切れずに安定した収入に結びつくでしょう。
ベルガモット(モナルダ)の開花時期と見頃の季節は?
6~9月頃まで長く楽しめます。花がしぼみかけたら早めに切り落とすようにすると、10月いっぱい咲き続けることも。花もちがよいので、切り花にしても長く楽しめますよ。
ベルガモット(モナルダ)の種類や品種は?
モナルダの仲間は、北アメリカ、カナダ、メキシコに約18種類が自生しています。全草から漂う柑橘系の香りは、加工によって損なわれることがありません。
乾燥させてハーブティーやポプリにしても、生葉や花びらを料理の香りづけにしても、それぞれにさわやかな香りを感じられます。花色は白、赤、紫、ピンクなどで、苞葉の大きい原種系は比較的短命なものが多いです。下記に、いくつかの代表的な品種をご紹介します。
モナルダ ディディマ
真っ赤な花が燃えるように咲くことから「タイマツバナ(松明花)」「レッド ベルガモット」と呼ばれます。この種は何といっても花がたいへん美しく、代表的な‘ケンブリッジ スカーレット’を筆頭に世界中の花壇で栽培されています。
モナルダ フィスツローサ
和名の「ヤグルマハッカ(矢車薄荷)」は、薄桃色の花の形がヤグルマギクに似ていることに由来します。「ワイルド ベルガモット」とも呼ばれるポピュラーな品種で、観賞用は主に本種とディディマとの交配種が主流です。
モナルダ シトリオドラ
赤紫色とピンク色の苞が段々になる一年草で、「レモン ベルガモット」の名前で流通しています。乾燥させても色褪せにくく、ドライフラワーやポプリに最適。香りがマイルドな’ベルガモ’は、ガーデニングやフラワーアレンジの定番です。
モナルダ プンクタータ
大きな苞は薄桃色、花びらが黄色のエレガントな原種です。香りづけはもちろん、花もちがよいことからアレンジメントにも利用されます。本来は多年草ですが、ディディマやフィスツローサと比べて性質が弱く、一年草として扱われます。
モナルダ ディディマ’ペティットデライト’
通常、50cm~1.5mほどの草丈を30cm程度に短くしたディディマ系の矮性種です。コンパクトに育てられ、鉢植えやベランダ栽培に向きますが、従来種に比べると生育がゆっくりで花づけは控えめ。花色は濃桃色です。
ベルガモット(モナルダ)の育て方のポイントは?
耐寒性があり暑さにも強い丈夫な性質で、日向~半日陰で育ちます。水はけのよい湿り気のある土壌を好み、多少日当たりのよくないベランダでの栽培も可能です。多くのハーブと異なり乾燥を苦手としますが、高温時の蒸れに弱く、真夏の直射日光と多湿に注意が必要です。
ベルガモット(モナルダ)の種まきや苗植え!鉢植えや地植の時期と方法は?
春まきは3~4月頃、秋まきは9月下旬~10月中旬頃が適期です。育苗箱に重ならないようにばらまきし、種が隠れる程度に薄く覆土すれば1週間ほどで発芽します。本葉3~4枚で鉢上げして、根がまわってきたら定植します。苗植えは3~4月、または9月~10月頃に、風通しのよい場所に植え付けましょう。
種まき
一年草のレモンベルガモット、地下茎のないプンクタータは実生で増やします。花後にできる球状の塊から採種し、封筒などに入れて春まで保管します。こぼれ種からも芽吹きます。
苗植え
鉢植えは、根がよく張るので、苗に対して少し大きめの鉢を用意します。鉢植えの置き場所は半日陰よりも日向がおすすめ。寒さに強いので防寒は特に必要ありませんが、夏の間は半日陰に移動させるなどして、暑さ対策を忘れずに行いましょう。
地植えは、地植えにすると地下茎がよく伸び、肥沃な土壌ほど旺盛に育ちます。あまり繁茂させたくないときはやせ地に植えるか、レモンベルガモットなどの一年草タイプを選びます。植穴の深さは30cm程度、株間は40cmくらいが理想です。
ベルガモット(モナルダ)の土作り、水やり、肥料の時期と方法は?
土作り
土質はあまり選びません。赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1の混合土など、保肥性のある水はけのよい土が適しています。地植えは庭土に3割程度の堆肥を混ぜ込みます。
水やり
基本は土の表面が乾いてきたら与えてください。地植えは降雨のみでも育ちますが、7月~9月上旬までは水切れに注意し、鉢植えは1日1回程度の水やりを行います。
肥料
栄養の吸収がよく、花を咲かせるには定期的な施肥が必要です。地植えでは3~4月と9~11月に緩効性の肥料を施し、鉢植えはこれに加えて、花が咲き終わる9月末頃まで月2~3回ほど液体肥料を与えます。
ベルガモット(モナルダ)の剪定の時期と方法は?
生育は非常に旺盛で、大きいもので1.5mもの草丈に育ちます。夏前に剪定を兼ねて全体を刈り込み、それでも盛り返してくるようなら、晩秋にもう1回切戻すといいでしょう。
ベルガモット(モナルダ)の植え替えの時期と方法は?
3~4月、または9~10月が植え替えの適期です。鉢植えは1年に1回、一回り大きな鉢に植え替え、地植えも3~4年に1回は掘り上げて株を整理します。
ベルガモット(モナルダ)の増やし方!株分けや挿し木(挿し芽)の時期と方法は?
種まきは植え付けと同じ時期と方法です。
株分け
ディディマ、フィスツローサは植え替え時に株分けで増やします。秋の植え替えでは花後のリフレッシュも兼ねて、地際から15cmほど残して切り戻してから掘り上げます。
挿し木(挿し芽)
6~7月頃に、若い頂芽や脇芽を10cmほど切り取って1時間くらい水揚げします。バーミキュライトなどの肥料成分を含まない培養土に挿し、発根するまで乾かないように管理しましょう。
ベルガモット(モナルダ)の寄せ植えの時期と方法は?
半日陰でも育ち、湿気を好むレモンバーム、ミントなどのハーブとの寄せ植えは特におすすめ。いずれも繁殖力が旺盛ですから、モナルダに勢い負けすることもありません。
ベルガモット(モナルダ)の育て方で注意する病害虫は?
うどんこ病
モナルダの栽培で最も悩まされるのが糸状菌性の病気です。葉水や水やりは水分の蒸発しやすい午前中に済ませ、葉っぱが長時間濡れた状態にならないようにします。混み合ってきたらこまめに収穫して通気性を確保しましょう。
アブラムシ
風通しが悪い場所で多発します。繁殖サイクルが早く、大量発生は株を弱らせてうどんこ病を招くことも。薬剤散布が有効ですが、ヒラタアブの幼虫やアブラバチといった天敵の済みやすい環境作りも大切です。
ベルガモット(モナルダ)は育てやすいハーブ
モナルダは丈夫で育てやすく、鉢植えでも地植えでも楽しめる優秀なハーブです。さわやかな香りが益虫を引き寄せるので、周囲の植物の生育にも役立ちますよ。きれいに繁茂して群生が見事ですから、広い花壇に単体で植えるのもおすすめです。
更新日: 2020年05月27日
初回公開日: 2016年01月10日