アサガオと聞くと「夏の花」「小学生が最初に学校で栽培する植物」というイメージをもちますよね。俳句の世界では秋の季語として使われ、ときには秋の七草の1つとされることもあります。
今回は、そんな日本人にとってなじみの深い植物であるアサガオについて、花言葉の意味や由来、種類、色、開花時期と見頃の季節などをご紹介します。
朝顔(アサガオ)の花言葉!意味や由来は?
『私はあなたに結びつく』『愛情』『結束』
支柱など近くのものにツルを巻きつける姿にちなんで、「愛情」や「結束」という花言葉がつけられました。
アサガオの花言葉は色で異なる?
アサガオは、実は色によって花言葉が変わることも特徴のひとつです。青色は「儚い恋」「短い愛」、紫色は「冷静」「平静」、白色は「固い絆」「あふれる喜び」という意味をもちます。
朝顔(アサガオ)はどんな花?
- 学名
- Ipomoea nil
- 科・属名
- ヒルガオ科・サツマイモ属
- 英名
- Morning glory
- 原産地
- 熱帯アジア、ヒマラヤ山麓(現在ではアメリカ大陸という説が注目されています)
- 開花期
- 6~10月
- 花の色
- 青、紫、赤、白、ピンク
- 別名
- 牽牛子(ケンゴシ)
アサガオは、ヒルガオ科・サツマイモ属に分類されるツル性の一年草です。長いツルを伸ばして周りのものに絡まり、たくさんの葉っぱと大きな花を咲かせます。
アサガオは夏の風物詩として知られ、毎年6〜7月には全国各地でアサガオ祭りが開催されています。
有名な入谷のアサガオ祭りは、江戸時代に流行したアサガオの栽培がきっかけで明治時代初期にはじまり、現在まで続いているといわれているんですよ。
朝顔(アサガオ)はどんな花を咲かせる?
花びらは円錐状の形が多く、青や紫、赤、白、ピンクなどの花色と、絞り、縁取り、斑入りなど組み合わせたパターンもあります。
葉の色も緑一色の物と、緑に白や黄色っぽい斑が入ったものがあります。
朝顔(アサガオ)の花が咲く時期や見頃の季節は?
アサガオの開花期は6〜10月頃です。梅雨から梅雨明けくらいまでが開花のピークで、真夏が過ぎ去った9〜10月頃になると品種改良で生まれた秋咲き品種がピークを迎えます。
朝顔(アサガオ)のグリーンカーテンって何?
アサガオのツルや葉っぱを利用してネットや壁一面アサガオで埋め尽くすことを、「緑のカーテン」または、「グリーンカーテン」と呼びます。
緑のカーテンは、アサガオが最も生長する初夏や初秋の季節限定で、夏の暑さ対策や空気清浄などの効果が期待できるのです。
また、家を植物で覆うなどエクステリアとしても利用されます。ツル性の植物であればヘチマやゴーヤ、キュウリなどでもグリーンカーテンは作れます。
多年草の植物を利用すれば、年間を通してグリーンカーテンが楽しめるかもしれませんね。
朝顔(アサガオ)の種類や品種は?
アサガオは大きく2つ分類があり、日本アサガオと西洋アサガオに分かれます。以下にそれらの代表的な品種と、花姿や科属の近い近縁種をいくつかご紹介します。
アーリーコール
アーリーコールは、西洋アサガオと日本アサガオを合わせて作られた交雑品種です。
垣根や日よけに育てられることが多く、花の色は赤や青などの混合色をしており、中心部が白色なのが特徴です。
ヘブンリーブルー(ソライロアサガオ/西洋アサガオ)
ヘブンリーブルーは、西洋アサガオの1種です。丸い葉と空色の花を咲かせる、日本で最も有名なアサガオの1つです。
「ソライロアサガオ」という名前でも知られ、緑のカーテンにも利用されます。
フライングソーサー
フライングソーサーは、ヘブンリーブルー同様、西洋系アサガオの1つ。白地に青いストライプの花が特徴的です。白や青の単色の花を咲かせることもあります。
スカーレットオハラ
スカーレットオハラは、西洋アサガオの仲間です。垣根や日よけに育てられることが多く、花の色は鮮やかな紅色をしています。
ルコウソウ(縷紅草)
ルコウソウは、6〜9月に花を咲かせるヒルガオ科の多年草です。アメリカが原産で、羽のように深い切れ込みのある葉っぱと星形の花びらが特徴で、日本の寒さに耐えられず枯れてしまうので一年草として園芸では利用されます。
■ 近縁種
琉球朝顔(ノアサガオ/オーシャンブルー)
琉球朝顔は、ヒルガオ科・サツマイモ属の多年草です。日本アサガオの1つで、白や青、紫、ピンクの花色をもち、普通のアサガオと比べるとツルが長く伸びることから緑のカーテンによく利用されます。
夜顔(ヨルガオ)
夜顔は、ヒルガオ科・サツマイモ属の一年草です。アサガオの仲間で、夜に白い花を咲かせることから名付けられました。
アサガオや夜顔以外には、昼に花を咲かせる「ヒルガオ(昼顔)」、夕方に花を咲かせる「夕顔」という植物もいます。
変化朝顔
変化朝顔とは、アサガオを品種改良して生み出されたものの総称です。
花びらや葉っぱの形、色、大きさが元のアサガオと違うことが特徴で、複色や絞り色の花びらの品種が有名です。
ヒルガオ(昼顔)
昼顔は、昼ごろから夕方まで花を咲かせるヒルガオ科・ヒルガオ属の多年草です。
ピンクや薄紫色の花びらをしている近縁種で、サツマイモ属のアサガオとは分類が違います。他には、ハマヒルガオや小昼顔などの品種が有名です。
クウシンサイ(空芯菜)
クウシンサイは、別名「ヨウサイ」とも呼ばれるヒルガオ科・サツマイモ属の一年草です。主に野菜として扱われるので、葉っぱを収穫したものを調理して楽しまれます。
塩分を吸い上げる力があり、多くの植物が生息できない土地でも生き延びる生命力が持ち味です。
サツマイモ(薩摩芋)
サツマイモは、ヒルガオ科・サツマイモ属の植物です。日本では、大きく太った根っこを食べるために栽培・収穫されています。
日本人の多くが食べたことのあるサツマイモですが、実はアサガオの仲間なので、アサガオに似た姿をしたピンク色の花を咲かせます。
ダチュラ(チョウセンアサガオ/朝鮮朝顔)
ラッパのような花びらが特徴のダチュラ。別名「チョウセンアサガオ」の名前でも知られるナス科・チョウセンアサガオ属の植物です。5〜11月の長い間、アサガオのような白い花びらを上向きに咲かせます。
朝顔(アサガオ)の花言葉は花姿に由来する
ツルや葉っぱは絡みついて離れない「しぶとさ」をもちながら、1つの花びらの命は短い「はかなさ」も持ち合わせるアサガオ。
園芸やガーデニングが初心者の方でも、気負わずにチャレンジできるお花なので、何か栽培する植物を探している方は、ぜひ、アサガオを育ててみてはいかがでしょうか。
更新日: 2021年09月08日
初回公開日: 2015年05月08日