ホルティ by GreenSnap 生活を彩ろう。花、植物、ガーデニング情報をお届け

栗の木の育て方|栽培のコツや花の特徴、種類は?

秋の味覚として炊き込みご飯の具材や栗きんとん、ケーキなどのレシピに加えられる栗の実。縄文時代の遺跡からも見つかるほど、日本では昔から食べられてきた食材です。ほくほくとした食感と、やわらかな甘みが特徴です。今回は、栽培の方法や花の特徴、種類など、栗とはどんな植物なのかについて詳しくご紹介します。

栗の木の花言葉とは?

『満足』『豪奢』『私を公平にせよ』『贅沢』

栗は、もともと高級食材だったことから、「豪奢」「贅沢」といった派手な花言葉が付けられました。

栗の木学名・原産国・英語

学名
Castanea crenata
科・属名
ブナ科・クリ属
英名
Sweet chestnut
原産地
日本、朝鮮半島、中国、アメリカ、地中海沿岸
開花期
6月
花の色
ベージュ、クリーム
別名
マロン

栗(クリ)とは?花の特徴は?

クリ 花

栗とは、ブナ科・クリ属に分類される落葉性の樹木です。私たちが栗と呼んで食べているのは、種に当たります。北半球の広い範囲に約12種が分布し、世界各地で料理やスイーツの具材として利用されています。

樹高は20m前後、幹の直径は80cmほどに生長します。樹皮は灰色で分厚く、縦にたくさんの割れ目が入ることが特徴です。細長くやや乾燥気味の葉っぱをたくさん茂らせ、初夏になるとクリーム色をした小さな花が集まって穂のような形になります。香りが強く、たくさんの昆虫を引き寄せることが特徴です。

この花の香りは、人間にとってよいものではなく、人の精液に似た独特の香りがすると言われています。花が咲き終わった後、周りにするどいトゲを持つ実を付け、その実が割れる栗の実と呼ばれる食用部分が顔を出します。

栗の木の種類は?

栗の木は、北半球の温帯の広い範囲に分布しています。たくさんの種類や品種がありますが、主に日本栗(和栗)、中国栗、アメリカ栗、西洋栗の4種に大きく分けることができます。以下に、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

日本栗(和栗)

野生のシバグリ(芝栗)を品種改良して作られたもので、日本で主に栽培されています。食用部分が大きく、風味がよい反面、甘みは少ないとされています。また、渋皮がはがれにくく、実も割れやすいので、調理するときに手間がかかります。「筑波」「伊吹」などたくさんの品種があり、茨城県や熊本、愛媛などで主に生産されています。

中国栗

中国華北地方を原産とする種類で、「天津甘栗」と言うと本種を指します。小ぶりで渋皮がむきやすく、実が引き締まっていることが特徴となっています。焼き栗にして食べることが定番で、甘みが強い半面硬いので、お菓子などに利用されることはあまりありません。

アメリカ栗

「アメリカンチェスナット」とも呼ばれる北米原産の種類です。実がおいしいだけでなく、木材としても丈夫で重宝されていました。ただ、1900年頃に発生した「栗胴枯れ病(焼き枯れ病)」によって数が激減し、現在ではほとんど市場に出回っていません。病気に弱く、日本で栽培することができません。

西洋栗

南東ヨーロッパや西アジアを原産とする種類で、イタリアやフランス、スペインなどに広く分布しています。「マロン」と呼ばれると本種を指し、古代ローマの時代から栽培されてきました。実は小さく引き締まっており、粘り気が少ないことが特徴です。マロングラッセや焼き栗にして食べられることが多いですよ。

栗の木の栽培!育て方のポイントは?

クリの木 栗の木

日当たりのよい場所を選び、きちんと土作りをしてから育てることがコツです。日陰に植えてしまうと枯れやすくなってしまうので注意しましょう。また、1株だと受粉しづらいので、たくさんの実を収穫したいときは2~3品種組み合わせて植え付けるようにするとよいですよ。

栗の木の苗木の植え付け時期と方法は?

