鉢植えやプランターでの栽培をはじめるとき、土よりも前に「鉢底石」を先に入れていきます。植物の育て方を調べると、必ずといってよいほど鉢底石という言葉を目にするので、なんの疑問も持たずに使っている人も多いのではないでしょうか?今回は、どうして必要なのか、ないときに何で代用するのかなど、鉢底石とは何なのかを詳しくご説明します。
鉢底石とは?ないとどうなる?
鉢底石とは、軽石や黒曜石などの素材でつくられた石です。
土の排水性や通気性をよくする働きがあり、根腐れの予防に効果があるとして鉢やプランターに植物を植え付けるときはほとんどの場合に使われます。また、洋ラン類など水はけのよい土を好む植物を育てるときは、多めに鉢に入れていきます。
なお、鉢底石がないと土の水はけが悪くなり、根腐れの原因などになる可能性があります。
鉢底石はいらない?そういわれる理由とは?
ただ、小さな鉢では土を入れるスペースを減らしてしまう、水はけがそれほどよくならない、鉢底石を入れたところは根張りが悪いなどの意見もあり、鉢底石の必要性を感じていない人も多くいます。
園芸は環境に左右されることが多く、利用する土の質や粒の大きさ、日当たりなど様々な要因によって土の水はけも変わってきます。自分の環境にあった方法で育てるのがベストなので、鉢底石のありなしも含めて、いろいろな方法を試してみるとよいかもしれませんね。
鉢底石の使い方は?どのくらいの量が必要?
鉢底石は、土の水はけをよくする目的で施すので、植え付ける植物によって量を調節していきます。鉢底ネットは、ホームセンターだけでなく、ネット通販や100均でも手軽に購入できます。
通常の植物は、鉢やプランターの鉢穴に鉢底ネットを敷き、その上から鉢底石を容器の1/5ほどの高さまで入れていきます。深めのプランターには、1/3ほどまで鉢底石を入れてもかまいません。
土の水はけ具合を見ながら、最適な量に調節していけるとよいですね。洋ランやオモトなど特に土の水はけが大切な植物は、鉢底から1/3ほどまで鉢底石を入れていきます。
一度使った鉢底石は、よく水洗いをした後天日干しで消毒すれば再利用が可能です。何度も利用したいときは、鉢底石をネット袋に入れてから容器の底に敷くと、土と混ざらずにすみますよ。
鉢底石がないときは何で代用する?
鉢底石を鉢やプランターの底に敷いて水はけをよくするには、ある程度の大きさが必要です。ただ、必ずしも石でなければならないわけではありません。発泡スチロールを大きく砕いたものや、コルク、ヤシガラはよく利用されます。
特に、胡蝶蘭をはじめとした洋ランの植え付けには、水苔と絡みやすく軽い発泡スチロールの方がよく使われますよ。また、鉢底石のネットは専用のものでなくても、三角コーナー用のネットなどを使ってもかまいません。
鉢底石は代用もできるガーデニングの必需品
鉢底石は、土の水はけをよくし、根腐れを防いでくれるガーデニングの必需品の1つです。100均などでも手軽に購入でき、土とセットで販売されていることも多いので、園芸初心者でも手に取りやすいですよね。目的を理解して施せば、植物の生育しやすい環境を作り出すことができます。うまく活用して、元気に草花を栽培してくださいね。
更新日: 2023年10月12日
初回公開日: 2016年04月26日