中心に模様が入る、個性的な花姿のイキシア。南アフリカ原産の球根植物で、寒さにも暑さにも強い丈夫な性質をしています。草丈も高すぎず、低すぎず、ガーデニングのさまざまなシーンに取り入れやすいですよ。今回は、そんなイキシアの育て方や種まきができるのかについてご紹介します。
イキシアの育て方のポイントは?
水はけのよい土に植え付け、数年に1回植え替えをすることがポイントです。植えっぱなしでも毎年花を咲かせますが、連作すると生育が悪くなります。また、土の湿度が高い状態が続くと、球根が腐ってしまうことがあるので注意してください。
イキシアの球根の植え方と時期は?種まきでも育つ?
球根
10~11月に、鉢か地面に植え付けていきます。球根は直径2cmほどの大きさをしています。鉢植えは、4号鉢に3球、5号鉢に5~8球を目安に、地中2~3cmほどのところに5cm間隔で植え付けます。
地植えは、3~5cmほどの深さに、5~10cm間隔で植え付けます。いずれの場合も、雪や霜に当たらないよう、冬の間は地表を腐葉土で覆うなど防寒対策をしてください。
種まきはできる?
イキシアは種から育てることもできます。ただ、種から球根へと生長するまでに3~6年と長い年月がかかることから、一般的には行われません。
また、種がつくと球根の栄養が奪われてしまうことから、枯れた花を摘みとってしまうことも、あまり種まきをされない理由となっています。
イキシアの土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけのよい、弱アルカリ性~中性の土を好みます。鉢植えは赤玉土(小粒)5:腐葉土3:パーライト2の割合で混ぜた土か、市販の草花用培養土を使いましょう。地植えは、植え付ける2週間前に苦土石灰を土に混ぜ込んで酸性度合いを中和し、1週間前に腐葉土や堆肥を混ぜて水はけをよくします。
水やり
秋~春の開花まではやや乾き気味にし、土の表面が乾いたら午前中に水を与えます。花が咲き終わる頃から徐々に水やりの回数を減らし、夏に地上部が枯れて休眠したら、10月頃まで水を与えずに過ごします。
肥料の与え方
肥料を与えすぎると球根が腐りやすくなってしまいます。植え付けるとき、土にゆっくりと効く緩効性化成肥料を混ぜておけば、その後追加で肥料を与える必要はありません。
イキシアの手入れの方法は?
花の重みで倒れることがあるので、大輪種や草丈の高いものについては、あらかじめ支柱を立てて茎を数箇所ひもで固定しておきましょう。咲き終わった花は、付け根から切り取って種がつかないようにします。
イキシアの植え替えの時期と方法は?
植えっぱなしでも毎年花を咲かせますが、基本的には連作を嫌います。鉢植え・地植えにかかわらず、2~3年に1回、球根を掘り上げて土の入れ替えをしましょう。
10~11月に球根を掘り上げてすぐ植え替えてもよいですし、6月中旬~下旬に球根を土から掘り上げて乾燥させてから、10~11月に植え替えてもかまいません。掘り上げたときに、根を切り取って日陰で少し乾燥させるようにしてください。
イキシアの増やし方!分球の時期と方法は?
イキシアは、種まきで数を増やすこともできますが、花を咲かせるまでに時間がかかるため、分球で増やすのが一般的です。
6月もしくは10~11月に球根を掘り上げ、株元近くに子球根ができていれば、親球根から切り分けます。そして、植え付け時と同じ手順で植え付けましょう。
イキシアの育て方で注意する病害虫は?
フザリウム腐敗病
連作障害の一種で、肥料が多いときや湿度が高い環境など、何らかの原因で傷んだ根から雑菌が入って引き起こされる病気です。葉っぱが3~4枚の頃に起こりやすく、地上部が黄色くなって枯れ込む、球根が腐って倒れるなどの症状が現れます。感染した株は掘り上げて処分するしかないので、定期的に植え替えをして根を傷めないよう気をつけましょう。
イキシアの育て方は難しくない
イキシアは病害虫の被害が少なく、球根の栽培が初めての方でもチャレンジしやすい植物です。連作障害にさえ気をつければ、毎年美しい花を咲かせてくれますよ。
切り花にしても長く楽しめるので、たくさん咲いたらきれいな花瓶に飾って、お部屋で春を感じてみてはいかがでしょうか。
更新日: 2023年05月24日
初回公開日: 2016年02月02日