ニラ(韭)の栽培｜種まきや苗植えなど育て方のポイントは？

中華料理によく使われるニラは、独特の風味がくせになる葉物野菜です。暑さや寒さに強く、長期間の収穫が楽しめるので家庭菜園におすすめです。今回は、そんなニラの栽培について、種まき、苗植えの方法など、育て方のポイントについてご紹介します。

ニラ（韭）の育て方のポイントは？

ニラを上手に栽培するには、肥料のタイミングが大切です。草丈が伸びてきたら株元から3～4cmのところでバッサリと切り取りましょう。その直後に、一握りの肥料を施すとニラの生長が促され、1株で2～3回の収穫が楽しめますよ。ただし、花が咲くと株の栄養がそちらに取られてしまうので、蕾のうちに摘み取ってしまいましょう。

ニラ（韭）の種まきの時期と方法は？

ニラの発芽適温は15～20度なので、種まきは3～4月に行います。株の数が少なくてよいなら3号の育苗ポット、たくさん必要ならセルトレイで種から苗を育てていきましょう。

1. 赤玉土（小粒）など種まき用の土を準備する
2. 育苗ポットや鉢に土を入れる
3. 土の中心に指で1cmほどの穴を空けて10～15粒の種をまく
4. セルトレイなら、各区切りに4～5粒の種をまく
5. 種に軽く土を被せたらたっぷりと水を与えて、十分に発芽するまで土が乾かないように管理する
6. 草丈5～6cmになったら間引いて元気な苗を残す
7. 草丈20cmほどになったらプランターや地面に植え替える

ニラ（韭）の苗植えの時期と方法は？

種まきから苗まで育てるか購入したニラの苗があるなら、5月中旬～6月中旬が植え付けの適期です。水はけのよい土であれば、株同士の間隔がそれほど必要ないので、プランターでもたくさん栽培できますよ。虫が苦手な方は、防虫ネットをかけておくと被害に悩まされずにすみます。

鉢・プランター植え

1. 10号鉢なら2～3株、60cmプランターなら4～5株を目安に用意する
2. 市販の野菜用培養土や赤玉土（小粒）7～8：腐葉土2～3の割合で混ぜた土を用意する
3. 容器の底に鉢底ネットと軽石を入れ、その上に容器の縁から下2～3cmのあたりまで土を入れる
4. 株同士の間隔を10〜20cmほど空け、苗がすっぽりおさまるくらいの植え穴を掘る
5. 苗を植える

地植え

地植えにするときは、植え付ける4週間前から土作りをはじめます。まず、畑全体の土を深さ20cmくらいまで耕し、1㎡あたりコップ1杯（100～150g）の苦土石灰を加えてよく混ぜあわせます。そして、2週間後に今度は堆肥2kg（1袋）と、粒状の野菜用肥料を土に混ぜあわせ、幅60～80cm、高さ10～15cmの畝を作ります。そこへ、苗同士の間隔が10～20cm空くように植え穴を掘っていきます。スコップで掘った植え穴にはたっぷりと水を流し入れ、その水が引いてから苗を置くとよいですよ。

ニラ（韭）の水やり、肥料の与え方

水やり

ニラは、たくさんの水を必要としません。地植えはよほど乾燥したとき以外の水やりは必要ありませんし、鉢やプランター植えも土の表面が乾いてから水やりするくらいで十分です。

肥料

数年間は同じ場所で育て続けるので、苗植えから1ヶ月ほどたったら、9月頃まで定期的に追加の肥料を施していきます。野菜用の化成肥料や油かすなどの有機肥料を土に混ぜ込むなら2週間に1回、液体肥料なら1週間に1回くらいの頻度です。肥料を与えるときに、倒れないよう株元に土を寄せるようにします。

ニラ（韭）の収穫の時期と方法は？

ニラは、生長が早い野菜で、植え付けから2ヶ月ほどで収穫できます。草丈が20～25cmほどになったら、株元を3～4cm残してハサミやナイフで刈り取っていきましょう。残しておいた茎はまた伸びて、再び収穫できます。収穫後は、株の再生を助けるために液体肥料かスプーン1杯（約10g）ほどの化成肥料をそれぞれの株に与えてください。

植え付け１年目は、9月頃まで栽培を楽しんだら株が自然に枯れるまで待ち、真冬は株の上から堆肥をかけて冬を越させます。翌年は、早いと4月上旬から収穫ができる株に生長します。

栽培に慣れたら黄ニラにもチャレンジしてみよう

ニラは病気や害虫にかかりにくく、丈夫で育てやすい野菜です。料理に登場する機会はそれほど多くありませんが、たくさん収穫できると新しいニラレシピにチャレンジできそうですね。また、同じニラでも薄暗い状態で育てる「軟白栽培」で育つ黄ニラは、通常のものとはまた違った味わいがありますよ。軟白栽培は、1度収穫した株の周りを黒マルチで覆うだけ。光を通さないようにすればよいので、ニラの栽培に慣れてきたら、ぜひ試してみてくださいね。

更新日: 2021年03月24日

初回公開日: 2016年05月09日