「庭が日陰だから」と、ガーデニングをあきらめた経験はありませんか?もちろん植物は日光を好みますが、日陰でも育つ植物もたくさんあるんです。今回はそんな日陰や半日陰でも育つガーデニングにおすすめな花を15種ご紹介します。
日陰で育つ花や植物とは?
日陰や半日陰で育つ植物は、高木の足元に生えるなどもともと日の当たりにくい場所で育つ草花であることが多いです。
日の当たりにくい環境だからと言って「たまには日光浴を・・・」と、突然日当たりのよい環境に移さないように注意してくださいね。慣れていないので葉っぱや花が焼けて枯れることがあります。
日陰で育つ花や植物の選び方は?
園芸やガーデニングでは、日光に当たる量が少なくても生きられる植物の力を「耐陰性」と言って表現します。植物図鑑などではこの耐陰性の項目があることが多いので、まずはそれを基準に選んでみましょう。
今回はそんな耐陰性の高い草花をご紹介するので、日当たりが悪いからと諦めていたた方はガーデニングに利用してみてください。
日陰で育つ寒さに強い植物5選
1. 雪割草(ユキワリソウ)
早春に雪を割るようにして花が咲き出すことから名付けられた多年草です。山地の日陰に自生していることから、明るい日陰を好みます。
直射日光に当たると、葉っぱが傷むので注意してください。3~4月に白やピンク、ブルー、薄紫の花を咲かせますよ。
2. シャガ
シャガは、アヤメに似た可憐な花を咲かせる常緑性の多年草です。ただ、見た目に反して、その性質は丈夫で、どんどん根茎を伸ばして生長します。
ときには、生えてほしくない場所にまで広がってしまい、処分することになってしまうことも。
日陰にもよく耐えるので、植物が育ちにくい場所を選び、上手に場所を区切りながら育てるとよいですよ。
3. インパチェンス
初夏から秋にかけて花を咲かせる一年草で、花の色やバリエーションが豊富なことが特徴です。基本的には日陰で育て、ときどき優しい日差しに当ててあげると元気な株に生長します。
特に開花期は茎葉が密集して蒸れやすいので、剪定を行うと安心です。横に広がりながらたくさんの花を咲かせることから、寄せ植えの前面に植えると、他の花を引き立たせてくれますよ。
4. ジギタリス
すっと伸びた茎の先に、釣り鐘型の花を連なって咲かせるジギタリス。株全体に強心作用のある強い毒があることでも知られますが、その美しい花姿から園芸用に品種もたくさんあります。
強い日差しに当たると花が枯れてしまうので、明るい日陰の風通しがよい場所で育ててください。
5. ツルニチニチソウ
ツルニチニチソウは、キョウチクトウ科・ツルニチニチソウ属に分類される多年草もしくは低木です。春~初夏にかけて青や白の花を咲かせます。
周年付いている葉っぱを生かして、グランドカバーや寄せ植えの花材など緑を絶やしたくない場所に植え付けられることが多いです。
葉っぱ白や黄色の斑が入る品種もありますが、花付きはよいので、花と葉っぱどちらを楽しむかによって育てる品種を選ぶことが大切です。
半日陰で育つ寒さに強い植物5選
1. アジュガ
アジュガは、ヨーロッパから中央アジアの広い地域に分布するシソ科の植物です。ガーデニングでは主にヨーロッパ原産のレプタンスが栽培されます。
草丈は10~30cmで、茎を四方にはわせ、先端に子株を付けながら広がっていく性質をもちます。
また、1日1時間しか日に当たらなくても育つほど、日陰に強く、シェードガーデンやグランドカバーによく利用されています。
4~6月になると、まっすぐ上に伸びた茎の先に、1~2cmほどの小さな花をたくさん咲かせます。
2. 紫陽花(アジサイ)
梅雨のジメジメした気候の中で、爽やかな色の花を咲かせるアジサイ。ぼんぼりのような丸い花がかわいらしく、露地植えされている姿をよく見かけますよね。
