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ラミウムの花言葉と育て方!種類や品種、苗植えの時期と方法は?

地面をはうように枝を伸ばし、グランドカバーやハンギングに利用されるラミウム。原産地のアメリカミシシッピ州や、ルイジアナ州では、州の花に指定されるほど親しまれています。緑の葉っぱの間から白やピンクの小さな花をたくさん咲かせる姿は、雄大で美しいですよ。今回は、そんなラミウムの花言葉や種類、品種、苗植えの時期と方法など育て方をご紹介します。

ラミウムの花言葉とは?

『気づかれない想い』『愛嬌』

花びらの上部分が大きく、花の内側を見ることができないラミウムの花にちなんで、「気づかれない想い」という花言葉がつけられました。「愛嬌」は、花が花笠を被って踊っている踊り子のように見えることに由来します。

ラミウムの学名・原産国・英語

学名
Lamium
科・属名
シソ科・オドリコソウ属(ラミウム属)
英名
Lamium
Dead nettle
原産地
ヨーロッパ、アフリカ北部、アジアの温帯
開花期
5~6月
花の色
白、ピンク、黄、緑、紫
別名
ラミューム
デッドネットル

ラミウムとは?どんな花を咲かせる?

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ラミウムは、ヨーロッパからアフリカ北部、アジアの温帯地域に自生する常緑多年草です。日本に自生するホトケノザやオドリコソウの近縁種に当たります。草丈は20~40cmになり、地面をはうように茎を伸ばして生長することから、グランドカバーや寄せ植えの前面に利用されます。

5~6月になると、茎が上に向かって伸び、先端に2~3cmほどの小さな花をいくつも咲かせます。葉っぱは1年中緑色をしており、シソを小さくしたような形をしています。葉っぱは、ハーブとしてお茶やスープなどの料理によく利用されます。

名前の由来

ラミウムという学名は、ギリシャ語でノドを意味する「Laimos(ライモス)」が語源で、長く伸びて筒のようになっている花の付け根の姿に由来します。

ラミウムの種類や品種は?

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ラミウム・マクラツム

単に「ラミウム」というと本種を指します。地中海沿岸が原産で、横に広がって生長します。多くの園芸品種の元となっています。

ラミウム・ピンクパール

葉っぱの中心に白い斑の入る、ラミウム・マクラツムの園芸品種です。葉色が美しいことから、カラーリーフとしてガーデニングに利用されます。開花期には、薄いピンク色の花を咲かせます。

ラミウム・スターリングシルバー

シルバーグリーンの葉っぱが、庭を柔らかい雰囲気変えてくれる品種です。春になると、ピンク色の花を咲かせます。

ラミウム・ガリオブドロン

銀白色の班が葉っぱに不規則に入る品種です。別名「キバナオドリコソウ」とも呼ばれ、開花期を迎えると黄色い花を咲かせます。

ラミウム・ビーコンシルバー

葉っぱ全体が薄いシルバーグリーンで、縁は緑色が濃くなっています。日陰を好み、暑さに弱いことが特徴です。

ラミウムの育て方のポイントは?

水はけと風通しがよい明るい日陰に植えるのがポイントです。日当たりのよい場所だと花つきはよくなりますが、葉色があせてしまいます。また、湿気を嫌うので、植え付けるときに土の水はけをよくしておくと安心です。

ラミウムの苗植えの時期と方法は?

地植え 苗植え 土 苗

種は市販されていないことから、苗を鉢植えか地植えにして育てます。気温の高い7~9月を除いて、いつでも植え付けできますよ。

鉢植えは、4~5号鉢に1株が植え付けの目安です。地植えは、土作りを終えた明るい日陰に、株同士の間隔を20~25cm空けて植えます。

ラミウムの土作り、水やり、肥料の与え方

土作り 混ぜる 庭土 植え付け

土作り

水はけと水持ちのバランスがよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)5:腐葉土4の土にパーライトか軽石を1割混ぜたものか、草花用培養土にパーライトを1割混ぜたものを使います。地植えは、植え付ける場所の土を耕し、腐葉土や堆肥を2~3割混ぜて水はけをよくします。

水やり

やや湿った土を好みますが、夏は湿気が多いと枯れてしまいます。鉢植えは、土の表面が乾きはじめたらたっぷりと水やりをします。地植えは特に水やりの必要はありません。

肥料の与え方

植え付けるときにゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。そして、鉢植えのみ5~10月の間、15~30日に1回、液体肥料を与えます。

ラミウムの剪定の時期と方法は?

ハサミ 手袋 ガーデニング 剪定

地面をはう茎が増えすぎて、株が密集してしまうようであれば、剪定をして風通しをよくします。分岐している部分の付け根から切るようにするとよいですよ。

また、枯れた花をそのままにしておくと株が蒸れ、病気や害虫の被害にあいやすくなります。咲き終わった花は、付け根から切り落としてください。

ラミウムの植え替えの時期と方法は?

株が横に広がり、生育が旺盛なことから、鉢植えは1年に1回株分けを兼ねて植え替えをします。苗植え同様、真夏を避ければいつでも植え替えできますよ。手順は、植え付け時と同じです。

ラミウムの増やし方!株分けや挿し木の時期と方法は?

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ラミウムは、株分けか挿し木で数を増やすことができます。いずれも、3~4月か、9~10月が適期です。

株分け

大きくなった株を掘り起こし、手やナイフで2~3株に根を分けていきます。そして傷んだ根を取り除いたら、植え付け時と同じ手順でそれぞれ植えていきます。

挿し木

先端から8~10cmほどの長さに茎を切り取り、赤玉土(小粒)など肥料成分の入っていない土に挿します。土が乾かないよう水やりをして管理すると、1ヶ月ほどで根が出てきます。ある程度生長したら、鉢か地面に植え替えてください。

ラミウムの栽培で注意する病気や害虫は?

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アブラムシ

春と秋に発生しやすい害虫で、茎葉や花に寄生して栄養を吸い取り、株を弱らせます。また、排泄物はすす病を誘発します。見つけたら早めに薬剤を散布して駆除しましょう。

ラミウムは育てやすい草花

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ラミウムは、耐寒性があり、季節に応じた手入れをあまり必要としない草花です。また、よほどのやせ土でなければ、肥料を与える必要もないほどのたくましさを持っています。横によく広がって伸び、ときには他の植物を押しのけてしまうことがあるので、区画を決めてグランドカバーや寄せ植えに利用してみてくださいね。

更新日: 2015年12月06日

初回公開日: 2015年12月06日

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