さわやかな香りとシャキッとした歯ごたえが特徴の三つ葉(みつば)。親子丼や煮物、白和えなど様々な料理に活用できる香味野菜です。古くから日本に自生しており、江戸時代から栽培されてきました。今回は、そんな三つ葉とはどんな植物なのか、栄養や効能、花の特徴、花言葉などをご紹介します。
三つ葉の花言葉とは?
『意地っ張り』『奔放』
「意地っ張り」という花言葉は、1枚の葉っぱが3つに分かれていることに由来します。「奔放」は、生育旺盛な三つ葉が、いつでもどこにでもこぼれ種から芽をだし、よく育つことにちなんでいます。
三つ葉(三つ葉)の花の色や開花時期は?
- 学名
- Cryptotaenia japonica
- 科・属名
- セリ科・ミツバ属
- 英名
- Japanese honewort
- 原産地
- 日本、朝鮮半島、中国
- 開花期
- 6~8月
- 花の色
- 白
- 別名
- 三つ葉芹(ミツバゼリ)
三つ葉とは?花の特徴は?
三つ葉は、北海道から沖縄までの日本各地から、朝鮮半島、中国に分布する多年草です。山菜として古くから食べられており、江戸時代から本格的に栽培されるようになりました。今では、汁物や煮物、丼ものなど様々な料理に利用されています。
草丈は40~50cmほどに生長し、細い茎には縁にギザギザのある卵型の葉っぱを、3枚ずつ互い違いに生やします。この葉っぱの部分が主に食べられます。そして、6~8月の間、茎の先に花をいくつも咲かせます。花は白く、小さいことから、咲いてもほとんど目立ちません。
三つ葉の栄養や効能は?
三つ葉は、ビタミン(B1・B2・C・K・E)をはじめに、カロテン、鉄、ミネラル、カルシウム、カリウムなどの栄養が豊富な緑黄色野菜です。以下に、その中でも注目すべき栄養素とその効能をご紹介します。
クリプトテーネン、ミツバエン
三つ葉の香り成分で、その独特な香りの元となっています。食欲増進や消化を促進させる働きがあるほか、イライラなど高ぶった神経を静め、ストレスや不眠症の解消に役立ちます。
βカロテン
体内でビタミンAに変化する栄養素で、抗酸化力が高まり、ガンや動脈硬化の予防が期待できます。また、皮膚や粘膜を保護し、肌のトラブルや視力低下にも有効なほか、ウイルスや細菌に対する免疫力を高めてくれます。ホウレンソウや春菊とほぼおなじ量が含まれていますよ。
カリウム
体内の余分な塩分を排泄する働があり、むくみの解消や高血圧予防の効果が期待できます。
三つ葉の薬効効果は?
塩を加えて揉んだ生の葉っぱを腫れているところに貼ると、炎症を抑える作用があります。また、血行促進や解毒作用、体を温める効果も期待できるので、煎じて服用するのもよいですよ。
三つ葉の種類は?
栽培される三つ葉は、大きく分けると「糸三つ葉」「根三つ葉」「切り三つ葉」の3種類に分けられます。今回は、その3種類の三つ葉についてご紹介します。
糸三つ葉
「青三つ葉」とも呼ばれるもので、スーパーなどで年中店頭に並ぶのは本種を指します。水耕栽培されているものが多く、スポンジが付いたまま出荷されることもあります。
葉っぱはやや小さく、根元まで日光に当てるので、根まで青い色をしています。豊かで香り高いことが特徴で、お吸い物や丼もの、茶わん蒸しなどの彩りに適しています。
根三つ葉
名前の通り、根付きの三つ葉を指します。株元に土を寄せ、日光に当てないよう軟白栽培したもので、他の種類に比べて日持ちがするほか、栄養価が高いことが特徴となっています。
旬は3~4月で、茎は白く太めで歯ごたえがあります。おひたしや和え物、かき揚げ、卵とじなどに利用すると、シャキシャキとした食感を楽しめておすすめです。
切り三つ葉
種をまいて株を育て、ハウスなどで日光を当てないよう軟白栽培しますが、出荷時に根元をカットしたものです。葉っぱは、薄い緑色をしており、茎は細く白い色をしています。
アクが少なくやわらかで、やさしい食感が楽しめます。12~2月が旬で、上品な香りをもつことから、お正月のお雑煮やお吸い物など、幅広く活用できます。
三つ葉は栄養豊富な緑黄色野菜
三つ葉は、ホウレンソウに匹敵するβカロテンを含む、栄養満点な緑黄色野菜です。また、その香りには気持ちをリラックスさせる効果も期待できます。家庭菜園で栽培するのも簡単で、水耕栽培も楽しめますよ。
料理のちょっとしたアクセントの添えることができるので、気楽に育てはじめるハーブにおすすめです。
更新日: 2020年04月27日
初回公開日: 2016年02月07日