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ポインセチアの育て方を徹底解説!水やりや赤くする方法、枯れる原因は?

ポインセチアは、真っ赤な葉っぱがクリスマスムードを盛り上げてくれる、冬を代表する観葉植物ですよね。常緑低木で、毎年楽しく鑑賞することができるのも魅力。ただ、葉を赤く色づかせるためには「短日処理」と呼ばれる、ちょっとした手入れが必要になってきます。今回は、そんなポインセチアの育て方について、剪定や短日処理、水やり、植え替え方などをご紹介します。

ポインセチアとは?

ポインセチア

ポインセチアは、メキシコ西部を原産とするトウダイグサ科・ユーフォルビア属の常緑性低木です。一般に出回っている園芸品種は寒さに弱いため、通年室内で育てていきます。

「短日植物」としても広く知られ、日が短くなることで花のような葉っぱが赤や白、ピンクに色づいていきます。

ポインセチアの育て方は難しいの?

ポインセチアを育てた時に「失敗した」「こうすればよかった」と思うことがある?

植物やお花好きな人が集まるコミュニティアプリ”GreenSnap”で、ポインセチアを育てたことのあるユーザー383名にアンケートをとったところ、約85%のユーザーさんが「ポインセチアを育てた時に、失敗した事がある」と回答しています。

失敗した具体例として最も多かったのが「色が赤くならなかった」、「枯れてしまった」という回答でした。では、ポインセチアを上手く育てるにはどうしたら良いのでしょうか。育て方を詳しく解説していきます。

ポインセチアの育て方のコツは?

ポインセチア

10度以上の室温を保つ

ポインセチアは、寒くて湿っている環境が苦手です。できるだけ日光がよく当たって気温が10度を下回らない窓辺などに置いて育てます。

乾燥気味に育てる

ポインセチアは、乾燥に強い植物です。土がちゃんと乾燥したのを確認してから水やりをしても遅くはありません。特に冬は乾燥に時間がかかることと、もともと水を多く必要としないので水やりの頻度を少なめに調整してください。

日光によく当てる

ポインセチアは、日光を好む植物です。日がよく当てることで枝が伸びて葉っぱが大きくなります。

GreenSnapユーザーに聞いた!育て方のポイント

成田生花店の成田一雄さん@GreenSnap
日光不足に関しては、陽の当らない玄関などでは緑の葉が落ちやすい。私は、ある程度の陽当たりが必須で、出窓は日当たりが良いが夜冷え込むので厚手のカーテンが必要だと思います。日中の日当たりと夜に電気が付いていると赤い葉(苞)が緑化することがあります(短日性の植物なので)。

ポインセチアの育て方!簡単4ステップまとめ

  1. 4~5月に土を作り、苗植えや植え替えをする
  2. 4~5月、遅くとも7月までに剪定をすませる
  3. 5~7月か、9~10月に挿し木で増やす
  4. 冬は10度以上の気温が保てる場所で管理する

ポインセチアの育て方!すくすく育つ土の作り方は?

ポインセチアが好むのは、水はけと水もちのバランスがよい土質です。

初心者向き

はじめてポインセチアの苗を植える方や植え替えにチャレンジされる方は、市販の観葉植物や花・野菜用の培養土を使うのがおすすめです。色んな花に合うようバランスのよい配合になっているので、手間がかかりません。

上級者向き

よりポインセチアに合った土を用意したい方は、自分で土を配合してください。赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土か、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:酸度調整済みピートモス2の割合で混ぜた土がおすすめです。最後に、リン酸が少し多めに含まれる緩効性化成肥料を加えて1週間寝かせたら完成です。

ポインセチアの育て方!苗植えの時期と方法は?

ポインセチアは、暑さや寒さに弱いため、適温の場所に移動しやすいよう鉢植えで育てるのが一般的です。苗植えは、十分暖かくなった4~5月に行いましょう。霜に当たると枯れてしまうので、地植えには向かず鉢やプランターへ植えてください。

手順

  1. 苗よりも一回り大きな鉢を準備する
  2. 鉢の穴に鉢底ネットを被せ、鉢底石を敷き詰める
  3. 鉢の1/3ほど準備した土を入れる
  4. ポットから苗を取り出す
  5. 根の周りに付いた土を手でもみほぐして落とす
  6. 伸びすぎたり、傷んだりしている根があればハサミでカットする
  7. 苗を鉢の中心に置く
  8. 植木鉢の縁から下2~3cmくらいまで土を入れる
  9. 手や割り箸などで突いて、根の間にも土が入るようにする
  10. たっぷりと水やりをする
  11. 窓辺など日当たりのよい場所に置く

ポインセチアの育て方!水やりや肥料の与え方は?

