チューベローズ(月下香)の花言葉と育て方！香水のにおいは？

長く伸ばした茎の先に、2輪ずつクリーム色の花を咲かせるチューベローズ。夜になると漂わせる香りは甘く神秘的で、香水の原料にも使われています。今回は、そんなチューベローズの花言葉や香水のにおい、育て方についてまとめました。

チューベローズ（月下香）の花言葉は？

『危険な関係』『危険な楽しみ』

「危険な関係」という花言葉は、2輪ずつ咲く花が男女を思わせることにちなみます。また、夜になると花から強い香りが放たれることが、「危険な楽しみ」の由来です。

チューベローズ（月下香）の学名・原産国・英語

学名

Polianthes tuberosa

科・属名

キジカクシ科・ゲッカコウ属

英名

Tuberosa

原産地

メキシコ

開花期

7～9月

花の色

白

別名

月下香（ゲッカコウ）

チューベローズ（月下香）とはどんな花？名前の由来は？

チューベローズは、7～9月に白い花を咲かせる球根植物です。草丈は70～80cmに生長し、すっと伸びた茎の先に、スイセンに似た白い花を2つ咲かせます。夜になると、花が強い香りを放つことが特徴です。

メキシコが原産とされていますが、野生種が見つかっていないことから、その原産地ははっきりとしていません。日本へはヨーロッパからジャワを経由して江戸時代に渡来しました。

名前の由来

学名のtuberoseはラテン語で「ふくらんだ、塊根状の」という意味で、球根の形に由来します。英語読みしたものだそうです。名前の最後にローズと付くものの、バラとの関係性はありません。

チューベローズ（月下香）の花や香水のにおいは？

花の強い香りから「月下香」という別名があります。また、中国では、「夜来香（イエライシャン）」「晩玉香（ワンユイシャン）」と呼ばれます。

花は甘いフローラル系の香りで、エキゾチックな印象を与えます。ハワイや熱帯アジアでの栽培が盛んで、レイや宗教行事に用いられています。また、ジャスミンとの相性がよく、香水やエッセンシャルオイルの原料となっています。

チューベローズ（月下香）の育て方のポイントは？

冬は球根を掘り上げることと、支柱で茎を支えるのが、毎年花を楽しむコツです。熱帯が原産の植物で、日本の冬の寒さには耐えられません。また、茎が長く伸びると倒れやすいので、支柱を立てたり、根元の土を寄せたりして株を支えましょう。

チューベローズ（月下香）の球根の植え方！鉢植え・地植え別

鉢植え、地植えともに、霜の降りる心配がなくなった4～5月に球根を植え付けます。最低気温が10度以上になったら適期です。植え付ける1週間ほど前に、湿らせたバーミキュライトや水苔をビニール袋に入れ、15～30度くらいの場所で生育を促してから植え付けると、芽が出やすくなりますよ。

鉢植え

6号鉢に3球ほど植え付けます。底には鉢底石を敷いてから、土を入れましょう。球根は、深さ5cmほどのところに植えます。

地植え

日当たりと水はけのよい場所を選び、深さは5cmほどのところに球根を植えます。株同士の間隔を10～15cmほど空けておくと風通しがよく安心です。

チューベローズ（月下香）の土作り・水やり・肥料の与え方

土作り

水はけと水もちのバランスがよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土（小粒）7：腐葉土3の割合で混ぜたものに、堆肥を混ぜたものを使います。市販の草花用培養土を利用してもかまいません。地植えは、植え付ける前に庭土を耕し、腐葉土や堆肥を2～3割土に混ぜておきましょう。

水やり

乾燥を嫌い、湿気の多い環境を好みます。鉢植え、地植えにかかわらず、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えます。特に夏は乾燥しやすいので、土の状態を毎日観察しておきましょう。

肥料の与え方

肥料が足りないと、丈夫に育たず、病気にかかりやすくなります。植え付けるときにゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきましょう。そして、6～9月の間、同様の肥料を1～2ヶ月に1回与えるか、15～30日に1回液体肥料を施すと、生長が促されます。

チューベローズ（月下香）の植え替えの時期と方法は？

霜に当たると枯れてしまうので、毎年10～11月の間に球根を掘り上げて冬を越します。

1. 地上に出ている部分が枯れてしまったら、掘り上げのタイミングです。
2. 株元の茎を刈り取り、掘り上げた土は風通しのよい日陰で乾燥させます。
3. 完全に乾いたら、バーミキュライトと一緒に箱や袋に入れ、10度以上の場所で保存してください
4. 春になったら、植え付け時と同様の手順で、鉢や地面に植え付けましょう。

チューベローズ（月下香）の増やし方！分球の時期と方法は？

掘り上げると、自然と小さな球根に分かれています。親球根から子球根を引きはがして保存し、春になったら別々に植え付けましょう。小球根は植え付けてもその年に花は咲きません。植え付け1年目は球根を十分に太らせるようにすると、翌年から花を楽しむことができますよ。

チューベローズ（月下香）の栽培で注意する病気や害虫は？

アブラムシ

春になると発生しやすい害虫で、茎葉に寄生し、栄養を吸って株を弱らせます。また、排泄物はすす病を誘発する恐れもあります。見つけたらすぐに薬剤を散布して駆除していきましょう。

チューベローズ（月下香）の花は冬の管理が大切

植物の育生に慣れていない方は、冬に掘り上げ、管理するのが面倒と感じるかもしれません。ただ、球根植物は、冬に球根を掘り上げて管理することがほとんどです。毎年チューベローズの甘い香りを楽しむためにも、掘り上げる時期を逃さないようにしてくださいね。

更新日: 2015年10月18日

初回公開日: 2015年10月18日