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【元肥や追肥とは?】それぞれの肥料を施す時期と方法は?

植物を育てるとき、肥料の与え方を調べていると、「元肥」や「追肥」など普段は聞き慣れない言葉をたくさん聞きますよね。漢字のイメージから、なんとなくそれぞれの意味合いは想像できますが、中身をきちんと知っておくと、植物を育てるのがもっと楽しくなりますよ。

今回は元肥や追肥など、それぞれの肥料の意味や施す時期と方法などについてご紹介します。

元肥とは?読み方は?

元肥とは、植物の苗や苗木を植え付け・植え替えをする前に、土へ施しておく肥料のことです。「基肥(きひ)」や「原肥(げんぴ)」とも呼ばれます。

植物の発育を止めないために施すので、効果がすぐに現れない肥料を使います。有機質肥料や緩効性化成肥料、遅効性肥料がよく利用されますよ。過剰に施してしまうと、植物の根を傷めて枯れさせてしまう可能性があるので、適量与えることが大切です。

元肥によく使われる肥料

油かす、米ぬか、草木灰、腐葉土、魚粉、骨粉、堆肥など

追肥とは?

追肥とは、植物の生育の過程に合わせ、必要な栄養を補うために追加で施す肥料のことです。すぐに効果が現れる化成肥料や速効性の液体肥料を一般的に利用します。ただ、樹木などの長期間に渡って生育するものについては、遅効性の長期間効果が続く肥料がよいとされています。

目的に応じて速効性肥料や緩効性肥料を使い、組み合わせて与えると効果的ですよ。

寒肥やお礼肥など他の肥料の施すやり方は?

寒肥のやり方

寒肥とは、12月中旬~翌2月上旬の寒い時期に、休眠期に入っている植物に施す肥料のことを指します。ただし、この時期の植物は休眠期に入っているため肥料は必要なく、すぐに吸収するわけではありません。冬の温度の低い土の中では、微生物の活動が鈍り、分解が遅くなります。そのため、時間をかけてゆっくり吸収されやすい形に栄養を変換し、植物が活動しはじめる春頃に吸収されていくようにしているのです。

寒肥は、植物の生長を止めないようにするという目的が元肥と同じなので、元肥の一種と考えることもできます。寒肥を施すことで、植物の春以降の生長に大きく差がでるので、とても重要な肥料ですよ。

お礼肥のやり方

お礼肥とは、開花期の終わりや果実の収穫後、消耗して弱った植物に栄養補給を与えて、回復するために与える肥料のことです。見事な花や果実を与えてくれた感謝(お礼)の意味を込めて付けられた名前なんですよ。株を充実させる役割をもち、速効性の化成肥料を使います。

芽出し肥のやり方

芽出し肥とは、樹木や宿根草、球根、秋まきの草花などに対して、新芽が生える2月下旬~3月上旬頃に与える肥料のことです。春先によい芽を出させるために、速効性肥料を施していきます。

置肥のやり方

置肥とは、主に鉢植えやプランターなどのコンテナ栽培で固形肥料や乾燥させた肥料を草花や樹木の根元当たりに置く肥料のことです。有機質、無機質のタイプがあり、水やりのときに肥料の成分が少しずつ溶けることで、効果が長期間じんわりと現れるようになっています。一般的には、緩効性化成肥料や固形の有機質肥料を使用します。

元肥や追肥を施す時期とやり方は?

元肥を施す時期と方法

植物を植え付けたり、植え替えたりするときに施していきます。様々な施し方がありますが、どの方法であっても植物の根に直接肥料が触れないようにします。

  • 土に混ぜ込んで使う(全面施肥)
  • 定植する場所に植穴を掘り、底に肥料を施す(溝施肥)
  • 容器に、土1:元肥1:土2の比率と順番で入れ、植物が育つ頃に根が元肥に達するように施す
  • 容器を土で満たし、両側から元肥を流し込むことでじわじわと肥料成分を染み込ませる

追肥を施す時期と方法

追肥でよくある失敗は、株元に肥料を置いてしまうことです。株元に肥料を与えてしまうと、与えすぎの状態になるほか、根を傷める原因となります。株元から少し離れた場所に施していきましょう。追肥の種類には、液体や粒状、固形状、スティック状など様々なタイプの肥料があります。

肥料を使い分けて元肥と追肥を効果的に施そう

元肥に使用する有機質肥料は、単体で使うほかに、育てる植物にあった栄養素をバランスよく混ぜて与えることで、より効果的に使えます。

また、追肥に使う化成肥料も、葉を茂らせたい場合は「葉肥」のチッ素(N)、花や実を付けたい場合は「実肥」のリン酸(P)、植物の根の生長を促進したい場合は「根肥」のカリウム(K)を必要に応じて使い分けましょう。ただ、いずれも与えすぎは植物が弱ってしまうので注意してくださいね。

更新日: 2018年08月22日

初回公開日: 2016年04月24日

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