日の光が入らない庭は、なんだか薄暗くて寂しいイメージになりがち。植物を植えればイメージが変わりそうなことは分かっていても、何をどう植えればいいのか悩んでしまいますよね。
常緑植物の中には、日陰に強いものがたくさんあります。今回は、グランドカバーにおすすめの常緑で日陰に強い植物を10種ご紹介します。
グランドカバーとは?
グランドカバーとは、地面を覆う植物のことです。代表的な植物は「芝生」で、草丈が短く幅広く繁殖する性質のある植物がグランドカバーに向いています。
今回はそんな中でも1年中緑の葉っぱを生やす「常緑性」で、かつ日陰でも枯れにくい植物を選びました。
日陰に強いグランドカバーにおすすめな常緑植物10選
1. リュウノヒゲ
日光の量に左右されず、どこでも元気に育つ多年草で、10~30cmほどに生長します。細長い葉が竜の髭を連想させることが名前の由来です。
7~8月に白く小さな花を咲かせ、冬になると光沢のある青い実をつけます。枯れにくい反面、踏まれると弱ってしまうので注意してください。
2. ヤブラン
日陰に強いユリ科の多年草です。木の根元や軒下など他の植物を植えにくい場所を飾るために利用されます。
夏から秋にかけて淡い紫色の花を咲かせますが、日陰だと花が咲きづらいので、葉をメインに楽しんでください。草丈は20~50cmで、細長い葉をたくさん茂らせます。
葉の縁に黄色や白の斑が入る品種もあり、明るい雰囲気を演出できますよ。
3. タイム
料理の臭み消しに利用されるタイムは、乾燥した環境を好む育てやすいハーブです。
上に向かって育つ「立ち性」の品種と、地面をはうように育つ「ほふく性」の品種があり、グランドカバーにはほふく性のものがおすすめです。
クリーピングタイムという品種は、4~6月にピンクの花が地面いっぱいに咲きますよ。
4. セダム(マンネングサ)
近年の多肉植物ブームの火付け役と言われるセダム。寒さや暑さ、日陰に強く、地面をはうように育つことから、園芸やグランドカバーによく使われています。
500以上の種類があり、草姿も様々なので、自分の庭に合ったものを選んで植えられますよ。
5. アイビー(ヘデラ)
常緑性のつる植物で、地面や岩、地面の上をどんどんはって生長します。品種が豊富で、ハート型や星形、丸型など葉姿のバリエーションが豊富です。
日陰でもよく育ち、病気にもかかりにくいことから、はじめてグランドカバーをする方にぴったりです。
6. グレコマ
ヨーロッパ原産の常緑多年草で、茎が横へ広がり、地をはうようにして伸びていきます。葉っぱには丸みのある切れ込みが入っていて、かわいらしい雰囲気を作り出せますよ。
4~5月には、紫色の小花を咲かせます。丈夫で繁殖力がある分、茂りすぎてしまうことがあるので、適度に間引きながら育てるのがポイントです。
7. ラミウム
ラミウムは、日本に自生するホトケノザの仲間で、地面をはうように枝が広がる植物です。グランドカバーやハンギングバスケット、寄せ植えによく利用されます。
5~6月に、茎の先端に白や紫、黄色などの花を咲かせますが、花が咲くと葉の色が悪くなるので、葉色を維持したい方は花を摘みとってしまいましょう。
8. ツルニチニチソウ
3~7月に、ニチニチソウに似た花を咲かせるつる性の常緑植物です。1つ1つの花は、1~2日で咲き終わってしまいますが、次々に花を咲かせるので、長く鑑賞して楽しむことができます。
また、葉に斑の入った品種も多く出回っています。
9. ディコンドラ
ハート形をした小さな葉を細かく茂らせるディコンドラ。濃い緑の葉をつける種類と、シルバーがかった緑色の葉をつける種類があり、日陰に適しているのは濃い緑色の葉のものです。
過湿に弱いので、風通しのよい環境に植え付けてください。
10. アジュガ
アジュガは、1時間ほどしか日の当たりのない場所でも元気に育ってくれるシソ科の多年草です。地表近くに葉が放射状に生え、はうように広がって生長します。
冬でも葉は枯れずに残り、4~5月には青やピンクのきれいな花を茎の先端にたくさん咲かせます。
常緑で日陰に強いグランドカバーは庭の印象を変える
日当たりのよくない場所でも元気に育つ常緑性の植物はたくさんあります。ちょっと緑を加えるだけで、薄暗かった場所の風景が一変しますよ。
また、花の咲く植物を植えれば、季節ごとの変化も楽しめます。庭の印象を変えたいときは、常緑で日陰に強い植物をグランドカバーに利用してみてくださいね。
更新日: 2021年10月06日
初回公開日: 2015年09月26日