女の子の名付けでも人気上位に入る立葵(タチアオイ)。葵は色々な植物の総称ではありますが、中でもタチアオイが一般的に知られています。鮮やかな花色と、豪華な見た目が人気で、園芸でも広く親しまれていますよ。今回は、立葵(タチアオイ)とはどんな植物なのか、花言葉や種類、開花時期などをご紹介します。
立葵(タチアオイ)の花言葉
『大望』『野心』『豊かな実り』『気高く威厳に満ちた美』
タチアオイにはたくさんの実がなることから「大望」「野心」「豊かな実り」という花言葉が付けられました。また、花が高く伸びた茎に咲く姿が、「気高く威厳に満ちた美」という花言葉の由来です。
立葵(タチアオイ)の学名・原産国・英語
- 学名
- Althaea rosea
Alcea rosea
- 科・属名
- アオイ科・タチアオイ属(ビロードアオイ属)
- 英名
- Hollyhock
- 原産地
- 中国もしくは地中海沿岸
- 開花期
- 6~8月
- 花の色
- 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、黒、紫、複色など
- 別名
- 立葵(タチアオイ)
ホリホック/ホリーホック
立葵(タチアオイ)とは?どんな花を咲かせる?
葵とは、アオイ科の植物の総称で、特に園芸ではタチアオイやフタバアオイのことを指すことが多いです。タチアオイはアオイ科ビロードアオイ属の園芸品種で、よく英名のホリホックと呼ばれています。フタバアオイは、ウマノスズクサ科に分類される植物で、混乱することもしばしば。
栽培するときは、正式名称を確認してから育てるようにしましょう。今回は、タチアオイについてご紹介します。
原産地
タチアオイは、もともとは中国原産と考えられていました。ただ、現在ではトルコや地中海沿岸を原産とする植物の雑種とする説が有力といわれています。草丈0.5~200cmほどに生長し、細い茎をまっすぐ上に伸ばすことが名前の由来です。
一年草と多年草のタイプがあり、ハイビスカスに似た花を茎の先にいくつも咲かせます。花色が豊富で、一重咲きと八重咲きのものがあることから、花壇の寄せ植えや鉢植えに人気ですよ。
立葵(タチアオイ)の開花時期と見頃の季節は?
立葵は、6~8月の頃に花を咲かせます。梅雨入り頃から茎の下の方から花が咲きはじめ、徐々に上の方の花が咲いていきます。てっぺんの方の花が咲くと、梅雨が明けるといわれているんですよ。神奈川県南足柄市千津島が名所で、約700mの農道に、1,000株ほどのタチアオイが植えられています。
立葵(タチアオイ)の花の種類は?
葵というと、アオイ科の植物の総称であったり、似たような花を咲かせる植物を葵と呼んだり、何かと混同されがちな植物の名称です。そこで以下に、アオイ科の植物や、アオイと名前の付く植物をいくつかご紹介します。
フタバアオイ(二葉葵)
ハート型の葉っぱを2つ付ける特徴があり、ウマノスズクサ科の多年草です。京都にある下鴨神社の「葵祭」に用いられることから、「賀茂葵(カモアオイ)」とも呼ばれます。徳川家の家紋である「葵の紋」のモチーフにも利用されています。
カンアオイ(寒葵)
日本固有の植物で、ウマノスズクサ科・カンアオイ属に分類されます。草丈は低く、江戸時代から園芸植物として栽培されてきました。3つに裂けた独特の姿をした花を咲かせます。日陰でもよく育つことから、シェードガーデンによく利用されています。
トロロアオイ(黄蜀葵)
アオイ科・トロロアオイ属に分類される植物で、オクラに似た花を咲かせることから、「花オクラ(ハナオクラ)」とも呼ばれます。根に粘り気があることから、和紙に使う糊として古くから利用されていました。
フヨウ(芙蓉)
夏を代表する花木として古くから親しまれている芙蓉。アオイ科・フヨウ属に分類される落葉性の低木で、樹高1.5~3mほどに生長します。7月頃から、大きな白やピンクの花を咲かせ、夏の庭を彩ってくれますよ。
ゼニアオイ(銭葵)
タチアオイと同じ6~8月頃に花を咲かせるゼニアオイ。5枚の花びらを持つ直径3cmほどの花が、一文銭と同じ大きさだったことから、名付けられました。
立葵(タチアオイ)は女の子に人気の花の名前
「豊かな実り」「気高く威厳に満ちた美」という花言葉からも、よく女の子の名前にも利用されています。ハイビスカスのような彩り豊かな花も、より女の子らしい印象を与えてくれます。
ただ、似たような名前の植物が多いので、混乱しないようそれぞれの種類の違いを知っておくと、さらに園芸が楽しめますよ。
更新日: 2022年07月20日
初回公開日: 2016年03月06日