水やりの頻度と方法は?

ポインセチアは4~10月の生育期によく育ち、11~3月の休眠期になると生育がにぶります。生育期には、土が乾きやすいので水は多めに、休眠期は水を少なめに与えてください。

4〜10月の生育期は、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。このとき、茎や葉っぱに水がかかると傷んでしまうので、株元に水を注ぐようにするのがポイントです。

一方、11〜3月の休眠期は、土が乾いて3~5日たってから水やりをします。特に新芽が出はじめるまではほとんど水を吸わなくなり、水やりのしすぎは根腐れを引き起こすので注意してください。土に割り箸を挿しておくと、底の土が乾いているか確認しやすくておすすめです。

追加の肥料の与え方

5~7月の間、薄めた液体肥料を1ヶ月に1回ほど施し、8~10月は緩効性の固形肥料などを1ヶ月に2回ほど施します。休眠期は根が栄養を吸収できないので、水やりと同じく肥料も与えません。

短日処理とは?ポインセチアの葉っぱを赤くする方法!

短日処理とは?

短日処理とは、一定の日光に当てたあと日光を遮断することで冬が訪れたと錯覚させ、葉っぱを赤く変化させる作業のことです。短日処理には、ダンボールなどの光を遮る箱が必要です。

ポインセチアの葉っぱを赤く染める、短日処理の方法は?

ポインセチアは、日光に当たる時間が短くなってから花芽をつけ、葉っぱを赤く変色させる「短日植物」です。そのため、自宅のポインセチアは、意図的に日光に当たる時間を調節しないと色づかないで注意しましょう。

クリスマスの期間に葉色を赤くするためには、意図的に日光をさえぎる「短日処理(たんじつしょり)」を行い、葉色の変化する時期をコントロールします。

短日処理は、色をつけたい時期の約2ヶ月前にからはじめます。毎日17時~翌朝7時まで、段ボールなどで覆い、布を被せて日光や蛍光灯の光を遮断します。長く赤い色を楽しむために、9月の中旬くらいから短日処理を行うのがおすすめです。

GreenSnapユーザーに聞いた!短日処理の体験談

brillante_mammaさん@GreenSnap
私は大き過ぎるダンボールを被せるのが面倒くさくなり、黒いビニールを重ねて(空気穴あり)遮光したのですが、蒸れて黒カビが… あわてて患部を除去したことがあります。そのポインセチアは今は復活して元気です。

ポインセチアの育て方!注意する病気や害虫は?

ポインセチアは、オンシツコナジラミ、カイガラムシ、アブラムシといった茎葉に付いて栄養を吸い取る害虫に寄生されやすくなっています。

いずれも風通しのよい環境で管理し、霧吹きを使って葉っぱに水を吹きかけて予防します。見つけたときは、薬剤を散布して駆除しましょう。植え付けるときに防虫剤を土に混ぜておくのも予防に効果的です。

ポインセチアが枯れる原因は?復活させる方法はある?

ポインセチアは、気温と水、日光の量が合わなければ、それらが原因で葉っぱが枯れて落ちていきます。特に、「気温が低い」「水が多すぎ/少なすぎ」「日光不足」のいずれかのパターンが主な枯れる原因です。

以下に、それぞれの対策と復活させる方法をご紹介します。

気温が低い

クリスマスシーズンに出回るイメージから寒さに強いイメージですが、ポインセチアは気温が10度を下回るとあっという間に葉が黒くなり枯れてしまいます。

特に冬になると、窓辺は昼と夜で寒暖の差が激しくなります。元気がないなと感じたら、室内の温かいところに移動してあげましょう。早い段階で対処すれば、元気を取り戻しますよ。ただ、エアコンのそばなど温風の当たる場所は乾燥して葉っぱが一層枯れてしまうことがあるので注意してください。

日光不足

ポインセチアは太陽がさんさんと輝くメキシコ原産とあって、日の光が大好きです。日光不足になると、下の方から葉っぱが黄色く変色してしまいます。季節を問わず、日当たりのよい場所に置きましょう。特に、午前中に日光をしっかり当てるのが大切です。