適度に日光が当たる半日陰が植え付けに適しています。乾燥を嫌うので土を乾燥させないように気をつけてください。特に夏は朝と夜に水を与えて管理しましょう。
3. アスチルベ
アスチルベは環境に適応する力が強く、日差しが多い・少ない場所でも淡い色のきれいな花を咲かせます。
草丈も20~100cmと種類によって様々で、葉っぱと花のバランスがよいことから、ガーデニングに人気の花の1つです。
中にはカラーリーフ用の品種もあるので、作りたい庭の雰囲気に合わせて選んでみてください。
4. クチナシ(ガーデニア)
クチナシとは、アカネ科クチナシ属に分類される植物の総称です。寒さに強く、春や秋に花を咲かせる常緑低木として知られています。
5. 菫(スミレ)
紫色の花が可憐な印象を与えてくれるスミレ。基本的には日当たりのよい場所を好みますが、夏の直射日光には弱いことから、落葉樹の下で育てるのが向いています。
紫だけでなく、ピンクや白などの花色もあるので、いくつかの品種を寄せ植えにするのがおすすめです。
日陰でも育つ花びらが可愛い植物5選
1. クリスマスローズ
クリスマスローズは、12〜3月にかけて紫やピンク、白の花をたくさん咲かせる多年草です。クリスマスの時期にバラに似た花を咲かせることから名付けられました。
10〜3月頃に苗を植えて、翌年の12月には花を咲かせます。クリスマスローズは生命力が高く、1年中葉っぱをつける常緑タイプで、観葉植物やグランドカバーなど使い道もさまざま。
毎年花を咲かせるため、冬の花壇やガーデニングの仲間を探している方におすすめです
2. スズラン(鈴蘭)
スズランは、白い花を下向きに咲かせる姿がかわいらしい植物です。中でもドイツスズランという品種が、丈夫で育てやすく、ガーデニングにおすすめです。
強い日差しに当たると枯れてしまうので、風通しのよい日陰で管理します。暑さと乾燥に弱いので、常に土を少し湿らせておくのが元気に育てるコツです。
3. ギボウシ(ホスタ)
ギボウシは、日陰でも元気に育つことで知られる、丈夫な植物の1つです。茎の先に筒状の花を咲かせる姿も美しいですが、園芸では存在感のある葉っぱが観賞用として人気があります。
大型品種では、葉の長さが30~40cmほどまで生長します。
4. シュウメイギク
野山にひっそりと咲く白いや薄ピンクの花がかわいらしいシュウメイギク。半日陰の湿った土地を好み、長時間日の光に当たると草丈が短くなってしまいます。
乾燥にさえ気をつけていれば、手入れの手間がほとんどかからないので、ガーデニング初心者でも簡単に育てることができますよ。
5. ホトトギス
ホトトギスは、夏から晩秋の長い期間、紫や白の小さな花を咲かせ続ける山野草です。山野や崖の日陰に自生し、格調高い花として茶花や生花の花材として古くから利用されてきました。
風通しがよく、湿度のある環境を好むので、乾燥しやすい場所では打ち水をするとよいですよ。
日陰で育つ植物や花を育てる注意点は?
耐陰性が強く日陰でも育つ植物でも、湿り気が足りなかったり逆に風通しが悪かったりしたら調子が悪くなってしまいます。
陽当たりがよくないのはさておきそれ以外の環境は居心地よくしてあげてくださいね。
日陰で育つ植物を植えて、花鮮やかなガーデニングを楽しもう
ガーデニングの本場イギリスでは、冬の間の日差しがほとんどありません。そのため、日陰でも育つ植物を選んで庭を彩っています。
植物の特性を知り、植え付ける時期を工夫するだけで、日陰でも十分にガーデニングが楽しめるんですよ。庭植えが心配な方は、まずは管理しやすい鉢植えからはじめるのがおすすめです。
更新日: 2022年07月06日
初回公開日: 2015年10月30日