母の日と聞いて思い浮かべる花といえばカーネーション。フリルのきいた花びらがかわいらしく、女性的な雰囲気がありますよね。そんなカーネーションの鉢花はプレゼントでもらう機会も多いので、育て方を知っておくと長い間楽しめます。今回はカーネーションの育て方について、鉢植えや地植え、挿し木の方法などをご紹介します。
カーネーションとはどんな花?
カーネーションとは、近年「母の日」のプレゼントとして有名になった多年草です。カラフルな花色とほのかな香りが特徴で、暑さや寒さに強いことから育てやすい草花として知られています。
カーネーションの育て方のポイントは?
カーネーションは、日当たりと風通し、水はけのよい環境で管理するのが育てるポイントです。気温と湿度が高い環境や、水はけの悪い土だと根腐れを起こしたり、病害虫の被害にあいやすくなったりします。
真夏と真冬は室内で管理した方が安心ですが、それ以外は屋外の方が生育がよくなりますよ。初心者の方は鉢植えで育てる方が簡単です。
カーネーションの育て方!苗を鉢植えや地植えにする時期と方法は?
鉢植え
3〜5月か9〜10月頃が鉢植えの適期です。園芸に慣れていない方は、地植えよりも管理が簡単なのでおすすめです。
- 株を取り出し、根に付いた土をもみほぐす
- 株よりも一回り大きな鉢を用意し、鉢底石と土をいれる
- 鉢の1/3ほど土を入れる
- 苗を鉢の中心に置き、周りに土を入れていく
- 鉢の縁から下2〜3cmほどのところまで土を入れる
- 水やりをして、日当たりと風通しのよい場所で管理する
地植え
カーネーションの地植えは、西日が当たらない暖かい場所へ行います。鉢植えに慣れてきたら、地植えにチャレンジしてみましょう。
ただ、冬はの植替え枯れてしまう可能性が高いので心配なときは秋に植え替えてください。庭の土を掘り上げ、腐葉土や堆肥を混ぜあわせて一週間ほど寝かせます。そして苗よりも一回り大きな植え穴を掘ったら、あとは鉢植えと同じ手順で植えていきましょう。
カーネーションの育て方!土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
カーネーションは、水はけのよい市販の草花用培養土を使うと簡単に育てはじめられます。土に水が沁み込みづらいと感じたときは、川砂を少し混ぜてあげるとよいですよ。
水やり
カーネーションの鉢植えは、土の表面が乾いて、白っぽくなったら水やりのサイン。地植えは水やりの必要はなく、雨や土から吸い上げる水分だけで十分です。ただし、葉っぱや花に水がかかると株が傷むうえ、蒸れて病気にかかりやすくなります。鉢植えは、葉っぱを持ち上げて株元へ注ぐように水やりをしていきましょう。
また、屋外で管理している鉢植えや地植えは、雨が当たらないよう軒下で管理したり、ネットで雨避けしたりするとよいです。
肥料
カーネーションの花が咲いている時期は真夏以外、肥料を与え続けます。月に3回くらい液体肥料を水やり代わりに施してください。
カーネーションの剪定!時期や方法は?
カーネーションの花が咲くまでの手入れや咲いた後の手入れによって、翌年も花を咲かせるかどうかが決まります。
摘芯
種から育てたり、小さな苗から育てていると、数本の茎が上に伸びていきます。このとき、茎の先端を数cmずつ切り詰めてみてください。そこから新しい芽が左右に生え、株のボリュームが増します。茎の本数が増えるので、結果的に花の数も増えて株が豪華になりますよ。
切り戻し
咲き終わった花や茎は見つけたらすぐに切り取ります。早く手入れすればするほど、養分を成長に回すことができます。そして一通り花が咲き終えたら、すべての茎を1/2の高さに切り戻します。混み合っているところは風通しをよくするために株元から切りましょう。
カーネーションの育て方で注意する病気や害虫は?
灰色かび病
灰色カビ病は、カビが原因で葉っぱが灰色になり、枯れていく病気です。カビは蒸れた環境で繁殖するので、枯れた花や葉はすぐに取り除きましょう。また、病気になった部分はすみやかに切り取って、他への感染を防ぎます。あとは殺菌剤を散布してカビを退治し、風通しのよい場所で管理します。
アブラムシ
アブラムシはどんな植物にも寄生する害虫で、葉っぱの養分を吸いとり株を弱らせる害虫です。知らぬ間に増殖し、すす病など他の病気を誘発することもあります。見つけたら殺虫剤を株全体に吹きかけて退治していきましょう。
カーネーションの増やし方!挿し木の時期と方法は?
挿し木
カーネーションの挿し木は、春か秋に行います。
- 主茎から出ている若い茎を10〜15cmほど切り取る
- 先端に付いている葉っぱを数枚残してほかを取り除く
- 茎の切り口を水に数日間浸ける
- 挿し木用の土を用意し、切り口が潰れないよう茎を挿す
- 土を乾燥させないように受け皿に水をためておき、半日陰の場所で管理する
- 発根したら、鉢や庭に植え替える
種まき
カーネーションの種まきは、9月上旬は適期です。育苗箱や浅い箱に鉢底石を敷いてから土を入れ、重なり合わないよう種をばらまきます。種が風で飛ばないよう、うっすらと隠れるくらい土をかぶせてください。そして、葉っぱが4〜5枚になったらそれぞれの株を育苗ポットに移します。
ビニールトンネルの中で冬が越せれば、3〜4月に鉢に植えて本格的に育てていけます。
育て方を知って色とりどりのカーネーションの花を咲かせよう
カーネーションはいざ、プレゼントに選ぼうとすると目移りしてしまうほど、花色のバリエーションが豊富な植物です。数本の切り花を花瓶に入れておくだけでも、周りを明るい雰囲気にしてくれます。
そんなカーネーションは、蒸れる環境にさえ注意していれば、決して栽培のむずかしい花ではありません。プレゼントでもらったものを、きちんと育てて長く楽しめたらステキですね。
更新日: 2023年05月05日
初回公開日: 2015年05月13日