水が多すぎ/少なすぎ

「水やり」の章でもご説明しましたが、ポインセチアは生育期と休眠期で水の量やタイミングを調節しないとトラブルが起こります。生育期は土が乾いてから、休眠期は土が乾いて3~5日たってから水やりをしましょう。

まだ湿ってるときに水やりをしてしまうと、根が水を吸収しきれず根腐れになります。日当たりのよい室内においているのに、青々とした葉がポロポロと枯れ落ちるようなら根腐れのサインです。

まだ茎がみずみずしいようなら復活するので、水やりを控えて様子をみましょう。一方、葉っぱがチリチリになっているなら水不足を疑います。土が乾いたタイミングで、たっぷりと水やりをしてください。

ポインセチアの育て方!植え替え、剪定、切り戻しの時期や方法は?

ポインセチアの植え替えは剪定とセットで1年1回、4~5月に行います。剪定を行ってからすぐに植え替えを行うと、元気に生長してくれますよ。

剪定は、全体を半分の高さ(株元から約10~15cm)まで全て切り落とすだけととても簡単です。葉っぱを残しておく必要はありません。ただし、早めに剪定をしないと、気温が高くなる夏に「芽とび」と呼ばれるわき芽が生長しなくなる現象が起こるので注意してください。

植え替えは、一回り大きい鉢と苗植えのときと同じ土を用意しておきます。株を取り出したら根を1/3ほど手でくずし、新しい鉢に苗を植え替えてください。

GreenSnapユーザーに聞いた!切り戻しの体験談

hiro-151e.さん@GreenSnap
私の場合は、春から室外に出して育てましたが、切り戻しをあまりしなかったら背が高くなり過ぎました。思い切って切り戻しをしてあげた方が樹型が整いコンパクトに出来たかと思います。

ポインセチアの剪定の注意点は?

ポインセチアが分類されているユーフォルビア属は、葉っぱや幹を傷つけると白い樹液を出すという特徴があります。

この白い樹液は、ホルボールエステルなどの毒性を含んでおり、皮膚が弱い方が触るとかぶれることがあります。剪定や植え替えなど樹液に触れそうな作業のときは、手袋をして作業してください。万が一触れてしまったときは、慌てず流水で洗い流しましょう。

ポインセチアの挿し木の時期と方法は?

ポインセチアは挿し木で数を増やします。発芽する温度が20~25度なので、5~7月か、9~10月に行いましょう。切り口から出てくる乳白色の樹液は、直接触れるとかぶれることがあるので、水につけたときに洗い流してください。

挿し木手順

  1. 新芽の生えた枝を5~10cm斜めに切り取る
  2. 上の方にある葉っぱを2~4枚ほど残し、他を切り落とす
  3. カットした枝の切り口を1時間ほど水につける
  4. 赤玉土(小粒)か酸度調節済みのピートモスを鉢やプランターに入れて湿らせる
  5. 指や割り箸で土に穴を空け
  6. 水を吸わせた枝を土に挿す
  7. 明るい日陰の風通しがよい室内で管理する
  8. 根が出るまではこまめに葉水を与える
  9. 20~30日ほどで根と新芽が生えてきたら、4~5号鉢に植え替える
  10. 通常通り管理して育てる

ポインセチアの育て方は日光、水、気温がポイント

ポインセチアは、冬の寒さに弱いことからワンシーズンで栽培を諦めてしまう方も少なくありません。でも、本来は毎年葉色が変化する姿を楽しませてくれる観葉植物です。

クリスマスの時期に葉を赤くするには短日処理をしたりと少し手間がかかりますが、その分色づいたときは感動もの。また、水やりもコツさえつかんでしまえば簡単です。ちょっとした手間も含めて、ポインセチアの栽培を毎年楽しめるとよいですね。

現在では、ピンク色のプリンセチアや白色のソノーラ、まだら模様のモネ・トワイライトなど、様々な色の葉をもつ品種や、葉の落ちにくい品種も品種改良により販売されているようですので、ぜひ挑戦してみて下さいね。

水やり 4〜10月は土が乾いたら/11〜3月は土が乾いて3〜5日経過してから
枯れる原因 気温が低い/水が多すぎ or 少なすぎ/日光不足

更新日: 2023年01月04日

初回公開日: 2015年06月10日

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