つるを色々な方向に伸ばしながら生長するツルニチニチソウ。繁殖力が旺盛で、よく広がることから、トレリスやフェンスにはわせて楽しむだけでなく、ハンギングにしたり、グランドカバーにしたりと色々な仕立て方で楽しめます。常緑性なので、開花期以外の季節も観賞して楽しめますよ。今回は、そんなツルニチニチソウとはどんな植物なのか、花言葉や育て方、増やし方を交えてご紹介していきます。
ツルニチニチソウの花言葉とは?
『幼なじみ』『生涯の友情』『朋友』『若い友情』『楽しい思い出』『やさしい追憶』
ツルニチニチソウの花がたくさん咲く姿が楽しげに見えることから、「楽しい思い出」「楽しい追憶」という花言葉が付けられました。
ツルニチニチソウの学名・原産国・英語
- 学名
- Vinca major
- 科・属名
- キョウチクトウ科・ツルニチニチソウ属
- 英名
- Bigleaf periwinkle
- 原産地
- 南ヨーロッパ~北アフリカ
- 開花期
- 4~7月
- 花の色
- 青、紫、白
- 別名
- ツルビンカ
ツルギキョウ
ツルニチニチソウとは?どんな花を咲かせる?
ツルニチニチソウは、キョウチクトウ科・ツルニチニチソウ属に分類される多年草もしくは低木です・春から秋にかけての長い開花期が特徴の日々草とは別の属に分類される近縁種で、花の姿はよく似ています。ただ、日々草は一年草なので、性質は全く異なります。
つるは1m以上伸び、たくさんの卵型で光沢のある葉っぱを茂らせます。そして、春~初夏にかけて青や白の花を咲かせます。ただ、期間限定の花を楽しむというよりも、周年付いている葉っぱを生かして、グランドカバーや寄せ植えの花材など緑を絶やしたくない場所に植え付けられることが多いです。葉っぱ白や黄色の斑が入る品種もありますが、花付きはよいので、花と葉っぱどちらを楽しむかによって育てる品種を選ぶことが大切です。
ツルニチニチソウの種類や品種は?
ツルニチニチソウ(Vinca major)と、小型のヒメツルニチニチソウ(Vinca minor)の2種がよく育てられています。いずれも多年草で寒さにも暑さにも強く育てやすいことから、自分好みの方法で育てて楽しめますよ。
ツルニチニチソウの育て方のポイントは?
日当たりのよい場所で育て、つるを定期的に整理することが、美しくツルニチニチソウを育てるポイントです。寒さにも暑さにも強いうえ、耐陰性を兼ね備えていますが、日当たりが悪い場所だと花付きが悪くなってしまいます。また、つるが茂りすぎると株が蒸れて病気や害虫を引き寄せてしまいます。
ツルニチニチソウの苗植えの時期と方法は?
5~6月がツルニチニチソウの苗植えの適期ですが、丈夫な性質なので真夏と真冬を除けばいつ植え付けてもかまいません。根付かせるために、株元の節が埋まるくらい深く植え付けるのがコツです。
鉢植え
苗よりも1回り大きな鉢に水はけのよい土を入れて植え付けていきます。市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)5:腐葉土4:川砂1などの割合で混ぜあわせた土がおすすめです。その後は、生育の度合いを見て、1~2年に1回1回り大きな鉢に植え替えてください。
地植え
土の水はけがよい半日陰を選んで植え穴を掘っていきます。特に斑入りの品種は、直射日光に当たると葉が焼けて美観が損なわれてしまうので注意してください。複数の株を植え付けてグランドカバーにするときは、株同士の間隔を30cm以上空けると混み合わずにすみますよ。
ツルニチニチソウの水やり、肥料の与え方
水やり
地植えは、特に水やりの必要はありませんが、根がはるまでは土の表面が乾いたタイミングで鉢植えは、土の表面が乾いたら水やりをしていきます。
肥料の与え方
植え付けるとき、土にゆっくりと効く緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。その後は、鉢植えのみ花が咲いた後に緩効性化成肥料や油かすなど有機質肥料を与えると生育状態を保てます。地植えは、追加で肥料を与えると茂りすぎてしまうので注意してください。
ツルニチニチソウの剪定の時期と方法は?
つるを伸ばす力が旺盛なので、ときに広がりすぎてしまいます。花の生えるすき間がないと、花付きが悪くなるだけでなく、株が蒸れて病気や害虫の被害にあいやすくなります。不要な部分を透かしたり、短く切ったりしていきましょう。切ったつるは、挿し木に活用できますよ。
ツルニチニチソウの増やし方!挿し木の時期と方法は?
真夏・真冬を除けば、ツルニチニチソウはいつでも挿し木で数を増やすことができます。10cm前後の長さに茎を切り、赤玉土(小粒)など清潔な土に挿していきます。
すると、簡単に根が生え、新たな株へと生長していきます。ヒメツルニチニチソウは、地面をはった茎の節から根を出すので、底を切り離して別の株として育てることもできますよ。
ツルニチニチソウの栽培で注意する病気や害虫は?
ツルニチニチソウは、病気や害虫の被害を受けにくい植物とされており、初心者に人気です。ただ、茎葉が茂りすぎてしまうと、カイガラムシの被害にあうことがあります。幼虫の頃であれば薬剤を散布して駆除できますが、成虫は薬が効かないのでブラシなどを使って株から直接こすり落とします。
ツルニチニチソウは幸福を呼びこむ多年草
一年中茂る緑あざやかな葉っぱの間から、青や白の花を咲かせるツルニチニチソウ。少しずつ気温が上がる時期に花が咲くので、1株あるとすずしい雰囲気をお部屋や庭にプラスできます。
原産地のヨーロッパでは、常緑なことから不死のシンボルとされ、ツルニチニチソウを身につけていると反映と幸福がもたらされるという言い伝えもあるんです。1輪摘みとって押し花にして、しおりを作って持ち歩くなんてちょっとすてきだと思いませんか?
更新日: 2021年04月07日
初回公開日: 2016年05月12日