網目の模様が入る花びらをもつバンダ。落ち着いた雰囲気を漂わせる洋ランの1種で、青や紫、白色をした花びらをしています。放っておくと2m近くまで生長する生命力は、ガーデニング初心者にとっても育てやすくておすすめです。今回は、そんなバンダの育て方と花言葉についてご紹介します。
バンダ(ヒスイラン)の花言葉は?
『上品な美しさ』『エレガント』『華やかな恋』『身軽』『個性的』
バンダは、上に向いた茎の先に網目模様の入った花をたくさん付けます。この花姿から、「上品な美しさ」「エレガント」「華やかな恋」という花言葉が付けられました。自生地では5~10mの木の上に気根を着生させる姿が由来となって「身軽」という花言葉が生まれ、他のランにはない色彩や花姿をすることにちなんだ花言葉が「個性的」です。
バンダ(ヒスイラン)の学名・原産国・英語
- 学名
- Vanda
- 科・属名
- ラン科・ヒスイラン属
- 英名
- Vanda
- 原産地
- 東南アジア
- 開花期
- 2~4月、8~10月
- 花の色
- 青、紫、ピンク、赤、白、黄、オレンジ
- 別名
- 翡翠蘭(ヒスイラン)
バンダ(ヒスイラン)とは?どんな花を咲かせる洋ラン?
バンダとは、洋ランの1種でラン科・ヒスイラン科属に分類される常緑多年草の総称です。東南アジアを中心に、インドやオーストラリアなど温かい地域に生息しています。バンダは、樹高5~10mの高い木に住みついて、空気中に出した根(気根)をたくさん生やす性質があります。バンダのように他の樹木や石に住み着く植物を着生植物といいます。
バンダの気根は、常に空気と触れ合いながら生きるため、高い湿度と気温を好みます。空気中の水分を集め、たくさん呼吸するのです。家庭で栽培するときは、根をむき出しにするちょっと風変わりな栽培方法が楽しめますよ。
どんな花と葉をしている?
バンダは太い1本の茎と、左右交互につく葉っぱを持ちます。草丈が20cm以上になると、2〜4月と8〜10月頃に5~10cmの網目状の花びらをいくつか咲かせます。
バンダ(ヒスイラン)の育て方のポイントは?
むきだしのまま育てる
バンダは土を必要としない洋ランです。鉢やバスケットの中にそのまま入れたり、天井から吊るしたり根をむきだしのまま育てることが大切です。バンダは根が常に空気と触れ合っていないと、根腐れを起こしてしまいます。他の植物と同じように土やミズゴケなどを利用してはいけません。
高い湿度と気温
バンダは、根が空気中の水分や霧吹きで噴きかけた水を吸収して生長します。できるだけ、バンダの育つ東南アジアのように年間を通して高い湿度と高い気温を保ちましょう。直射日光は嫌いますが、あまりにも日当たりが悪いと、花付きが悪く花色も冴えなくなります。カーテン越しの窓際など樹木の下に近い日当たりを確保してください。
バンダ(ヒスイラン)の苗植え、植え替えの時期と方法は?
5~8月頃、20度以上の気温があればいつでも植え付けや植え替えができます。バンダの株がすっぽりと収まる木枠のバスケットにそのまま置くか、素焼き鉢に株をそのまま入れます。株がぐらつくときは、バークチップで安定させます。
置き場所は、カーテン越しの窓辺や直射日光の当たらない屋外がおすすめです。最低でも12〜15度以上の気温が保てるように、秋から春にかけて室内も利用してください。
バンダ(ヒスイラン)の水やり、肥料の与え方は?
水やり
土やミズゴケなど保水してくれる土壌がないため、バンダは毎日水を与えることが大切です。6〜9月の夏場は生長期なので、朝方と夕方に根が乾燥していれば水やりをします。10〜5月は、朝方の1回が目安です。鉢植えなら、水をためたバケツに5分ほどつけ置きするか、ジョウロで水をかけてください。株を吊るしているなら霧吹きで十分にふきかけましょう。
肥料
薄めた液体肥料を霧吹きでふきかけるか、バケツの水に液体肥料を混ぜてつけおきにして与えます。6~10月の間はどんどん生長するので、3日に1回ほど肥料を与えましょう。
バンダ(ヒスイラン)の増やし方!株分けの時期と方法は?
ごくまれにバンダは子株をつけます。子株が付いたら株分けで数が増やせますよ。子株は、親株からナイフやハサミで切り離し、バスケットに植えてください。その後20度以上が保てる場所で管理すると、5年以上たって花が咲きます。
バンダ(ヒスイラン)の栽培で注意する病気や害虫は?
水の与え過ぎは、軟腐病や灰色カビ病の原因になります。葉と葉の間に水がたまらないよう水やりに気をつけ、腐って傷んだ根や葉は見つけたらすぐに取り除きます。最後に殺菌剤を巻いて広がりを防ぎましょう。ただ、乾燥するとハダニに寄生されることがあるので、定期的に葉っぱの表裏に葉水をして、乾燥を防ぐと安心です。
バンダ(ヒスイラン)は管理が大切な洋ラン
バンダは、土に植えないので、土から感染する病気の心配はありません。しかし、水やりや温度の管理を間違えてしまうと、株が一気に弱ってしまいます。バンダは温かい地域が原産なので、特に気温が10度以下になる環境が苦手です。季節ごとに、暖かい場所で育てていってくださいね。
更新日: 2016年07月20日
初回公開日: 2016年07月20日