生垣に人気のボックスウッドは、名前の通り四角く刈り込まれている姿が印象的な常緑性の低木です。葉っぱの緑色が明るくきれいで、秋から冬にかけて紅葉する姿もまた美しいですよ。今回は、そんなボックスウッドとはどんな植物なのか、育て方や剪定の方法、害虫への対処法などをご紹介します。
ボックスウッドの学名・原産国・英語
- 学名
- Buxus sempervirens
- 科・属名
- ツゲ科・ツゲ属
- 英名
- Common box
Boxwood
European box
- 原産地
- 地中海沿岸~西アジア
- 開花期
- 3~4月
- 花の色
- 白
- 別名
- 西洋柘植/西洋黄楊(セイヨウツゲ)
ボックスウッドとは?
ボックスウッドは地中海沿岸や西アジアに自生しているツゲ科・ツゲ属の常緑性低木です。和名では、セイヨウツゲ(西洋ツゲ)といい、通称の「ボックスウッド」の方が流通名になっています。
高知県安芸市の須藤信喜氏が北米から持ち帰り、繁殖栽培をしていくうちに全国へと広がっていったといわれています。1970年代から普及した比較的あたらしい庭木で、和風にも洋風にも合うことから生垣に人気です。
どんな花を咲かせる?
芽を出す力が強く、刈り込みにもよく耐えることが特徴です。樹高は本来8mほどに生長しますが、生垣として育てるときは、2mほどまでしか高くなりません。3~4月頃には花を咲かせ、秋~冬には紅葉する姿を楽しめます。また、常緑樹なので、葉っぱがたくさん枯れ落ちる心配もなく、掃き掃除をする必要もありませんよ。
ボックスウッドの育て方
苗植え
日当たりと水はけのよい、肥沃な土地を好みますが、よほど荒れた土地でなければどこでも元気に育ちます。生垣として育てるときは、1mに2~3本を目安に、通常の樹木よりは詰め気味に植え付けていきましょう。苗植えの適期は10~6月中旬の間ならいつでもかまいませんが、梅雨の時期は避けるようにしてください。また、根についた土はほぐさずに苗を植え付けてください。
水やりや肥料
庭に植え付けるなら、降雨だけで十分育ちます。ただ、肥料が足りないと葉色が悪くなるので、定期的に肥料は与えてください。2月中に、株の周りに穴を掘り、油かすと腐葉土、堆肥を入れていきます。
ボックスウッドの剪定方法は?トピアリーに仕立てられる?
5月になったら、剪定バサミやチェーンソーを使って好みの樹形に仕立てていきます。四角く刈り込まれることが多いですが、トピアリー仕立てにしてもかわいらしいですよ。自由な形に剪定して楽しめます。また、剪定をせずに放っておいても、樹形が自然にまとまります。
ボックスウッドについた害虫への対処法は?
ボックスウッドは、春と秋にハマキムシやツゲノメイガの被害に合うことがあります。いずれも、ボックスウッドの美しい葉っぱを食べてしまうので、定期的に薬剤を散布して被害を防いでいきましょう。また、被害にあった部分を早めに切り取ってしまうことが大切です。木の内側に虫が入ってしまうと退治しにくく、毎年被害に悩まされてしまいますよ。オルトラン水和剤やスミオチン乳剤をまくのがおすすめです。
ボックスウッドは生垣に人気の木
ボックスウッドは最近生垣に利用しやすいことから人気が出た造園木です。テーマパークでキャラクターの形に刈り込まれている木も、このボックスウッドが利用されているんですよ。剪定に強く、ガーデニングに慣れていない人でも、何も木にせず刈り込むことができるのもうれしいポイント。常緑なので、目隠しとしても活躍してくれそうですね。
更新日: 2016年04月22日
初回公開日: 2016年04月22日