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カモミールの育て方(ローマン/ジャーマン)!種まきや苗の植え方は?

リンゴに似たさわやかな香りのカモミールは、ハーブティーや入浴剤などの香料によく使われていますよね。カモミールの代表品種である、ジャーマンカモミールとローマンカモミールの2種は、それぞれの育て方に違いがあります。今回は、それぞれの違いについて触れながら、種まきや苗の植え方などカモミールの育て方をご紹介します。

カモミールとは?ジャーマンカモミールとローマンカモミールって?

カモミール 種類 切り花

カモミールとは、キク科に属する一年草、多年草です。主にキク科の2属(ローマカミツレ属とシカキク属)に分類される植物の総称で、ジャーマンカモミールやローマンカモミールが代表的な品種です。乾燥させた葉っぱはハーブティーの原料になるほか、踏まれても生き延びられるほどの強い生命力から芝生のように植える「グラウンドカバー」として利用されます。

カモミールの育て方のポイントと流れは?

ローマンカモミール

カモミールには、種まきから育てるジャーマンカモミールと、苗から育てるローマンカモミールの大きく2つの育て方があります。どちらにせよ、日当たりのよい場所で乾燥気味に栽培することが育て方のポイントになります。常に水やりをするのではなく、土が乾燥してから数日ほどは乾燥状態を維持した方が大きく生長してくれますよ。

栽培の流れ

  1. 植える場所をきめ、種と土を用意する(ジャーマンカモミール)
  2. 種をまいて苗を育てる(ジャーマンカモミール)
  3. 苗を植える(ジャーマンカモミール、ローマンカモミール)
  4. 花が咲く(ジャーマンカモミール、ローマンカモミール)
  5. 植え替える(ローマンカモミール)

ジャーマンカモミールとローマンカモミールの育て方は違う?

この2つは見た目がすごく似ていますが違う植物です。分類される属が異なるうえ、ローマンカモミールが多年草なのに対して、ジャーマンカモミールは一年草という性質の違いもあります。そのため、多年草のローマンカモミールに植え替えが必要で、3~6月に苗植えをするのに対し、ジャーマンカモミールに植え替えは不要で、3〜4月か9〜10月に種をまいて育てはじめます。

カモミールの種の育て方!ジャーマンカモミールは種まきからはじめる

カモミール 種

ジャーマンカモミールは、3~4月か9~10月に種まきをして育てます。育てたい場所(鉢や地面)に直接種を植えるよりも、一度育苗ポットなどで丈夫な苗を育ててから鉢か地面に植え替える方が、病害虫の被害にあいにくく丈夫に育つのでおすすめです。

まずは、市販されている種まき用の土を購入しておきましょう。15~20度の気温のときに種をまけば、1〜2週間ほどで発芽しますよ。

種から苗へ

  1. 育苗ポットに種まき用の土を入れる
  2. なるべく重ならないようにパラパラと種をまく
  3. 種が隠れるよう土を数mmほど被せる
  4. 土の上を軽く指で押さえて固める
  5. 種が流れないように容器ごと水に沈めるか、霧吹きで水を与える
  6. 土が乾燥しないように水やりをしながら、日当たりのよい場所で管理する
  7. 葉と葉が軽くふれあうになったら生長の遅い芽を取り除く
  8. 本葉が5~6枚になったら鉢や地面に植え替える

カモミールの苗の育て方!ローマンカモミールは苗から育てる

カモミール 花 いっぱい

ジャーマンカモミールと、ローマンカモミールの苗の育て方は基本的に同じです。ジャーマンカモミールが3〜4月か9〜10月、ローマンカモミールは3〜6月に植えます。ジャーマンカモミールは、種から苗を育て、ローマンカモミールは市販の苗を購入しておきましょう。

鉢植えで育てる場合

カモミールは、水はけのよい土を好みます。市販のハーブ用の土を使うか、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土に化成肥料を混ぜたものを用意します。

  1. 鉢底に鉢底石をしき、土を1/3ほど入れる
  2. ポットから苗を取り出し、植えて水やりをする
  3. 日当たりのよい場所で管理する
  4. 7〜8月の真夏は午前中だけ日が当たる場所で管理する

地植えで育てる場合

カモミールを地植えで育てるなら、苗を植える1〜2週間前に土作りをはじめます。雨によって酸性に傾いた土はカモミールが苦手とする土質なので、一度も手を加えたことのない庭土を使うときは、苦土石灰などを混ぜて中性から弱酸性へ酸性度合を弱めておきましょう。苗を複数植えるときは、15〜20cmほど間隔をあけて植えてください。

  1. 苗を植える2週間ほど前に30cmほど庭土を掘り起こす
  2. 掘りあげた土の3割ほどの腐葉土と、少量の化成肥料を混ぜる
  3. 植える場所1㎡あたり苦土石灰をコップ1杯分(50〜100g)混ぜる
  4. 土を2週間寝かせたあと、15~20cm間隔で植え穴を掘り、苗を植える

カモミールの水やりと追加で与える肥料は?

