春の野山を散歩していると、ゼニアオイの花に出会うことができます。スミレやパンジーに似た花姿がかわいらしく、素朴な山野草として人気がありますよ。今回は、そんなゼニアオイの花言葉と育て方についてご紹介します。
ゼニアオイ(銭葵)の花言葉
『初恋』『恩恵』『温和』『温厚』『柔和』『母性愛』『古風な美人』『自然を恵む』
ゼニアオイの花言葉の由来ははっきりとはしていません。ただ、基本種であるウスベニアオイと花言葉が似た、穏やかでやさしい印象のものが多いですね。
ゼニアオイ(銭葵)の学名・原産国・英語
- 学名
- Malva sylvestris var. mauritiana
- 科・属名
- アオイ科・ゼニアオイ属
- 英名
- ー
- 原産地
- ヨーロッパ
- 開花期
- 5~7月
- 花の色
- 紫、ピンク、白、青
- 別名
- ー
ゼニアオイ(銭葵)とは?どんな花を咲かせる?
ゼニアオイは、アオイ科・ゼニアオイ属に分類される多年草です。アオイと聞くと、日本原産の植物のように感じますが、ゼニアオイはヨーロッパの地中海沿岸が原産で、江戸時代に中国を経由して日本に渡ってきました。マロウブルーというハーブティーとして知られるウスベニアオイの変種で、ゼニアオイもハーブティーに利用されることもあります。
草丈60~120cmほどに生長し、丸い葉っぱを互い違いに生やします。そして、春~夏にかけて、3cmほどの小さな紫色の花を咲かせます。この花の大きさが一文銭と同じくらいであったことから、名付けられたとされています。
ゼニアオイ(銭葵)の育て方のポイントは?
日当たりと風通しがよい場所を選び、水はけのよい土に植え付けることがポイントです。冬になると地上部は枯れてしまいますが、根っこは残っているので水やりは欠かさないようにしてください。
ゼニアオイ(銭葵)の種まきや苗植えの時期と方法は?
種まき
3~4月がゼニアオイの種まきの適期です。根が地面に垂直に伸びる直根性で、傷がつくと枯れてしまうので、地面に直まきにしていきます。育苗ポットで育てるときは、本葉が3~4枚になったタイミングで鉢や地面に植え替えるとよいですよ。
土作りを済ませた鉢または地面に50cm間隔で2~3粒ずつ種をまいていきます。土を軽く種に被せたら、水を与えて土が乾かないように管理していきます。
苗植え
鉢植えは、3~5月か9~11月が苗植えの適期です。9~10号鉢に1株を目安に植え付けていきます。地植えは、株が大きく生長するので、50~100cm間隔を空けて植えます。根を傷めないよう育苗ポットから取り出し、根についた土は崩さないようにしておくとよいですよ。
鉢植えは、鉢の中が根でいっぱいになったタイミングで、鉢から株を取り出して株分けを兼ねて植え替えます。
ゼニアオイ(銭葵)の土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
水はけと通気性のよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:軽石2の割合で混ぜた土がおすすめです。地植えは、植え付ける前に土を深さ30cmくらいまで耕し、堆肥を1㎡あたり10Lほどよく混ぜ込んでおきます。
水やり
地植えは、特に必要ありません。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
肥料
ほとんど肥料を与えなくても育ち、草丈が伸びると倒れやすくもなります。3~4月と9~10月の間に、ゆっくりと効く緩効性化成肥料や、液体肥料を施します。
ゼニアオイ(銭葵)の剪定の時期と方法は?
ゼニアオイの半は、花が咲き終わった後そのままにすると種ができて株が弱ってしまいます。種を特に採取する目的がなければ、花の付け根から切り落とします。ハーブとして使うときは、咲いたその日に1輪ずつていねいに取るとよいですよ。
ゼニアオイ(銭葵)の増やし方!株分けの時期と方法は?
ゼニアオイの株分けは、10~11月が適しています。株を掘り下げ、土から株を取り出したら、それぞれの株に3~5芽つくようにハサミで切り分け、植え付けます。1株の栽培期間は4~5年と短いので、定期的に株分けをして数を増やしていくことが長く楽しむコツです。
ゼニアオイ(銭葵)はヨーロッパ原産の多年草
ゼニアオイは、これといった大きな手間がかからない、丈夫で育てやすい植物です。特に地植えなら水やりの必要はなく、こぼれ種でも増えていくような強さをもっていますよ。そんな強い性質でありながら、紫の花は可憐で美しく、大きな葉っぱとのコントラストが美しいですよ。ハーブティーとしても楽しめるので、無農薬で栽培してみるのもよいかもしれませんね。
更新日: 2016年05月15日
初回公開日: 2016年05月15日