12~3月が植え付けの適期ですが、真冬は避けた方がよいかもしれません。巨木に生長するので、最初は鉢植えにもできますが、ある程度大きくなったら地植えに切り替えれるようにしましょう。

鉢植えは、7~10号ほどの鉢を準備します。底に鉢底石を敷いて土を1/3ほど入れたら苗を置き、周りに土を入れて植え付けます。鉢と同じ高さくらいまで苗木を切り戻すと、コンパクトに仕立てて楽しめますよ。

地植えは、土作りをすませた土に直径100~130cm、深さ80cmの植え穴を掘って植え付けていきます。このとき、苗木は高さ60cmくらいに切り戻しておきましょう。2本以上植えるときは、株同士の間隔を6~7m空けてください。株元をワラやバーク堆肥でマルチングすると、乾燥を防ぐことができます。

栗の木の土作り、水やり、肥料の与え方

有機栽培 有機農業 畑 土

土作り

水はけと水もちのよい、肥沃な土を好みます。鉢植えは、市販の草花や果樹用培養土か、赤玉土(小粒)7~8:腐葉土2~3の割合で混ぜあわせた土がおすすめです。

地植えは、植え付ける1ヶ月前から土作りをしていきます。植え穴を掘った土に牛糞堆肥かバーク堆肥、ようりん(溶性リン肥)を加えて混ぜあわせ、苗とともに埋め戻していきます。株元は地面から20cmほど盛り上げておくとよいですよ。水はけが木になるときは、川砂を混ぜあわせていきます。

水やり

植え付け直後~2週間ほどは、鉢植え、地植えともに土の表面が乾いたら水やりをします。地植えは根付いてからは特に水やりの必要はありません。鉢植えは、土の表面が乾いたら水やりをしていきましょう。

肥料の与え方

地植えは2月と10月、鉢植えはそれに加えて5月にそれぞれ有機肥料や速効性の化成肥料を施します。

栗の木の剪定の時期と方法は?

クリ 

落葉した12~2月が剪定の適期です。剪定をしなくても実は付きますが、幹に日が当たった方が元気になります。混み合っているところや内側に生えたり、伸びすぎたりしている枝を選んで、切り落としていきます。植え付けから3~4年間は、軽い剪定だけしてしっかりと枝を伸ばし、その後は左右に枝を生やす開心自然形に仕立てていくとよいですよ。

栗の木の育て方で注意する病気や害虫は?

栗の木自体は丈夫で、胴枯病以外は特に注意する必要はありません。胴枯病は、地面に出ている根などに発症する病気で、傷口部分が黒や褐色、赤くなり、樹皮がざらざらした質感になります。やがては亀裂が入り、木全体が枯れてしまいます。直射日光や霜に当たるとかかりやすくなるので、株元をきちんとマルチングすると予防になりますよ。また、太い枝を剪定したときに癒合剤を切り口に塗って病原菌の侵入を防ぐことも大切です。

また、栗の実はクリミガ、シギゾウムシ、カイガラムシ類、アブラムシ類、カミキリムシなどたくさんの害虫の被害にあいます。実に食い入って食べてしまうので、見つけたらすぐに取り除くなどして対処していきましょう。

栗の木の栽培にチャレンジしてみよう

クリ 

栗の木を育てる醍醐味は、やはり実を収穫できることですよね。ほくほくとした食感と、ほんのりとした甘みは、一度食べたらクセになります。また、和洋問わず色々なレシピに加えて味わえるのも栗の魅力です。たくさん収穫できたら、ポリ袋に入れて冷蔵庫のチルド室へ入れて保管し、長期保存のときは渋皮をむいて冷凍庫に入れておくとよいですよ。

更新日: 2021年07月14日

初回公開日: 2016年05月05日

関連コンテンツ