ジギタリスは、薬用植物として栽培されていた歴史を持つ植物で、鈴のような形の花を春に咲かせます。花には毒があり、有毒植物としても知られています。今回は、そんなジギタリスの花言葉、毒の作用や症状、治療法などについてまとめました。
ジギタリスの花言葉は?
『不誠実』『不真面目』
『不誠実』という花言葉は、ギリシア神話のエピソードに由来します。全能の神ゼウスは、妻ヘラのサイコロ遊びを心よく思っておらず、サイコロを取り上げて地上に投げたところ、この花が咲いたといわれています。
ジギタリスの花の色や別名は?
- 学名
- Digitalis
- 科・属名
- オオバコ科(ゴマノハグサ科)・ジギタリス属
- 英名
- Fox glove
- 原産地
- ヨーロッパ、北~中央アフリカ
- 開花期
- 5~7月
- 花の色
- 白、ピンク、オレンジ、黄、紫
- 別名
- 狐の手袋(キツネノテブクロ、フォックスグローブ)
ジギタリスとはどんな花?
ジギタリスとは、ヨーロッパや西~中央アジアが原産の2年草、もしくは多年草です。
草の高さは種類によって様々で、茎の先に釣り鐘型の花が連なって咲かせます。花の内側に斑点(はんてん)があり、花色が多様なことから、洋風の庭におすすめの花ですよ。開花期の5~7月には、切り花も多く出回っているので、色々な楽しみ方ができます。
名前の由来
学名のジギタリスは、花の形が指につけるサックに似ていることから、ギリシア語で「指」を意味する「digitus(ディギトゥス)」が語源になったといわれています。和名の「狐の手袋」は、英名「Fox glove(フォックスグローブ)」の直訳です。
ジギタリスには毒性があるのは?
ジギタリスは、株全体に毒があります。これらの毒には、心臓の収縮力を強める作用があるとされています。ヨーロッパではかつては乾燥させた葉を原料に、薬剤も製造されていました。しかし、近年はその成分を化学的に合成できるようになったため、ジギタリスは薬草として使われていません。
ジギタリスの花の種類は?
ジギタリスは、ヨーロッパからアフリカにかけて分布する植物で日本では全国的に栽培が可能です。毒を持っているものの、食べなければ大丈夫なことと、花姿が美しいことから、園芸用の品種もたくさん作られていますよ。以下に、野生種とガーデニングでよく用いられる品種をいくつかご紹介します。
プルプレア
単に「ジギタリス」というと、本種を指します。プルプレアとは紫色を意味し、花色に由来します。草丈は100cm以上で、花壇に植えて楽しまれ、たくさんの品種の元となっています。
ルテア
ヨーロッパからアフリカに自生する品種で、プルプレアに比べて小さな花を咲かせます。黄色や白色の花が特徴です。
グランディフローラ
草丈60~100cmで、ヨーロッパから西アジアが原産の種類です。草丈は60~100cmと高すぎず、大きな黄色の花を咲かせます。
メルトネンシス
プルプレアとグラディフローラが交配して誕生した雑種で、草丈30~150cmと変異が多いことが特徴です。濃いピンク色の花を咲かせ、香りがあります。
ジギタリスは毒を持つ美しい花
ジギタリスは、草丈や花色のバリエーションが豊富で、花壇や鉢植えなど様々な楽しみ方ができます。草丈の違う品種を寄せ植えにすると、豪華な雰囲気を演出できますよ。ただ、毒を持っていることには注意が必要です。誤って食べてしまわないよう、扱いに注意しながら、ジギタリスの美しい花を楽しんでくださいね。
更新日: 2021年11月10日
初回公開日: 2015年10月11日