大きな黄色い花を秋に咲かせる花オクラ。トロロアオイという別名の通り、とろみのある花を食べて楽しむことができます。また、原産地の中国では漢方薬にも利用され、咳を鎮める効果もあるんですよ。今回は、そんな花オクラとはどんな植物なのかについて、栄養や花言葉などをご紹介します。
花オクラ(トロロアオイ/黄蜀葵)の花言葉とは?
『あなたを信じる』『整然とした愛』『知られぬ恋』『恋によって身が細る』
「知られぬ恋」という花言葉は、その美しい花が1日で枯れてしまうことに由来します。また、「恋によって身が細る」は、花の後に付く実がシュッと細長いことから付けられたとされています。
花オクラ(トロロアオイ/黄蜀葵)の学名・原産国・英語
- 学名
- Abelmoschus manihot
- 科・属名
- アオイ科・トロロアオイ属(オクラ属)
- 英名
- Aibika
- 原産地
- 中国
- 開花期
- 8~10月
- 花の色
- 黄、紫など
- 別名
- トロロアオイ
黄蜀葵(オウショッキ)
花オクラ(トロロアオイ/黄蜀葵)とは?どんな花を咲かせる?
花オクラは、粘り気のある野菜として知られる、オクラの仲間です。アオイ科・トロロアオイ属に分類され、一年草となっています。中国が原産で、花や根が食品や漢方薬に利用されてきました。また、奈良時代に日本へと伝わってからは、根と若い果実の粘液を使って、和紙の糊として使っていました。
秋になると、オクラに似た5枚の花びらを持つ花を秋に咲かせます。花のサイズは直径15~20cmと大型で、オクラの2倍以上。全体は黄色く、中心部と雄しべの柱頭が濃い紫色に色づきます。この花は、朝に咲くと夕方にはしぼんでしまう一日花で、収穫して天ぷらや酢の物、おひたしなどの料理に楽しめますよ。また、美しい見た目から、観賞用としても栽培されています。ただ、オクラにそっくりな実は、硬く短いことから、食べるのには向きません。
花オクラ(トロロアオイ/黄蜀葵)の栄養は?
花オクラは、黄色い花びらを軽く茹でておひたしや和え物にして食べることができます。また、オクラと同じ栄養素を含み、栄養価も高いことでも知られています。特にネバネバの元となるガラクタンやアラバン、ペクチンといった食物繊維は、腸の働きを整え、余分なコレステロールを体の外に出す働きがありますよ。また、漢方の生薬に利用される根は、黄蜀葵根(オウショッキコン)と呼ばれ、胃炎や胃潰瘍の治療に用いられてきました。
花オクラ(トロロアオイ/黄蜀葵)の種類や品種は?
ノリアサ
オクラと花オクラが交配して生まれた雑種で、黄色い花を咲かせます。深い切れ込みのある葉っぱが麻に似ており、根は糊の原料となることから名付けられました。実も、オクラと同じように食べられますよ。
オクラ
ネバネバ野菜の定番として知られる、エジプトが原産の野菜です。直径10cmほどの花は黄色く、中央がエンジ色に染まります。明治初期に日本へと伝わり、実がおひたしや味噌汁の具材として利用されます。
花オクラ(トロロアオイ/黄蜀葵)は美しいエディブルフラワー
黄色い大きな花が魅力の花オクラ。黄色い花は、1日でしおれてしまうのが惜しいほど美しく、観賞用として昔から栽培されてきました。また、収穫するタイミングに注意すれば、エディブルフラワーとして花を食べて楽しむこともできますよ。自分好みの方法で、花オクラを楽しんでみてください。
更新日: 2018年10月17日
初回公開日: 2016年03月22日