針金のようにしなやかな茎と、色とりどりの花が魅力のイキシア。自生地ではトウモロコシ畑に生えることから、「コーンリリー」とも呼ばれています。毎年植えっぱなしでも花を咲かせる球根植物で、「忙しくてもガーデニングを楽しみたい!」という人の強い味方になってくれますよ。今回は、イキシアとはどんな植物なのか、花言葉や種類・品種についてご紹介します。
イキシアの花言葉とは?
『誇り高い』『団結して当たろう』『秘めた恋』
「誇り高い」「秘めた恋」という花言葉は、人目を惹きつける美しい花姿に由来しています。「団結して当たろう」は、ほっそりした花茎に次々と花が咲き、群生させる様子にちなみます。
イキシアの学名・原産国・英語
- 学名
- Ixia
- 科・属名
- アヤメ科・イキシア属
- 英名
- African corn lily
- 原産地
- 南アフリカ
- 開花期
- 4~5月
- 花の色
- 紫、白、ピンク、オレンジ、赤、黄、複色
- 別名
- イクシア
イクシャ
槍水仙(ヤリズイセン)
アフリカンコーンリリー
イキシアとは?どんな花を咲かせる植物?
イキシアは、アヤメ科・イキシア属に分類される球根植物です。南アフリカが原産で、40~50種の原種が存在するとされています。日本へは明治時代に渡来したとされ、花もちがよいこともあって、切り花やアレンジメントに利用されてきました。
草丈は20~50cmほどに生長し、細長い葉っぱを株元からいくつも生やします。春になると、その間から茎が伸び、水仙に似た花を房状に10数輪に咲かせます。
中心が花びらとは違う色味になる様子が独特で、花が開けば開くほど、その美しさが際立ちますよ。花は夜になると閉じ、日光に当たると開く性質があります。このような可憐な見た目や生態に反して、丈夫で育てる手間がかからないことも人気の理由です。
名前の由来
「Ixia」という学名については諸説あります。1つは、花色が豊富なことを意味するというもの。もう1つは、茎や葉っぱを傷つけると粘り気のある汁を出すことから、古代ギリシャ語の「ixos(鳥もち)」が語源になったという説です。
イキシアの花の種類や品種は?
イキシアは、南アフリカのケープ地方周辺に多く自生し、40~50種ほど原種が存在します。種間交雑しやすい性質から、オランダを中心に品種改良が進み、たくさん園芸種が作り出されています。下記に、いくつかの代表的な種類や品種をご紹介します。
イキシア・ヴィリディフロラ
エメラルドグリーンの花色が珍しい、イキシアの原種です。花の中心は黒紫色をしており、神秘的な見た目をしています。草丈は60cmほどで、植えっぱなしでも毎年きれいな花を咲かせます。
イキシア・マキュラータ
オレンジ色の花びらの外側は赤褐色、中心は黒褐色をした品種です。草丈は40cmほどに生長し、寒さに強いことが特徴です。中でもオレンジと黄色の花のものをよく見かけます。
イキシア ポリスタキア
草丈が70cmほどと高く、葉っぱがとりわけ細いことから、華奢な印象を受ける品種です。花は白、淡紅色などの小輪咲きとなっています。
イキシア・ローズエンペラー
ハイブリット系の代表種で、草丈30~40cmに生長します。つぼみの頃は淡いコーラルピンクで、咲き進むにつれ色が濃くなっていきます。
イキシア・イエローエンペラー
花びらは淡いイエロー、中心が黒褐色をしているイキシアの中でも人気の高い品種です。大輪咲きで、1輪咲いただけでも見応えがあり、とても強健な性質をもちます。
イキシア・イオス
花茎が朱色で、アプリコットイエローをした星形の花をつける色鮮やかな品種です。名前は、ギリシャ神話に登場する曙の女神、イオスにちなんでつけられました。
イキシアの花を花壇に取り入れよう
イキシアは、寒さにも暑さにも強い、丈夫な性質をもつ球根植物です。植えっぱなしでも毎年きれいな花を咲かせる品種が多く、花壇の手入れに時間がかけられない方にぴったり。
また、水揚げもよいことから、切り花にして楽しむこともできますよ。ぜひ花壇に取り入れて、色々な方法でイキシアの美しさを感じてみてください。
更新日: 2020年06月03日
初回公開日: 2016年02月02日