ジギタリスの育て方｜種まきや苗植え、剪定の時期と方法は？

まっすぐすっと上に伸びた茎に、たくさんの花を咲かせるジギタリス。以前は薬の原料に利用されていましたが、現在では花壇や鉢に植えられて観賞用として楽しまれています。1株植えるだけでイングリッシュガーデンのような雰囲気になると人気ですよ。今回は、種まきや苗植えの時期や方法といった、ジギタリスの育て方についてご紹介します。

ジギタリスの育て方のポイントは？

暑さを避けることと、支柱を立てて支えてあげることが元気に育てるコツです。耐寒性があり、冬を越すための手入れを特に必要としない反面、強い西日に当たると枯れてしまいます。

明るい日陰で、風通しのよい場所に植えましょう。また、茎を上に伸ばして育つ性質で倒れやすいことから、茎が折れないよう株ごとに支柱を立てると安心です。

ジギタリスの種まき・苗植えの時期と方法は？

種まき

暑さに弱いことから、9〜12月に植え付けます。光がないと発芽しないので、種をまいた後に土をかけないようにしてください。

1. 育苗ポットに赤玉土（小粒）を入れ、種をまく
2. 土をかけず、種が流れないように霧吹きで水を与える
3. 明るい日陰で管理し、本葉が何枚か生えたら鉢に移す
4. 翌年に地面や大きい鉢に植え替える

苗植え

3～4月に鉢植えか地植えにして育てていきます。鉢植えは、8号以上の大きな鉢を準備し、底に鉢底石を入れてから土に植えます。

また、鉢植え、地植えいずれの場合も、植え付けたら支柱を立てておきます。

ジギタリスの土作り・水やり・肥料の与え方

土作り

水はけと水もちのバランスがよい土を好みます。市販の草花用培養土を使ってもかまいません。地植えは、掘り起こした庭土に腐葉土を混ぜあわせたものを使います。水はけが悪いようなら、小粒の軽石を追加します。

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。土がじめじめすると根腐れを起こすので注意してください。地植えは、特に水やりの必要はありません。

肥料の与え方

植え付けるときにゆっくり効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。その後、1ヶ月に1回程度、液体肥料を与えましょう。

ジギタリスの剪定の時期と方法は？

枯れた花はこまめに摘みとっていきます。そのままにしておくと、株が蒸れて病気や害虫が発生しやすくなるだけでなく、株の栄養が足りなくなってしまいます。

また、花が全て咲き終わった後、花のすぐ下で茎をバッサリと切り落とします。しばらくすると、新しい茎が伸びて再び花を咲かせてくれますよ。

ジギタリスの植え替えの時期と方法は？

鉢植えは、鉢の中が根でいっぱいになったら、1～2回り大きな鉢に植え替えます。9～10月の涼しくなった時期が最適です。植え替えの手順は、植え付け時でご紹介した通りです。

ジギタリスの増やし方！挿し木や株分けの時期と方法は？

ジギタリスは、種まき、挿し木、株分けで数を増やすことができます。種まきの時期と方法は、上述した通りです。

挿し木

その年に新しく伸びた茎を5～10cmほど切り取り、赤玉土（小粒）など挿し木用の土に挿していきます。明るい日陰で土が乾かないように管理し、根が十分に生えたら秋に鉢や地面に植え替えましょう。

株分け

大きく育った株は、根を2～3つに分けて別々に育てます。3～4月か、9～10月の気候の穏やかなときに行ってください。

ジギタリスの育て方で注意する病害虫は？

アブラムシ

ジギタリスはとても丈夫な植物ですが、新芽がついてから花が咲く春にアブラムシの被害にあうことがあります。新芽や茎葉に針を挿して栄養を吸い取るだけでなく、排泄物がすす病を誘発するので、早めに殺虫剤をまいて駆除していきましょう。

ジギタリスは花壇の寄せ植えにもおすすめの花

背丈の高いジギタリスは、寄せ植えの後ろ側に配置することで、その美しさが引き立ちます。草丈の低い植物の間から、ピンクや赤など色とりどりの花を咲かせてくれますよ。

暑さに弱いこと以外は、寒さや病気、害虫に強く、初心者でも簡単に育てられます。すてきな庭造りの一貫として、ジギタリスを加えてみてくださいね。

更新日: 2021年06月30日

初回公開日: 2015年10月13日