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ニンニクの栽培|植え付けや水やり、肥料、育て方のコツは?

ニンニクといえば、中華料理や焼き肉などにはなくてはならない野菜です。「元気が出る食べ物」として、スタミナを付けたいときに思い浮かべますね。現在では、家庭でも香辛料として欠かせない野菜になりました。今回は、そんなニンニクの栽培について、育て方のポイントや種球の植え方などをご紹介します。

ニンニクの育て方のコツは?

にんにん 大蒜

気温が十分に下がってから、尖っている方を上にして種球を植えていくことがポイントです。ニンニクは中央アジア原産で、生育温度は18〜20度と春や秋の気温です。暑さには弱く、気温が高い時期に植え付けると株が傷んで腐ってしまいます。日本での生産地も寒冷地が多く、特に青森県が生産全体の6割ほどを占めています。

種球(たねきゅう)

種球とは、鱗茎(りんけい)と呼ばれる球根の一種です。鱗茎は、鱗片(りんぺん)と呼ばれる葉っぱが分厚く変化したもので、養分が蓄えられています。

ニンニクの植え付け方は?

ニンニク にんにく

9月中旬~11月に、種球をプランターや畑に植え付けていきます。ただ、最近は9月中旬でも地方によっては25度以上のところもあります。気温が高すぎると球根が蒸れて腐ってしまいますので、注意してください。

市販されている種球は、大きくて形のよいものを選びます。そして、料理に使う要領で、1片ずつバラバラにしていきましょう。このとき、腐ったり、変色したりしているところは取り除きます。また、種球に付いている皮は剥がさないようにします。

鉢・プランター

60cmプランターと市販の野菜用培養土を使います。栽培する株数が少ないときは、10号鉢に植えてもかまいません。株同士の間隔は、10~20cm空けます。

  1. プランターの6分目くらいまで土を入れる
  2. 種球の尖った方を上にして、10cm以上間隔を空けて植え付ける
  3. 種球の上に用土を5〜6cmほど被せる
  4. 上から軽く手で押さえた土へ水をたっぷりと与える
  5. 発芽するまでは半日陰に置き、土が乾かないように水やりをして管理する

地植え

ニンニクは日当たりがよくて、水はけがよい中性~弱アルカリ性の土を好みます。植え付ける2週間前までに土の酸性度合いを中和してから、植え付けていきましょう。

  1. 苦土石灰をコップ1杯(100gくらい)入れ、よく耕して土の酸性度合いを中和する
  2. 幅60cm、高さ10~15cmくらいの畝をつくる
  3. 黒いビニールを畑の表面に張ってマルチングしておく
  4. 2列に植えるなら列の間を30cmほど空けて、20cm間隔でマルチに穴を空け、深さ5~6cmほどの植え穴を掘る
  5. 植え穴へ尖った方を上に向けて種球を植える
  6. 種球の上に土を2〜3cmかけて植え付け完了

ニンニクの水やり、肥料の与え方は?

ニンニク

水やり

プランターは、植え付けから発芽するまでは、土が乾かないように管理していきます。そして発芽後は、乾燥気味に育てます。特に冬は、水をひかえるようにしましょう。生長が盛んになる3月以降は気温が上昇して土が乾燥するので、水をたっぷりと与えるとよいですよ。地植えは、乾燥が激しいときだけたっぷりと水やりをしてください。

肥料の与え方

肥料は植え付けから1ヶ月度と2月上旬~3月中旬に1回ずつ施していきます。植え付けから1ヶ月後は、緩効性の化成肥料を株同士の間の土に混ぜ、株元にその土を寄せます。2回目はリン酸石灰か速効性の化成肥料を株同士の間の土に混ぜ込みます。

プランターでの栽培は、水やりを兼ねて春先に芽が伸びはじめる頃から、薄めの液肥を週に1回与え続けてください。ニンニクは、肥料の時期が遅れると病気が発生しやすくなるので適期に与えることが大切です。

ニンニクの剪定!わき芽や花芽摘みの時期と方法は?

ニンニク

ニンニクの栽培は、生長に必要な養分を球根に集中させることが大切です。2本以上芽が生えてしまったり、花の蕾が付いてしまったりしたときは、それぞれ摘み取っていきます。

余分な芽は、株を軽く掘り起こし、ハサミで球根から切り落としてください。また、花芽は指で先端だけを折り取ってしまいましょう。

ニンニクの収穫の時期と方法は?

ニンニク

ニンニクは5月中旬〜6月下旬頃に収穫します。植えた株の半分くらいの葉先が枯れはじめた頃が収穫の適期です。根元の茎を持って、一気に土から引き抜きます。

葉先が枯れても球の生長は続いているので、収穫が遅れて梅雨時期に入ると球根が腐るので注意してください。収穫したニンニクは、根を切ってネット状の袋に入れ、風通しのよい日陰に干しておくとよいですよ。

ニンニクの栽培で注意する病害虫は?

ニンニクは病気や害虫に強い野菜です。ただ、ときどきアブラムシが付くことがあるので、見つけたらガムテープなどで株から引き剥がしてください。

また、水やりのし過ぎは株が蒸れて病気の原因となります。特に冬は乾燥気味に育てるようにし、冬眠しているときは霜に当てないように注意してください。

ニンニクは自宅でも栽培できる

ニンニク

ニンニクは滋養強壮によいスタミナ野菜です。臭みの元であるアリシンは、強力な抗菌・殺菌、解毒作用があり、体を元気にしてくれます。掘りたての生のニンニクは、ホイル焼きにするとほくほくでとてもおいしいですよ。プランターでも十分育つので、ぜひ自宅での栽培にチャレンジしてみてください。

更新日: 2021年04月28日

初回公開日: 2016年05月17日

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