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フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)とは?花言葉と育て方は?

5月15日に行われる「葵祭」は、平安時代から続く京都三大祭の1つで、五穀豊穣を祈願して京都御所から下鴨神社や上加茂神社までを葵の葉で飾られた御所車などでねり歩きます。この輿や車に飾られるのはすべて葵の葉っぱで、主にフタバアオイが使われています。また、徳川家の家紋としても知られる「葵の御紋」もフタバアオイがモチーフになっていますよ。今回は、そんなフタバアオイとはどんな植物なのかについて、花言葉と育て方を交えてご紹介します。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の花言葉とは?

『細やかな愛情』

フタバアオイの花言葉の由来ははっきりしていません。葉っぱの形がハート形なことから、穏やかな愛情という花言葉が付けられたのかもしれませんね。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の学名・原産国・英語

学名
Asarum caulescens
科・属名
ウマノスズクサ科・カンアオイ属
英名
原産地
日本、中国
開花期
3~5月
花の色
別名
賀茂葵(カモアオイ)
日陰草(ヒカゲグサ)
双葉草(フタバグサ)
挿頭草(カザシグサ)
両葉草(モロハグサ)

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)とは?どんな花を咲かせる?

フタバアオイは、ウマノスズクサ科・カンアオイ属に分類される多年草です。日本の固有種で、本州の東北から九州地方、中国にわたって分布しています。徳川の家紋で知られる「葵の御紋」は、このフタバアオイの葉を3枚組み合わせてデザインされたものなんですよ。また、京都賀茂神社の葵祭に飾られることから「賀茂葵(カモアオイ)」の別名でも親しまれています。

草丈は10~20cmと低く、2つのハート形の葉っぱを持っています。茎は地面をはって伸び、春になると地際にうつむくように1~2cmくらいの小さな花を咲かせます。赤褐色の花には花びらはなく、反り上がった3枚の萼片が筒状に付いています。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の育て方のポイントは?

直射日光の当たらない場所を選び、水はけのよい土に植え付けるのがフタバアオイを育てるポイントです。春~夏の日差しが強い時期は、日光の強い場所は避け、茎葉が生長する冬は、日光が当たるようにします。場所を移動しやすい鉢植えが管理しやすいですが、地植えにするときは落葉樹の下がおすすめです。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の苗植えの時期と方法は?植え替えは必要?

フタバアオイは、販売されている苗を4~6月に鉢植えにしていきます。深さ10~20cmほどの3~5号鉢に1株が植え付けの目安。赤玉土(小粒)6:鹿沼土2:川砂2か、桐生砂(もしくは日向土)4:鹿沼土4:赤玉土1:腐葉土1の割合で混ぜた土がおすすめです。市販の山野草用培養土を使ってもかまいません。

鉢の1/3~1/2くらいまで土を入れたら、苗を中心に置き、根に3cmくらい土が被るようにすき間を埋めていきます。植え替えは、2~3年を目安に、株分けを兼ねて行うとよいですよ。適期は、植え付け時と同じです。

地植えにするときは、風通しのよい明るい日陰を選び、苗よりも1回り大きな植え穴を掘って植え付けていきます。土の水はけが悪いときは、川砂や桐生砂を1~2割ほど混ぜ込んで耕しておくとよいですよ。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の

水やり

乾燥にも過湿にも弱い性質があります。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにしてください。宿根草なので、冬に地上部は枯れてしまいますが、根はそのままなので、水やりは忘れずに行います。地植えは、乾燥が激しいとき以外水やりの必要はありません。

肥料の与え方

肥料はあまり必要とせず、与えすぎは肥料焼けを起こす原因となってしまいます。4~5月と9~10月に、1回ずつ有機肥料を少量か、薄めた液体肥料を与える程度で十分です。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の増やし方!株分けの時期と方法は?

4~6月の植え替えのタイミングで、大きくなったものは株分けをしていきます。根に付いた土をよくほぐし、地下茎を数節ずつ切り取ったら、3~4cmの深さの土に植え付けます。分けた株をそれぞれ通常どおり育てていくと、自然と生長していきますよ。

フタバアオイ(二葉あおい/双葉葵)の栽培は意外と簡単

葵祭の象徴としてや、徳川の家紋として古くから日本人に親しまれているフタバアオイ。山野草らしい楚々とした雰囲気が魅力です。見た目の繊細さとは逆に、直射日光と土の水はけに気をつけていれば、それほど手入れの手間はかかりません。素朴な愛らしさから、ファンが多い草花なんですよ。和の雰囲気の草花を探している人におすすめです。

更新日: 2016年05月25日

初回公開日: 2016年05月25日

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