太陽がさんさんと輝く夏に、紫や青のさわやかな花を咲かせる朝顔。花が咲いた後に種を採取しておけば、毎年栽培が楽しめます。でも、どうやって種を収穫して、保存し種をまけばいいのか困ってしまいますよね。今回はそんな朝顔の種の収穫や取り方、保存の方法についてご紹介します。
朝顔の種はどこに実るの?
朝顔は、草丈20〜600cmほどまで生長するヒルガオ科サツマイモ属の1年草です。花が咲いたあとに種を実らせます。
花は下から上に向かって順々に咲いていくので、種も同じように作られていきます。朝画の種は先端が尖った玉ねぎのような形をしており、花びらが枯れ落ちた実の中についています。
朝顔の種の収穫時期はいつ?
花が枯れた後にできる朝顔の実は、最初は鮮やかな緑色をしています。この時期はまだ未熟な状態で、実の中にある種も十分には育っていません。
茎から種にかけて青みが完全に消えるまで待ちましょう。その後、茎や種の入った袋がカラカラに乾燥して、ベージュや茶色くなった時期が種を収穫するタイミングです。
そのまま放っておくと、種が弾けて飛んで行ってしまうので、中の黒い種が見えていれば収穫してかまいませんよ。
朝顔の種の取り方
採取する時期を迎えると、ちょっと刺激が加わるだけで種が弾け散る場合があります。せっかく採取するなら、飛び散らないように手や袋で実を包みこみ、茎をカットして実を丸ごと収穫しましょう。
茶色くなったものから順番に収穫しますが、もしまだ未熟な種を収穫してしまったときは、紙の上によけて陰干し、しっかりと乾燥させましょう。
朝顔の種の保存方法
朝顔の種は収穫してから種まきをするまで時間があります。採取した種は翌年の春まで保存しておきましょう。
ちゃんと乾燥させてから保存しないとカビが生えるので注意してください。さらに密封できるビニール袋などに入れて冷蔵庫に入れておけば数年は保存できます。
保存の手順
- 種を乾燥した実から取り出し紙の上で1~2ヶ月ほど乾燥させる
- 風で吹き飛ばないようザルなどで囲って常温で湿気のない場所に置く
- 乾燥がすんだら茶封筒に入れ、風通しのよい場所で保管する
種ができない朝顔の種類も存在する?
一般的な日本朝顔は種がつきやすいですが、西洋朝顔や宿根朝顔、一部の変化朝顔、八重咲き品種などには種ができないものがあります。
朝顔の種類 | 種のつきやすさ | 補足 |
---|---|---|
日本朝顔 | ◎ つきやすい | 自家採種にも向いており、翌年も育てやすい |
西洋朝顔 | ◯ できにくい場合がある | 気温や開花時期によって結実しづらいことがある |
宿根朝顔(琉球朝顔など) | △ ほとんどできない | 種よりも挿し芽で増やすのが一般的 |
変化朝顔「出物」 | × できない | 種ができない「出物」タイプは、固定が難しい |
八重咲き朝顔 | × できないことが多い | 花の構造上、受粉しにくく種ができにくい |
とてもめずらしくて見た目が変わった花が咲く「変化朝顔」の中でも、特に変わっていて、花や葉の形が大きく変わるタイプを「出物(でもの)」といいます。出物は、花の中にあるおしべやめしべまで変わってしまうので、受粉がうまくできず、種がつくれないのです。
種を採取したい場合は、日本朝顔の品種を育てるのをおすすめします。
朝顔の種の取り方はかんたん!収穫した種で翌年も開花させよう
種を保管することで毎年きれいな花を楽しめる朝顔。青や紫、ピンクの花が涼しげで、うだるような夏の暑さを和らげてくれますよね。
ツルをどんどん伸ばして育つ姿を見るのも楽しいですし、花を咲かせた後に種をつける様子からは生命の自然の営みが感じられます。
緑のカーテンに仕立ても楽しめるので、毎年違った植え方でいろいろな朝顔の魅力を味わってみてください。