独特な甘さと濃厚な味わいが特徴のココナッツミルク。その原料となるココナッツの実を付けるのが、ココヤシです。暖地であれば観葉植物として育てられることから、南国気分を味わいたい方におすすめです。今回は、そんなココヤシについて、どんな植物なのか、育て方や花言葉などを加えながらご紹介します。
ココヤシの花言葉は?
『思いがけない贈り物』『固い決意』『成功』
南国にはときどき潮の流れにのって、浜辺にヤシの実が打ち上げられます。この様子と、ココナッツの実の効能から、「思いがけない贈り物」という花言葉が付けられました。また、「固い決意」とは、ヤシの実が固いことにちなんでいます。
ココヤシの学名・原産国・英語

- 学名
- Cocos nucifera
- 科・属名
- ヤシ科・ココヤシ属
- 英名
- Palm tree
Coco nuts palm
Coconuts(実)
- 原産地
- 熱帯地域 ※詳細は不明
- 開花期
- 不定期
- 花の色
- 黄
- 別名
- ヤシ
ココナッツ
コガネタケヤシ
ココヤシとは?どんな観葉植物?

ココヤシとは、ヤシ科の樹木で、「ココナッツミルク」の原料となるココナッツを果実として実らせます。自生地では、樹高10~30mほどまで電信柱のような太い幹をまっすぐ上に伸ばし、その先に羽のような葉っぱを放射状に付けます。大きくなると、葉っぱだけで5mほどの長さがあります。
どんな花や実を付ける?
黄色い花を咲かせた後、ヤシの実として知られる固い実を付けます。皮が分厚く、重さも4kgほどと思いことが特徴です。実を割ると、白い果肉の内側に水分がたまっています。この初折果肉を乾燥させたものがココナッツ、胚乳がココナッツミルク、水がココナッツジュースとして食用されています。また、ヤシ油はマーガリンの原料となるほか、自生地ではヤシの実を燃やして炭を作り、燃料や活性炭として活用しています。
観葉植物として育てられるのは、ヤシの実から幹が突き出した、70~100cmほどの若い木です。まだ葉っぱも羽のように大きくなっておらず、大きなヤシの実が存在感を出しています。南国ムードが演出でき、インテリアとして人気がありますよ。
原産地が不明な理由は?

熱帯地域で実ったココヤシの実が海に流され、辿り着いた場所で発芽し生息範囲を広げていったことが、原産地が不明な理由といわれています。
ココヤシの育て方のポイントは?
15度以上の気温を保てる場所で、日光をよく当てて育てることがポイントです。南国原産で寒さにとても弱く、冬の管理がむずかしいとされています。日光に当たると株が丈夫になるので、明るい窓辺で管理しましょう。
ココヤシの植え付け、植え替えの時期と方法は?

植え付けや植え替えは、5~8月が適期です。日本では、種から芽を出した苗が夏頃に出回るので、手に入り次第、植え付けましょう。寒さに弱いことから、沖縄以外での地植えはむずかしく、鉢植えで育てるのが一般的です。鉢植えに土を入れ、種子を土の上に載せたら完成です。
根をあまり張らず、大きくなりづらい性質なので、植え替えはほとんど必要ありません。自分好みの鉢に植えたいときだけ、根に付いた土を軽く落として、1回り大きな鉢に植え替えてください。
ココヤシの土作り・水やり・肥料の与え方

土作り
水はけのよい土を好みます。赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜたものか、市販の観葉植物用培養土がおすすめです。
水やり
水を過剰に与えると、根腐れを起こして枯れてしまいます。春~秋の生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。そして気温が20度を下回ってきたら徐々に水やりの間隔を空けていきます。冬は土が乾いてから数日空け、土をカラカラな状態にしてから水やりをするとよいですよ。また、水温が低いと株がダメージを受けるので注意してください。
肥料の与え方
生育期の3~10月の間、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を2ヶ月に1回与えるか、水やりの代わりに薄めた液体肥料を10~15日に1回与えます。
ココヤシの剪定時期と方法は?

下の方の葉っぱが茶色く枯れてしまったら、株元から幹を切り落としましょう。根をチェックして、根腐れが見られたら、植え替えをしましょう。伸びすぎていたり、腐っていたりする根は取り除くようにしてください。
ココヤシの栽培で注意する病気や害虫は?

炭そ病
春~秋にかけて発生しやすい病気で、葉っぱに3~20mmほどの斑点が現れます。病気にかかった部分は治療できないので、切り落として処分します。そして、薬剤を散布して拡大を防いでください。株全体に病気が回ると、枯れてしまいます。
カイガラムシ、ハダニ、アブラムシ
年間を通じて、カイガラムシ、アブラムシ、ハダニの被害にあいます。いずれも、見つけたら薬剤を散布して駆除していきましょう。室内で育てると、寄生されにくくなりますよ。また、ハダニは定期的に霧吹きで葉っぱに水を吹きかけると予防できます。
ココヤシの栽培は温度管理が大切

ココヤシと聞くと、巨木を思い浮かべますが、観葉植物として育てられているものは小さくてかわいらしいものばかり。水やりなどの手間がかからず、育てやすいこともポイント。その反面、熱帯原産の植物なので、温度管理がとても大切になってきます。暖かい場所で、元気なココヤシを育ててみてくださいね。
更新日: 2015年11月17日
初回公開日: 2015年11月17日