クリスマスローズは、冬の時期に花を咲かせる数少ないお花です。ロマンチックな名前と、かわいらしい花びらから冬の花束にもよく使われています。今回は、そんなクリスマスローズについて、花言葉の意味や由来、ヘレボルス・ニゲルなどの種類や品種などをご紹介します。
クリスマスローズの花言葉は?
『追憶』『私を忘れないで』『私の不安を取り除いてください』『いたわり』『慰め』『安心させて』『不安を和らげて』
クリスマスローズには、『追憶』『私を忘れないで』など、ちょっとセンチメンタルな気持ちにさせる花言葉がつけられています。
クリスマスローズの花言葉の多くは、中世のヨーロッパで騎士が戦場に行くとき、自分のことを忘れないでほしいとい願いをこめて恋人にクリスマスローズを贈っていたことに由来しています。
寒い風に耐えるよう下向きに花を咲かせる姿と、もう会えないかもしれない戦士たちの不安や寂しさが重なったのかもしれませんね。
また、花や葉の薬効を知った古代ギリシャの人々が、クリスマスローズを精神安定剤として利用していたことから、『いたわり』『慰め』といった不安を払いのけるような花言葉が生まれたそうです。
クリスマスローズの花の色や別名は?
- 学名
- Helleborus
- 科・属名
- キンポウゲ科・クリスマスローズ属
- 英名
- Christmas rose
Lenten rose
Hellebore
- 原産地
- ヨーロッパ、西アジア
- 開花期
- 12~4月
- 花の色
- 赤、白、紫、ピンク、黄、緑、青、黒
- 別名
- ヘレボルス
寒芍薬(カンシャクヤク)
初雪起し(はつゆきおこし)
クリスマスローズは、冬から春にかけて花を咲かせる常緑性の多年草です。クリスマスの時期にバラのような美しい花を咲かせることから名付けられました。
学名のヘレボルス(Helleborus)は、ギリシャ語の「殺す(Helenin)」と「食べ物(bora)」の2つの言葉が合わさったものです。これは、クリスマスローズの根の樹液に含まれる毒をとって狩りに利用していたことに由来しています。
少し怖い話しですが、今では冬のガーデニングに欠かせない存在として重宝されています。冬の花束やギフト用のお花として人気があり、中には常緑性を生かした観葉植物として育てている方もいらっしゃいます。
クリスマスローズの開花時期や季節は?
多くの草花が花を枯らす中、12〜4月に花を咲かせ特に、真冬の2~3月頃が見頃の季節です。雪の間から花が顔をのぞかせる姿からはたくましさが感じられますね。
クリスマスローズの花の香りは?毒性があるの?
クリスマスローズの茎や葉、花には、毒が含まれています。この毒は、少量ならば私たちの精神を安定させる薬になるとされ、開花した花から漂う香りには精神の高ぶりを正常に戻す効果があると考えられています。
古代ギリシャの人々が利用していたように、薬効のある花として知られているんです。
クリスマスローズの種類は?花言葉は違うの?
クリスマスローズが人気の多年草になったこともあり、白色しかなかったクリスマスローズも今では、紫やピンク、黄、黒、緑など様々な花色が品種改良によって生み出されています。
花色によって違う花言葉をもっている場合もありますが、クリスマスローズは、全て同じ花言葉があてはまります。以下にクリスマスローズの中でおすすめの代表品種をいくつかご紹介します。
ヘレボルス・ニゲル
ヘレボルス・ニゲルは、白色の花びらを横向きに広げる品種です。もともと、ヘレボルス・ニゲルの英名が「クリスマスローズ」だったことから、昔はクリスマスローズ=ヘレボルス・ニゲルとして知られていました。
根っこが黒いことにちなんで、ラテン語で「黒」を意味する「ニゲル」と名付けられたそうです。
ピュアホワイト
ピュアホワイトは、名前の通り純白色の花を咲かせる品種です。一重のカップ咲きで、見た目が丸みを帯びています。
アプリコット・シングル
アプリコット・シングルは、薄いオレンジ色の花びらをした「ヘレボルス・オリエンタル」の交配種です。クリスマスローズの中でも丈夫で、鉢植えや地植えと場所を選ばずに育てられます。
ホワイト・スポット
ホワイト・スポットは、白い花びらに紫色の斑点が入るカップ咲きの品種です。花の中心にもう1つ小さな花が付いているセミダブルタイプで、花びらは表裏で違うユニークな模様をしています。
ルーセブラック
ルーセブラックは、黒い花が目を引く珍しいクリスマスローズです。高級感あふれる姿が人気で、よく見ると花は濃い赤紫色をしています。日差しに弱いので、半日陰か日陰で栽培を楽しみたい方におすすめです。
ローズカメレオン
ローズカメレオンは、緑色の花びらに黒い斑点があるクリスマスローズです。パーティードレスと呼ばれる八重咲きの交配種で、流通量が少ないことから高価ですが、高い人気を誇ります。
クリスマスローズの花言葉をドライフラワーで贈ろう
クリスマスローズは薬として利用されていた背景から、『いたわり』『不安を和らげて』など気持ちを落ちつけてくれるような花言葉がたくさんつけられています。また、寒さに負けずに咲かせる花の咲き姿も「冬の女王」と呼ばれるだけの貫禄を感じます。
口数は少ないけれども優しい心をもっている、そんな方へお花を贈るならクリスマスローズがおすすめです。
更新日: 2021年02月03日
初回公開日: 2015年05月25日