植物を鉢植えにしようと思って園芸用品店やホームセンターへ行くと、種類の多さにとまどってどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
オシャレな鉢に植えたいけれども、せっかくなら植物に合った植木鉢を知ったうえで選んであげたいものです。
今回はそんな植木鉢のサイズについて、号数や土の量、種類についてご紹介します。
植木鉢とは?
植木鉢とは、植物を育てるための容器の総称です。植木鉢には見て楽しむ「観賞用」と野菜などの収穫を目的とした「栽培用」の2種類があります。
最近では、栽培用でもデザイン性を備えた種類が出てきており、観賞用と使い分けることが少なくなりました。
植木鉢のサイズ一覧
号数 | 鉢の直径(cm) | 土の量(L) |
3号鉢 | 9 | 0.3 |
4号鉢 | 12 | 0.6 |
5号鉢 | 15 | 1.3 |
6号鉢 | 18 | 2.2 |
7号鉢 | 21 | 3.5 |
8号鉢 | 24 | 5.2 |
9号鉢 | 27 | 7.8 |
プランター | 65 | 12~13 |
植木鉢のサイズは?「1号」って何cm?
植木鉢の大きさは1号、2号・・・のように「号」という単位でサイズを表します。号数は植木鉢の上部一番広いところの長さ(口径)で決まり、1号は約3cmです。そのため、6号は約18cmになります。
素焼き鉢のように厚みのある植木鉢は、厚みも含んで表記されています。四角い角鉢は、外幅(長さ)×奥行き×高さの寸法が記載されることが多いので、号数がないときは「口径」をチェックしましょう。
プランターのように長方形の鉢の場合も、角鉢と同じように寸法が記載されており、号数の計算は外幅を計測します。外幅が30cmのプランターなら、10号プランターとなります。
植木鉢は1号あたりどれだけの土が必要になるの?
植木鉢は号数によって中に入る土の量も変わってきます。土の量はリットル(L)によって表記されるのが一般的です。「1L≒10cm四方の立方体の体積」を表しています。
植木鉢の種類によって高さも異なるので、目安の量よりも少し多めに土を準備しておくのがおすすめです。
以下の表に、鉢の号数ごとに土の量の目安をまとめました。暗算の得意な方は、「植木鉢の半径×半径×3.14×高さ」で必要な土の量を計算することもできます。
プランターや角鉢の場合は、「鉢の縦×横×高さ」で必要な土の量を導き出せますので、参考にしてみてください。
植木鉢は深さで種類が変わるの?呼び名は?
植木鉢は深さによって呼び名が変わり大きく3つに分けられます。浅い順に浅鉢(別名、平鉢)、スタンダード鉢、深鉢と呼びます。
同じ号数であっても、深さが違うことから、使う土の量や向いている植物が種類によって違うので注意してください。
また、用途によっては、天井などからつって楽しむハンガー(吊り鉢)、壁にたてかけるウォールポケット、スイレンなどの水生植物を植え付ける睡蓮鉢など特殊なものもあります。
1. 浅鉢(平鉢/皿鉢)
浅鉢とは、鉢の深さが口径よりも小さい植木鉢のことです。別名皿鉢と呼ばれ、寄せ植えや根を浅くはる植物の栽培に向いています。
2. スタンダード鉢
鉢の高さが、口径の70~80%ほどの植木鉢を「スタンダード鉢」といいます。ほとんどの草花に対応し、単に「植木鉢」というと本種を指すのが一般的です。
3. 深鉢
深鉢とは鉢の高さが口径以上の植木鉢のことです。太い根を地面に垂直に伸ばす直根性の植物や、背の高い観葉植物の植え付けに向いています。
材質による植木鉢の種類5選!
ここまでは植木鉢の深さで3つの種類に分けられることを紹介しました。しかし、実は植木鉢の「材質」によっても植木鉢はいくつかの種類に分けられます。
園芸でよく使われるのは、プラスチック鉢か、素焼き鉢と呼ばれる種類です。今回はそれらを含めた5種類の植木鉢をご紹介します。
1. 素焼き鉢(テラコッタ鉢)
素焼き鉢は、別名「テラコッタ鉢」とも呼ばれる、土を高温で焼いて作られた陶器の鉢のことです。
土と土の間に細かな穴が空いているため通気性や排水性に優れ、熱が伝わりにくいため夏場でも鉢の中が高温になりにくいのが特徴です。
少し高価で壊れやすいこと重量があるという欠点もありますが、植物が育ちやすい環境を作ってくれるので初心者の方に向いています。
2. プラスチック鉢(プラ鉢)
プラスチックで作られた鉢のことです。安価で軽く割れにくいことが特徴で、形やカラーバリエーションも豊富。植物の大きさやインテリアに合わせやすいため、誰もが使いやすい植木鉢です。
ただし、通気性が低く熱が伝わりやすいので、鉢の中が高温になりやすい夏や、土が乾きにくい冬の管理には注意が必要です。
3. 化粧鉢(塗り鉢)
化粧鉢は、薬を鉢に塗ってから焼いた鉢のことです。塗り鉢とも呼ばれ、デザイン性に優れているためインテリアとしても活躍してくれます。
熱を通しにくい反面、通気性が悪く、繊細な草花の栽培には向きません。観葉植物など生命力の強い植物がおすすめです。
4. 木製の鉢
木製の鉢は、和のデザインによく似合い自然を演出できる植木鉢です。室内におくとおしゃれなインテリアに早変わり。
水はけや通気性がよいので、植物にとって生長しやすい素材です。ただ、素材が木なので腐りやすく壊れやすい一面もあります。
他にも植木鉢があるのであれば、鉢カバーとして使えば、デザイン面もコスト的にも優れた使い方ができますよ。
5. その他(ブリキ缶など)
インテリアとして植物を育てたり、水栽培など特殊な育て方の場合に利用されるのがブリキ缶などの植木鉢です。色んな素材を使うため、色を塗ったりと一番自由にデザインを楽しめます。
ただ、素材に寄っては通気性や排水性が悪い場合があるので育てられる植物は限定される点には注意しましょう。
植物に合った植木鉢のサイズの選び方は?
いろいろな種類の植木鉢があることはわかったけれど、「うち植物には結局何が合うんだろう?」という点が気になりますよね。
まずはサイズを決めましょう。多くの場合、苗や株がすっぽり入る、一回り大きなサイズの植木鉢を用意することで植物の生育をしっかりサポートできます。
■ 植物ごとの号数の目安
- 観葉植物:5~9号鉢
- 多肉植物:3~5号鉢
- 草花1株:4~6号鉢
- 草花の寄せ植え:10号鉢以上
- 花木・果樹:8~10号の深鉢
鉢のサイズを知っておくと、植物に合ったものを選びやすい
育てる植物に合った植木鉢を選ぶと、その後の栽培にも気合が入りますよね。
ただ、それぞれの植物の生育スピードや好む環境に合った植木鉢を選ばないと育生がむずかしい状態を作りだしてしまいます。
基本的には草花や観葉植物は一回り、樹木や生育の早い植物は苗よりも二回り大きい植木鉢を選ぶと失敗しにくくなるので安心です。
苗を購入するタイミングで植木鉢も選べば、大きさが比べやすいので植物にとってぴったりな植木鉢が選べるかもしれませんね。
更新日: 2023年10月13日
初回公開日: 2015年11月18日