梅雨入りの頃から夏にかけてハイビスカスのような花を咲かせるタチアオイ。まっすぐに上に伸びる茎にたくさんの花を咲かせることから名付けられました。一年草と多年草のタイプがあり、花壇や鉢植えなど庭の広さや用途によって楽しめることも人気の理由です。今回は、そんなタチアオイの育て方について、種まきや苗植えの方法などをご紹介します。
タチアオイ(ホリホック)の育て方のポイントは?
タチアオイは、日当たりと水はけのよい場所を選んで植え付け、草丈が伸びたら倒れないよう支柱で支えるようにします。根を地面に垂直に伸ばす直根性で、植え替えをきらうことから、事前に植え付け場所を吟味することが大切です。
タチアオイ(ホリホック)の種まき、苗植えの時期と方法は?
種まき
タチアオイの種まきには2つ適期があり、3~4月と、9~11月です。買ったときに、種の種類と適期を確認してからまくと安心です。種に最適な季節を選んで、まいていきましょう。
赤玉土(小粒)など清潔な土を入れた育苗ポットを準備し、中心に種を2~3粒まいていきます。そして、薄く土を被せたら、発芽するまで土が乾かないように管理していきます。本葉が2~3枚になるまで生長したら、生育のよいものを選んで、鉢や地面に植え替えてください。種は植える前に一晩水に浸けておくと、発芽しやすくなりますよ。
苗植え
タチアオイは、3~4月か9~11月が苗植え付けの適期です。鉢植えは、10号以上の大きな鉢に1株が植え付けの目安。地植えは、株同士の間隔を30cm以上あけて植えます。
いずれの場合も、株にダメージを与えないよう、根についた土は崩さずに植え付けてください。その後は、根を傷めないためにも植え替えは株分けのとき以外必要ありません。
タチアオイ(ホリホック)の土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
水はけのよい土であれば、土質は選びません。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土か、そこへ1割ほどパーライトか軽石を足したものがおすすめです。市販の草花用培養土を使ってもかまいません。地植えは、植え付ける前に土をよく耕し、腐葉土をたっぷり混ぜ込んでおきます。
水やり
湿度の高い環境をきらい、水を与えすぎると根腐れを起こします。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをし、地植えは乾燥しない程度にときどき水を与えるだけで十分です。
肥料の与え方
肥料は控えめに与えた方が強い株に育ちます。植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜ込んでおけば、追加で肥料は与えなくて大丈夫です。
タチアオイ(ホリホック)の手入れ!支柱立てや剪定の時期と方法は?
支柱立て
タチアオイの草丈が20~30cmになってきたら、風で倒れやすくなっていきます。そのため、脇に支柱を立てて、支えてあげましょう。最終的な草丈に合わせて支柱を選び、麻ひもなどで8の字に結びつけていきます。
剪定
枯れた花をそのままにしておくと、病気や害虫の被害にあいやすくなります。咲き終わった花は、花首から茎ごと切り取っていきましょう。
タチアオイ(ホリホック)の増やし方!株分けの時期と方法は?
タチアオイの多年草のタイプは、花が咲き終わった後に株分けをすると劣化を防ぐことができます。ただ、根が傷つくと弱ってしまうので、ていねいに扱ってください。また、花が咲き終わったときに種をつけるので、採取してまくのもよいですよ。
株分けは、3~4月か9~11月が適期です。株を掘り上げ、1株に3~5個芽がつくよう手やナイフで根を切り分けていきましょう。
タチアオイ(ホリホック)の育て方で注意する病気や害虫は?
タチアオイは、様々な害虫や病気の被害にあいますが、中でもハマキムシがよく発生します。ハマキムシは、葉っぱをつづり合わせて中に幼虫がすみつき、葉っぱを食い荒らす害虫です。寄生されているかはすぐにわかるので、オルトラン水和剤などを散布して駆除していきましょう。
タチアオイ(ホリホック)の花をガーデニングに取り入れよう
かなり大きくなるイメージの強いタチアオイですが、品種によって見た目や草丈にはバリエーションが様々。中には、草丈が低く、花壇の寄せ植えに利用しやすいものもたくさんありますよ。
また、花びらが八重のものは華やかさがあり、梅雨から夏にかけての花壇を彩ってくれます。お気に入りの品種を見つけて育て、花壇を彩ってみてくださいね。
更新日: 2020年11月29日
初回公開日: 2016年03月07日