黒い幹と緑色の細葉が美しいコントラストを作り出す黒竹。通常の竹よりもモダンな雰囲気があり、観賞用として栽培されているのをはじめ、茶筅、筆軸、掛け軸などの工芸品に利用されてきました。また、真竹のように太く大きくならないことから、鉢植えにも人気です。今回は、黒竹とはどんな植物なのか、育て方や鉢植えの方法などについてご紹介します。
黒竹の学名・原産国・英語
- 学名
- Phyllostachys nigra
- 科・属名
- イネ科・マダケ属
- 英名
- Black bamboo
- 原産地
- 中国
- 開花期
- ー
- 花の色
- ー
- 別名
- ー
黒竹とは?
黒竹は、イネ科・マダケ属に分類される淡竹の変種です。幹の直径は2~3cmと細く、樹高は3~5mへと生長します。
最大の特徴は、幹が黒く、それに対して葉っぱは鮮やかな緑色をしていること。生えはじめはほかの竹同様緑色なのですが、2年ほどかけて黒く色づいていきますよ。真竹など、通常の竹よりも小ぶりなので、庭植えや鉢植えで古くから観賞用として楽しまれてきました。
黒竹の育て方のポイントは?
地下茎が広がり過ぎないように、植え付け場所を区切ることが何より大切です。黒竹にかぎらず、竹の仲間は地下茎をどんどん広げて生長し、気づくと手に負えないこともよくあります。地植えは、地中にトタン板を入れて場所を区切るなどするのがおすすめです。もしくは、鉢植えで育てた方が管理は簡単かもしれませんね。
黒竹の苗植え!鉢植えや地植えの方法は?
黒竹の植え付けは、3〜4月が適期です。細かい根を乾かさないように注意しながら植えていきます。
鉢植え
- 苗より1〜2周り大きな植木鉢の底に鉢底ネットを敷き、鉢底石を並べる
- 赤玉土5:川砂3:腐葉土2の割合で混ぜて肥料を加えた土を鉢の下から1/3ほど入れる
- 苗をポットから取り出し、根に付いた土を崩さないように鉢へ移す
- 土を入れて株を固定する
- 倒れないように支柱を立てる
- 鉢底から流れ出るくらいしっかりと水をやる
- 葉にジョウロで水をかけるか、霧吹きでしっかり葉っぱを水で濡らす
地植え
竹は生命力が強く何もしないでそのまま地植えにすると無制限に広がって収拾が付かなくなります。地植えにするときは、防根シートや防竹シートを使って根の周りを囲っておくと安心です。ただ、囲い方が不十分だと、シートの継ぎ目から地下茎が伸び出てしまうこともあります。土質は選ばないので、苗よりも1回り大きな植え穴を掘ったら、まずは周りをトタン板などで囲ってから、植え付けていきましょう。
黒竹の水やり、肥料の与え方は?
水やり
地植えは特に水やりの必要はありません。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。丈夫な性質ですが、乾燥にはやや弱いので、植え付け直後や真夏は土が乾き過ぎないよう注意しましょう。また、水やりとは別に葉水を与えると、株全体の色艶がよくなりますよ。
肥料
特にたくさんの肥料は必要ありません。植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に施した後は、生育の度合いをみて毎年3月、6月、9月に即効性化成肥料を株元に置くか液肥を与えるくらいでかまいません。
黒竹の剪定の時期と方法は?
緑色の幹や枝は3~4月、黒い幹や枝は6~7月に剪定をしていきます。これといって決まった樹形はないので、通常の樹木同様、混み合っているところの枝は根本から切り取り、高さを抑えるためにちょうどいい高さのところで芯止めをします。姿を整えるために、各枝を棹から10〜15cmに葉先が収まるよう棹の上から下へと枝葉を切っていくときれいにまとまりますよ。下へ向かうに連れ少しずつ長めに残すとバランスがよくなります。
黒竹の増やし方!株分けの時期と方法は?
黒竹は、3月に株分けをして数を増やすことができます。根をたどり、芽(筍)の付いた先端を見つけたら、50cm以上の長さを切り取ってそれぞれ植え付けていきます。植え替えた直後は毎日欠かさず水やりをして乾燥を防ぎ、根付かせていきましょう。
シックなインテリアプランツである黒竹を栽培してみよう
黒竹は細くて黒い幹と緑の葉の対比がさわやかな雰囲気を持つ美しい竹です。目隠しにも適していて、洋風にも和風にもマッチすることから、ガーデニングに取り入れている家もすくなくありません。ただ、生育が旺盛過ぎて、気づいたときには手に負えないなんてこともよくあります。植え付け場所をきちんと選ぶなどを最初に理解していれば、気軽にガーデニングに取り入れられますよ。
更新日: 2021年07月28日
初回公開日: 2016年04月30日