水やり ジョウロ

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたら鉢の底から流れ出すくらいたっぷり水を株元に与えます。地植えなら苗を植えたときの1回だけで、その後の水やりは不要です。カモミールは乾燥に強い植物なので、根腐れで植物を枯らしたことがある方は、できるだけ乾燥させてから水やりをしましょう。土が乾燥したかなと感じてから、数日ほど時間をあけてから水やりをするくらいで大丈夫ですよ。

肥料

ジャーマンカモミールに追加の肥料は不要です。ローマンカモミールは、2ヶ月に1回の頻度で化成肥料を少し与えるか、薄めた液肥を与えてください。ただし、窒素成分の多い肥料を与えると、葉ばかりが茂って花を咲かせないことがあるので、バランスの取れた肥料を利用しましょう。

カモミールの切り戻しや花の収穫、保存方法は?

カモミール 収穫

切り戻し

カモミールは湿気に弱いので、茎葉が茂って株が蒸れると弱ってしまいます。葉っぱ同士が重なりあっている部分があれば、茎や葉を切り取ってください。風通しをよくすることで病気や害虫の発生と、蒸れによる根腐れの予防になります。

収穫と保存方法は?

カモミールの中心にある黄色い部分を収穫して乾燥させると、ハーブティーが作れます。ジャーマンカモミールは3~5月、ローマンカモミールは6~7月の花を咲かせたあとが収穫の目安です。咲き終えて花びらが落ちるか、反り返って中央部分が盛り上がってきたら、黄色の部分を摘み取ってください。水洗いをして、風通しのよい日陰で1週間ほど乾燥させます。あとは、シリカゲルなどの乾燥剤を入れた密閉できる容器に保存してカモミールティーやポプリとして楽しんでください。

カモミールの栽培で注意する病気や害虫は?

害虫 防虫 スプレー 霧吹き

カモミールはアブラムシがつきやすい植物です。見つけたら市販の殺虫剤を散布するか、牛乳スプレーなど手作りの殺虫剤を吹きかけましょう。牛乳スプレーは放置すると悪い臭いに変わるので、膜をはって乾燥したら水で洗い流すのを忘れないようにしてください。また、アブラムシは反射光を嫌うので、アルミホイルで株元を覆って対策をするのも有効です。

カモミールは風通しが悪い場所や環境で育てたとき、窒素分の多い肥料を与えすぎたときにアブラムシが発生しやすくなります。適度に切り戻しをし、置き場所を工夫して管理しましょう。

ローマンカモミールの増やし方!挿し木、取り木、株分けの時期と方法は?

カモミール 一輪

ジャーマンカモミールは一年草ですが、咲き終えた花にできる種が地面に落ちて、同じ場所に翌年も花を咲かることがあります。しかし、年々香りが弱くなっていくので、一定の年数を楽しんだら新しい苗に植え替えましょう。

ローマンカモミールは多年草なので、大きくなった親株から挿し木や取り木、株分けで数を増やすことができます。どの繁殖方法も5~6月が適期です。

挿し木(水挿し)

挿し木はとても簡単で、元気な茎を選んで15~20cmの長さにカットし、水を入れたコップに挿しておくだけです。この方法は「水挿し」といい、水に触れる部分の葉は切り落とし、根が出るまでは毎日水を取り替えてください。十分に根が伸びたら、小さな苗として鉢植えか地植えにしていきます。水挿しによって生えた根は、常に水がある環境に慣れているので、土に植え替えたあとしばらくは乾燥させすぎないようにしましょう。

取り木

取り木

取り木とは、茎の一部から根を生やすようにして、十分に発根したらその部分を切り取る繁殖方法です。まずは、元気な茎を選んで発根させたい部分を土の中に埋めます。穴を掘った土の中に埋めるか、地面に茎を触れさせて、その上に土を被せます。土を被せるなら、U字形に曲げた針金を用意して、茎の一部分を地面に固定するとスムーズに進みますよ。固定した部分にだけ、土を被せておくと発根するので、根がある程度育ったら、親株から切り離して植え替えれば完成です。

株分け

株分けは、苗の根っこを切り分けてそれぞれ植え直す繁殖方法です。株全体を掘りあげ、茎の区切りがよさそうな部分を手やハサミで切り分けます。あとは、苗と同じにように植えて育てます。土に馴染んで根付くまでは、乾燥させすぎないよう水やりをしてください。

カモミールはローマンカモミールとジャーマンカモミールで育て方が変わる

カモミール ネコ

カモミールは、ローマンカモミールやジャーマンカモミールによって育て方が違ってきます。また、アブラムシがつきやすい植物なので害虫の被害に注意してくださいね。上手に育てられれば、リンゴのような香りを放つ花を咲かせ、花を収穫すればハーブティーが楽しめますよ。また、メインで育てたい花のアブラムシの被害を抑えるために、あえてカモミールを植えてアブラムシの標的にするといった利用方法もあります。食用以外の使い道もあるので、薬品をたくさん使いたくない方は、カモミールの育て方を知っておくと日常生活で役立つかもしれませんね。

初回公開日: 2015年07月22日