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マタタビ(木天蓼)とは?木の育て方や実の特徴は?

マタタビといえば、猫を思い浮かべる人が多いかもしれません。マタタビは、ネコ科の動物が大好きな植物で、根っこをほじって食べると酩酊状態になることで知られていますね。今回は、そんなマタタビとはどんな植物なのか、木の育て方や実の特徴などをご紹介していきます。

マタタビ(木天蓼)の学名・原産国・英語

学名
Actinidia polygama
科・属名
マタタビ科・マタタビ属
英名
Silver vine
原産地
日本、朝鮮半島
開花期
6~7月 ※実は8~9月
花の色
別名
木天蓼(モクテンリョウ)
夏梅(ナツウメ)

マタタビ(木天蓼)とは?実の特徴は?

マタタビとは、マタタビ科・マタタビ属に分類されるツル性の樹木です。旅人がマタタビの実を食べたことで、「また旅」を続けられたという言い伝えから、名付けられました。

どんどん伸びるツルには、タマゴ型で縁にギザギザのある葉っぱを交互に生やします。そして、8~9月には、白い花びらが5枚付いた花を咲かせます。この花が梅に似ているため、「夏梅」という別名が付けられました。この花が結実すると、直径3cmほどをした黄色い実が付きます。実は、塩漬けにしたり、果実酒にしたりして楽しめますよ。また、全草に含まれる「マタタビラクトン」という物質によって、猫の脳神経が麻痺し、酔っ払ったような状態を引き起こします。

マタタビ(木天蓼)の木の育て方!ポイントは?

直射日光の当たらない、湿度の高い場所で育てることがポイントです。強い日差しに当たると、葉っぱが傷み、乾燥して株が弱ってしまいます。生育期に当たる4~9月にたっぷりと水やりをすることで、実付きがよくなりますよ。

マタタビ(木天蓼)の苗植えの時期と方法は?

マタタビの苗の植え付けは、11~4月が適期です。雄花だけを咲かせる雄株と、雌花だけど咲かせる雌株、雄花と雌花を咲かせる両性株があるので、苗を買うときに確認するようにしてください。

鉢植え

水はけと水もちのバランスがよい土を好むので、市販の草花用培養土か、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜたものがおすすめです。鉢は、苗よりも1周り大きなものを準備してください。また、鉢の中が根でいっぱいになったら、1周り大きな鉢に植え替えていきます。

  1. 鉢底石を敷く
  2. 土を鉢の1/3ほど入れる
  3. 根に付いた土を崩さず、苗を鉢の中心に置く
  4. 周りに土を入れて株を安定させる
  5. あんどん支柱を立て、たっぷりと水を与える

地植え

半日陰で湿り気のある場所を選んで、植え付けていきます。土の水もちがよすぎるときは、腐葉土を混ぜて調節していください。苗がすっぽり入るくらいの植え穴を掘って植え付けたら、ブドウを育てるおきの垣根仕立てなど、ツルが絡みつくための支柱を立てます。

マタタビ(木天蓼)の水やり、肥料の与え方

水やり

湿り気のある土を好みますが、水が多すぎると根腐れを起こしてしまいます。鉢植えは、地面が乾きはじめたらたっぷりと水やりをします。夏は1日1回、それ以外の季節は2~3日に1回水やりをするくらいが適当です。地植えは特に水やりの必要はありませんが、乾燥が気になるようなら水やりをしてください。

肥料の与え方肥料を多く与えると

植え付けるときに化成肥料を施したら、1~2月に1回油かすを与えるだけで十分育ちます。

マタタビ(木天蓼)の剪定の時期と方法は?

風通しが悪くなると、虫や病気に見舞われます。ツルが混み合っているところは、間引きしていきます。また、秋になって葉っぱが落ちはじめたら、茶色いツルを切り落としておくと、翌年の生育がよくなりますよ。

マタタビ(木天蓼)の実の収穫時期と方法は?

9~10月、実が黄緑色に熟したら収穫していきます。付け根をナイフやハサミで摘み取ってください。収穫した実は、塩漬けや砂糖漬け、果実酒にして楽しめますよ。

マタタビ(木天蓼)の増やし方!挿し木の時期と方法は?

マタタビは、挿し木、取り木、種まきの3通りの方法で数を増やすことができます。ただ、取り木や種まきは植物の栽培に慣れていないとむずかしく、失敗しがち。はじめて増やすなら、挿し木が簡単です。

挿し木は、2~6月なら行えますが、2~3月が最適な時期です。太く若い枝を、3~4個芽が付くよう20cmほどの長さに切り取ります。そして、湿らせた挿し木用の土に挿していきます。土が乾かないよう水やりをして管理し、新芽がでて、根が十分に生えてきたら鉢や地面に植え替えてください。3週間くらいすると根が生えてきますよ。

マタタビ(木天蓼)を栽培して花や実を楽しもう

マタタビ

マタタビは、猫が好む実や、梅のような白い花と、季節ごとに違った姿を見せてくれるツル性の樹木です。育て方は簡単で、これといって手間がかかりません。ただ、好物とあってたくさんの猫が寄り付いてきます。ときには、地面から株が掘り起こされてしまった…なんてこともあるんですよ。心配なときは、吊下げ式にしたり、ガードを張ったりして株を守ってあげてくださいね。

更新日: 2016年07月11日

初回公開日: 2016年07月11日

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